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空間保存・報道 2017.09.27

解体された名建築をVR再現 凸版印刷が着手

凸版印刷株式会社は、20世紀を代表する建築家の一人であるフランク・ロイド・ライト氏が設計した帝国ホテル旧本館「ライト館」を体感できるVR作品『帝国ホテル・ライト館の再現』の製作に着手したと発表しました。

解体された名建築をVRで再現

帝国ホテル旧本館「ライト館」は、フランク・ロイド・ライトが設計し、帝国ホテルの2代目本館として1923(大正12)年に建設されました。大谷石や愛知県常滑で焼かれたスダレ煉瓦、テラコッタなどの素材を活かした独特のデザインは、建築史的に見ても非常に重要な建築物でした。しかしながら、1967(昭和42)年に老朽化などの理由により解体されました。

凸版印刷は今回、ライト館に関する資料を所蔵する早稲田大学中央図書館や博物館明治村、LIXIL、帝国ホテルの協力のもと、現存する関連資料をデジタル化し、開発を行なっています。

再現されたライト館はさまざまな修復が行われる以前、開業10年後となる昭和初期のライト館の姿を想定しているとのこと。また、設計時に想定されながら実現しなかった素材を使用した場合の様子や、記録に基づいた情報を反映させているとのこと。

本コンテンツは、2017年9月29日(金)に東京、2017年10月5日(木)に大阪で開催される「フランク・ロイド・ライト生誕150年記念シンポジウム」にて、外観・エントランス・ロビー・ダイニングルームのコンテンツを公開するほか、館内の昼と夜の印象の変化や調査時に得られた情報をもとにしたシミュレーションが行われます。2018年3月の完成を目指しているとのこと。

「フランク・ロイド・ライト生誕150年記念シンポジウム」詳細

会期・会場 2017年9月29日(金) 於:自由学園明日館
2017年10月5日(木) 於:大阪工業大学 梅田キャンパス 常翔ホール
主催 BOX PROJECT 2017 /
フランク・ロイド・ライト生誕150年記念事業委員会
後援 日本建築学会、日本建築士会連合会、日本建築士事務所協会連合会、
日本建築家協会、フランク・ロイド・ライト財団
協賛 NPO法人有機的建築アーカイブ、
NPO法人ライトウェイソサエティ・日本、シカゴ建築財団、
大阪工業大学、城北倶楽部(大阪工大)
協力 凸版印刷株式会社

(参考)
凸版印刷、帝国ホテル旧本館VR再現/凸版印刷ニュースリリース 
http://www.toppan.co.jp/news/2017/newsrelease170925.html


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