VRにはまだ定石がなく、常にアイデアと実践の繰り返し――グーグルもその例外ではありません。同社が配信しているHTC Vive向け3Dペインティングソフト『Tilt Brush』の、最新開発情報が公開されました。
※以下に紹介する機能はまだプロトタイプであり、実装が決定しているものではありません。
「マルチプレイヤーモード」
何をするにも、友達と遊ぶというのは楽しいもの。開発中の「Multiplayer mode」では、リアルタイムに他のプレイヤーとアイデアを共有し、同じ空間に絵を描いていくことができます。
共同制作はVRの現実感を高める素晴らしい体験として、力を入れて開発しているとのことです。
以下の動画では、3人以上のプレイヤーが同時にプレイしているのが見て取れます。
「カスタムアバター」
マルチプレイヤーモードを実装するのであれば、自身の見た目もユニークなものにしたい。
「Custom avatars」機能によって、自身の見た目をヘッドセットに描き加えることができます。
「ポータルブラシ」
VRヘッドセットで遊んでいる時、飲み物をどこに置いたか、周囲で何が起こっているかをパッと確認できれば便利です。
「Portal Brush」で空間を塗れば、それはたちまちViveヘッドセット前面カメラを通した現実空間の情景に変わります。
「ポーズを取れるマネキン」
『Tilt Brush』では既に3Dオブジェクトを読み込む機能がありますが、まだそれを可動させることはできません。
「Posable manikin」を使うことで、関節で動かすことのできる木製のマネキンが現れます。
マネキンに描いた絵はその動きに追従し、衣服や表情を描き加えることができます。
「ゾートロープ」
ゾートロープとは、まるく繋がったコマ送りの絵を回転させることで、まるでアニメーションしているかのように見せる「回転のぞき絵」です。
「Zoetrope」にコマ送りの絵をセットすることで、手軽に生き生きとしたアニメーションを作り出すことができます。
ユーザーのアイデアも募集中
「意欲的なアイデアへの挑戦は開発・学習・改善を助けるだけでなく、なにより楽しいものだ。そしてそれはユーザーの新しい体験へと変わる」と、『Tilt Brush』クリエイティブ・ディレクターのDrew Skillman氏は述べています。
先日実装された、線が音楽に合わせビートを刻む「audio-reactive brushes」機能もまた、彼らの試みの賜物でした。
今回紹介した機能はどれも開発中のものですが、そのうちいくつかは将来のアップデートで実装予定です。
そして開発者たちもまだまだ新しいVR体験を模索中。Twitterハッシュタグ#TiltBrushで呟かれたユーザーのアイデアも、どんどん参考にしていくとのことです。
今後のアップデートにも、ますます期待が高まります。
『Tilt Brush』公式サイト
https://www.tiltbrush.com/
(参考)
The Keyword(Googleブログ) / Paint with friends: Tilt Brush’s latest prototype creations(英語)
https://blog.google/products/google-vr/paint-friends-tilt-brushs-latest-prototype-creations/