新連載『登嶋健太の360°たび日記』第1回:観光地で360度カメラを使ってみよう!

はじめまして、こんにちは!高齢者施設(デイサービス)でリハビリにVRを使った活動【福祉×VR】をしている登嶋健太と申します。これまで、メジャースポットからローカルスポットまで日本各地と世界28カ国に360撮影に行き、100名以上のお年寄りのパーソナルなVR映像コンテンツを制作し体験していただきました。

この連載では、これまでの3年間の活動での実例や旅先の出来事を交えながら、360度映像・静止画、そして撮影した360度カメラの紹介をいたします。


登嶋健太氏(画像左)

まず、自己紹介も兼ねて私の普段の活動【福祉×VR】について簡単に説明します。

私は、高齢者施設(デイサービス)でリハビリにVRを活用しています。そこでは、リハビリのフィジカルメニューと同等に、辛く単調で長期的なコトに取り組む上で、モチベーション維持がとても重要です。
 
「元気に歩けるようになったら何をしたいですか?」と目標を聞くと、「また思い出の場所にいきたい!」というお年寄りが多くいることに気が付きました。
 
VRで目標の思い出の場所に“行った気”になることで、気持ちが高揚しリハビリに取り組む意欲が増すのではないかと思い、2014年から【福祉×VR】という活動を始めました。
 

活動内容はいたって単純!

1.お年寄りの思い出の地を聞く
2.360度カメラで現地に撮影行く
3.お年寄りにVR体験してもらう
 
クラウドファンディングで資金を募り、メジャースポットからローカルまで日本国内と世界28カ国に360度撮影に行き、100名以上のお年寄りのパーソナルなVR映像コンテンツを制作し体験していただきました。最新技術を使った原始的な活動です(笑)。
 
VRじゃなきゃいけない理由、何でハコスコ使ってるの?Googleストリートビューでいいんじゃない?などの疑問がある方はコチラのインタビュー記事をご参照ください。

また、撮影に使用している360度カメラも2000年代まではプロフェッショナルが中心に使うカメラでした。それまでは、「撮影→映像編集→発信」といったプロセスに特別な知識が必要で、制作するのに高額な費用と手間がかかっていたからです。

しかし、現在は家電量販店で2万円ほどで購入でき、スマートフォン1つあればSNSに360度映像を発信できるようになりました。もしかしたら、Mogura VRをみているあなたはカメラを持っているかもしれませんね。
 

  • 毎日持ち歩いてるぞ!
  • たまに使うかな。
  • めっきり出番がなくなった……。

と、カメラを持っている人でも頻繁に使う方も入れば、そうでない方もいるかと思います。この連載を通して、読者の皆さんが「360度カメラを持って旅行に出かけようかなぁ」という気分になってもらえれば幸いです。

水の都「ベネチア」を360度撮影してみた

スマホの「ハコスコ」アプリをDLされている方はコチラからご覧ください。

上の映像はイタリアのベネチアです。「水の都」や「アドリア海の真珠」と呼ばれ、「ヴェネツィアとその潟」として世界遺産に登録されています。ここからは上記で撮影したベネチアを、画像とともに振り返りたいと思います。

ベネチアへは介護予防デイサービスのリハビリに励むお年寄りのために、360度撮影をしに行きました。

この写真は有名な撮影スポットとなっているアッカデーミア橋からの眺めです。

旅行にありがちなのですが、写真に夢中で見過ごしている景色は意外と多くあること。そういえば、橋の大きさどんくらいだったっけ?どのくらい人がいたっけ?背後の景色は?などなど、思い出せないことも多いですよね……。

360度映像なら、見過ごしていた景色を、過去に戻って確認でき旅行してる気分が再び味わえるのも特徴の1つです。

一方で、こちらはベネチアの360度映像でVRコンテンツを制作し、高齢者施設でVR体験をしていただいてる様子です。

数十年ぶりの思い出の場所。今ではすっかり変わってしまってることもよくあります。そして、撮影した僕では気が付かない“目線”で昔の面影を発見するお年寄りが多くいます。

