本物の車を使ってCGの車を描画 まるで本物なのに自由自在に色や形を変更

世界最大のコンピューターグラフィックスの祭典、SIGGRAPH 2017にてゲームエンジンUnreal Engine4などを開発するEpic Gamesはリアルな車を実際の車と合わせて合成するデモを発表しました。

タイトルは「The Human Race」というシボレーのスポーツカーのCMです。

まず実際の映像を見てみましょう:

ストーリーは近未来の世界で人類最速のレースカードライバーと、AIのAXAによる自動運転車の勝負になります。人間のドライバーはスポーツカーを運転し、AXAの運転する車は近未来的な外見をしています。レースの結果としては、人間のドライバーの勝利ですがAXAが車ごと消えて人間の頭のなかから声が聞こえるという不穏な展開で終わります。

実は、この映像は実写のカメラ映像に車のモデルがUnreal Engine4でリアルタイム描画されています。CGなので車の色や形をすぐに切り替えることが可能になっています。

https://www.youtube.com/watch?v=6m6ue2rxouA&feature;=youtu.be&t;=1m1s

どうやって作ったのか

この技術は、クリエイティブ集団The MillのBlackbirdという合成用の自動車を用いて任意のモデルを実写の映像にオーバーレイすることが可能にしています。

Blackbird


開発初期に描画されたスポーツカー

バーチャルなCGモデルを実写の映像に合成するだけでなく、実世界の照明や鏡面反射をモデルに反映することも可能になっています。Blackbirdの中にある全天球カメラが実世界の映像を撮影してリアルタイムにゲームエンジンに送信しています。
そのため、従来の映画業界で行っていた調光技術を用いてCGの世界も調光することが可能になります。

このBlackbirdを利用する技術と、リアルタイムに高クオリティな映像を制作できた点を評価され、Epic GamesはSIGGRAPH 2017でBest of Real-Time2017賞を受賞しました。リアルタイムレンダリング技術がここまで発展すると、この技術をARディスプレイなどと組み合わせて、さらに現実的なモデルを実世界に投影することができるのではないか、と未来を彷彿とさせられます。

(参考)
The Mill公式サイト (英語)
http://www.themill.com/portfolio/3516/the-human-race-

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この記事を書いた人

  • 長谷川陸央

    ARが好きで、趣味でVRやARアプリを作ったりしています。
    主にイベントレポートを担当させていただきます。
    ボストン在住。
    Twitter: @ISpaghet