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テック 2019.08.06

PCとVRヘッドセットをUSB-Cで繋ぐ規格「VirtualLink」が難航 Valveが対応取りやめ

Valveは、PC向けハイエンドVRヘッドセット「Index」向けの「VirtualLink」規格対応アダプターケーブルの発売中止を発表しました。同社によれば、発売中止は、技術的な理由と、VirtualLinkに対応するラップトップ(ノートPC)の普及が少数に留まっているのが理由とのこと。

VirtualLinkは、VRヘッドセットとPCを接続するためのUSB Type-Cコネクタを使用した新標準規格です。NVIDIAやHTC、Valve、マイクロソフトといった企業が普及を進めています。現行機で一般的なUSBケーブルとグラフィック出力用ケーブル(HDMIまたはDisplayPort)を2本使う煩雑さが解消し、「PCとVRヘッドセットの接続を容易にする」ことを謳っています。

注文者には返金対応

今回発売中止が発表された「Index」のVirtualLinkケーブルは、同VRヘッドセットが各種デバイスとの接続に使用する3本のケーブル(USB3.0、Displayport、電源用)を、VirtualLink対応のGPUに接続できる、1本のUSB-Cケーブルに置き換えるというもの。価格は40ドル(約4,200円)でした。

「Index」のVirtualLinkケーブルは、初のファーストパーティ製VirtualLinkケーブルとして開発が進められてきました。今回の決定に伴い、Valveは注文を行った全員に対する返金を発表。また各注文者に対して、20ドルがSteam上で配布されることを告知しました。

技術問題の詳細は発表されず

2019年8月6日現在、Valveは発売中止の原因の1つである技術問題の詳細を発表していません。アダプターケーブルの設計に不備があったのか、VirtualLink自体に問題が存在していたのかも不明です。

米メディアRoad to VRは、シングルポート化という大きな利点が存在するにも関わらず、Valveが同ケーブルの不具合修正と製品化を断念した(その価値を見出さなかった)点を指摘しています。

(参考)Road to VR

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