VR体験者しているお年寄りの頭の中にある“何か”の記憶(思い出)である場合が多くあります。例えば、広場で雨宿りに駆け込んだ建物のアーケードなど。

360度で能動的に映像が見れることで、頭の中の記憶へダイレクトに繋げることができるのがフレーム映像にはできない新しいアプローチだと考えています。

ベネチアに話を戻しましょう。

ベネチアは海のイメージが強いですが、街を散歩するのもオススメです。細い道はまるで迷路のようで、パン屋さんやベネチアンマスクのお土産屋さんがあったり賑やかで楽しいです。


360度映像の50秒あたり。圧迫感すら感じ空も狭く感じる細道の先にサン・マルコ広場が広がります。

「世界で最も美しい広場」と言われ、サン・マルコ寺院と高さ約100mの鐘楼が目の前に!
もしかしたら細い道からワッと広がる景色が世界一の要因なのかもしれませんね。

ゴンドラ乗り場に向かいます。乗り場はたくさんありますが一隻(6名まで乗船可能)で一律料金。日中は80€(約10,000円)で夜間は100€(約12,500円)です。リクエストをすれば生演奏をしてくれます。

360度映像の1分30秒あたり。「ため息橋」から撮影したゴンドラ乗り場の様子です。

ゴンドラの見どころの1つに「ため息橋」があります。その名の由来は、囚人が監獄前の最後に、ベネチアの景色を見てため息をついたからとか。今では、日没時に恋人同士がこの橋の下でキスをすると永遠に結ばれると言われています。

写真撮影で観光客が押し寄せる場所でもあります。


ひとり旅が続いてますが、ゴンドラに乗る写真を見比べて「誰かと旅行に行きたいなぁ」とコラムを書きながら切実に思いました。

ベネチアの撮影で使用した360度カメラについて


いつも持ち歩く道具たち(左から360度カメラ、iPhone、マウント、自撮り棒、三脚)

現在は旅先で撮影する時はInsta360 Nanoを使用しています。2つの魚眼レンズはF値2.0、解像度は3K(3040×1520)で、約1時間の連続撮影とiPhone専用アプリをダウンロードすれば、手ブレ補正機能やLive Streamingも!!もちろん撮影した映像をすぐにiPhoneで確認できます。

このカメラの最大の特徴はiPhoneと直付けできることです。海外旅行では手荷物が多かったり、時間に余裕がない場合が多いのでWi-Fi・Bluetoothの接続の手間がなくスピーディーに撮影できることは想像以上に便利です。

日本と同じで、外国の観光地で360度カメラを持っている人を見かける機会は少ないです。そのために撮影中は注目を集めたり、声をかけられるコトが多くあります(Googleストリートビューと勘違いされて「グーグル!グーグル!」とか(笑))。

360度撮影はカメラがブレないように手元に気をつけていますが、好奇な目で注目されてもブレない心を持つことが最大のポイントかもしれません。

2015年に世界一周した時、観光客で360度カメラ持っている人なんて見かけませんでした。

しかし1年後のヨーロッパ縦断では、360度カメラで撮影する観光客がチラホラいることにすごくビックリしました!一般化した360度カメラの影響で、これまでなかったクリエイティビティーな映像や活用方法がますます増えるでしょう。楽しみです!

次回も撮影した制作物を紹介しつつ、撮影方法で工夫したことなど書いていこうと思ってます。それでは、1回目のコラムはこんな感じで終わります。では!

この記事を書いた人

  • 高齢者施設で介護予防プログラムにVRを活用しています。
    「元気になって〇〇へ行きたい!」クラウドファンディングで資金を募り、お年寄り100名以上の希望の地へ。国内や世界28ヵ国50都市で360度撮影を実施。パーソナルなVRコンテンツを制作しています。

    VRによるメンタルサポートがリハビリ成果に繋がると考えてます。

    -メディア出演-
    NHK:おはよう日本・ バリバラ
    フジテレビ:とくダネ!
    読売新聞など

    -学会発表-
    第21回 日本バーチャルリアリティ学会
    第31回 人工知能学会全国大会

    HP:https://www.ittaki.com/
    Twitter:https://twitter.com/KentaToshima

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