Viveトラッカーの在庫切れが続く 供給回復は3月中旬以降

在庫切れのVR関連機器といえば、2016年10月の発売以来数ヶ月にわたって販売再開と在庫切れを繰り返したPlayStation VR(プレイステーションVR、PSVR)は記憶に新しいところです。今では、PSVRは在庫が潤沢です。

2018年1月28日現在、国内で売り切れになっているのはヘッドセットではありません。HTCが販売しているHTC Vive用の周辺機器「Viveトラッカー」(以下、トラッカー)です。オンラインショップも含め、全国的に店頭からトラッカーが無くなっています。

汎用性の高いViveトラッカー

トラッカーは、物に取り付けることで、その位置と動きを正確にトラッキングできるデバイスです。HTC Viveの高精度なトラッキングシステム「Lighthouse」を使い、手足や道具など様々なものをVRに“持ち込む”ことが可能になります。たとえば、消防車のホースの先端にとりつけることで、VRでもホースの重みを感じ、現実の感覚と同期します。約1年前の2017年1月のCES2017で発表され、3月に12,500円(税込)で発売されました。

何につけても使える、という汎用性の高さから、VR ZONEで体験できる『マリオカート アーケードグランプリ VR』など施設型のVRで多く使われているほか、法人向けのVRシミュレーター等でも活用が進んでいます。


『マリオカート アーケードグランプリ VR』では手にトラッカーを装着する

https://www.youtube.com/watch?v=TyCc2186viY&t;=2s

トラッカーを使って手足の動きをモーションキャプチャするIkinema社の『Orion』

12月末にはトラッカーを装着できるラケット型コントローラーと銃型のガンコントローラーも発売されています。また、最近ではViveのヘッドセットを使わずに、VR以外の用途でもトラッカーのみで使える方法などが発見されており、活用の幅が広がり続けています。

在庫切れの要因は…?

このトラッカーは年明け前後から在庫切れの噂が飛び交うようになりました。その要因は定かではありません。HTC Viveや関連製品を多く取り扱っているPCショップのツクモでも「在庫がなくなった。問い合わせは多い」(株式会社Project White 営業部部長 駒形一憲氏)とのこと。

需要が急激に増えたのであれば、ロケーションベース(施設型)VRの盛り上がりやビジネス活用の増加、国内に限って言えば、2017年末から盛り上がっているバーチャルYouTuberブームなどが考えられます。

しかし、どうやらトラッカーの供給数は、グローバル規模で不足しているようです。供給体制が追いつかないのは需要増のみが原因とも言えません。パーツの調達に問題が生じていたり、新モデルへの切り替えやアナウンスをしない程度にマイナーチェンジを行っている可能性もありますが、いずれも推測の域を出ません。

メーカーであるHTC NIPPONに問い合わせたところ「供給回復は3月中旬~下旬」を見込んでいるとのこと。トラッカーの在庫不足はしばらく続きそうです。


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この記事を書いた人

  • 慶應義塾大学法学部政治学科卒業後、環境省に入省。環境白書の作成等に携わる。ECベンチャー勤務を経て、現Mogura VR編集長、株式会社Mogura代表取締役社長。VRジャーナリスト。
    VRが人の知覚する現実を認識を進化させ、社会を変えていく無限の可能性を感じ、身も心も捧げている。VR/AR業界の情報集約、コンサルティングが専門。また、国外の主要イベントには必ず足を運んで取材を行っているほか、国内外の業界の中心に身を置きネットワーク構築を行っている。

    Twitter:@tyranusii