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活用事例 2018.03.30

米公的機関も採用 地下インフラをAR/MRで可視化

米国ニュージャージー州・トムズリバーにある公的機関Toms River Municipal Utilities Authority(TRMUA)は、地下にある配管を可視化するAR/MRアプリ『vGIS Utility』を採用しています。

『vGIS Utility』はスマートフォンやタブレット、マイクロソフトのMR(複合現実)デバイス「HoloLens」を使用し、地下に設置された水道・ガス・電気などの目に見えない配管設備を現実世界に表示することができます。

地理情報システムを3D化

『vGIS Utility』は、TRMUAの先導のもとトロントを拠点として活動するスタートアップMeemimが製作しています。GISデータに基づき、ユーザーが道路下に設置されている設備をリアルタイムで見ることができます。この技術によって、町や都市に不可欠なインフラ計画とその維持に大きなメリットをもたらすことが期待されています。

インフラ設備に不可欠なサービス


Image courtesy Meemim Inc.

このアプリは音声認識入力とハンドジェスチャーに対応しています。現場作業者はヘッドセットを装着し、頭上や地下に配置された設備に関する情報を、作業中でもハンズフリーで取得できます。

TRMUAでGIS/IT担当ディレクターを努めるLen Bundra氏は、本アプリについて、「道路下には5,6つほどの設備が存在しています。道路を掘り起こすときは、周辺に配置されているすべての設備を確実に認識しなければなりません。(中略)たとえばこんな状況があるとしましょう。車が電柱に当たって電柱が道に倒れ、車からは燃料が漏れ出し、近くには雨が流れて入る『雨水ます』もあります。このとき、消防や警察、公共事業者などの機関が現場に来て、それぞれが個々のデバイス上に表示される異なるGISデータを確認し、現場の状況を判断することでしょう。私が今取り組んでいることは、こうした状況で現場にいる全員が、共通のインタフェースを使用することです。全員が同じデータを見ることができれば、未然に多くのエラーを防ぎ、効率よく現場対応ができることが明らかになるでしょう」

『vGIS Utilities』のプラットフォームである「vGIS」は2018年は1月14日にリリースされたばかりですが、『vGIS Utilities』はすでにアメリカの多くの町や都市で採用され、必要不可欠なサービスとなっています。

(参考)Road to VRvGISesriジャパンT&D; WorldesriArcNew

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