何度も反復できるVRトレーニング アメフトで公式導入進む

VRを活用したトレーニングシステムを開発するSTRIVR社はアメフトの公式リーグNFLと協力して審判向けのトレーニングプログラムを開発しています。トレーニングプログラムにVRを活用することで、審判が判断を下さなければいけない緊張感のある場面を何回も体験する事ができ、審判の判定能力の向上に役立てます。

360度視点映像を利用したVRトレーニングプログラム「STRIVR」

アメリカのアメリカンフットボールリーグNFLはVRを活用することに強い関心を持っており、STRIVRプラットフォームを使って審判のトレーニングを行っています。

SportTechieによるレポートによると、VRトレーニングプログラムを開発するSTRIVR社はNFLの公式の開発チームとなり、実際に審判をする機会が制限があるのを補うため、VRコンテンツを9ヶ月間にわたり開発を行っています。

レポートによると、STRIVRは2月に行われたスーパーボウル後のオフシーズン用にVRトレーニングプログラムを本格的に取り組み始めました。このプログラムを体験する審判は「まるで現実の試合の最中にいるかのようなシミュレーション」が体験できるとしています。
STRIVRが開発しているVRトレーニングプログラムでは、一人称視点で審判視点の360度映像を見ながら、試合の状況を体験します。

審判をする機会に制限がある、同じシーンを繰り返してみたい要望に対してVRを活用

審判にとって最も良い経験になるのは実際のNFLの試合を経験することです。たとえば本シーズン前のプレシーズンなどはいい機会ですが、プレシーズンは限られた回数しか審判をすることはできません。したがって、VRで何度も体験できるのはまさに現実に近い状況で経験値を増やすためのトレーニングになります。また、VRトレーニングは好きなだけ繰り返すことができる利点もあります。

現在はスポーツでもビデオなどによるリプレイ技術が発達しており、マルチアングルやスローモーションでのリプレイにより審判の判定を助けています。VRでこのようなリプレイにいつでもアクセスできるようになれば、判定の一貫性を維持するためにも良い効果があります

STRIVRのCEO、Derek Belch氏はSportTechieとのインタビューでVRトレーニングプログラムの利点について以下のように述べています。「審判はリプレイがあることにより、もし何らかの判定ミスを犯しそうになっても、確認できます。私たちは、この方法が審判の能力を引き上げ、また同じような問題を抱えている選手に対しても有効であると考えています。」

選手向けにもすでに7つのNFLチームへVRトレーニングを提供

STRIVRのトレーニングプラットフォームは審判だけでなく、アメフト選手の訓練でもすでに使用されています。同社は7つのNFLチームと既にパートナーシップを組み、VRのオフフィールドトレーニングを提供しています。STRIVR社は、リアクションする時間をスピードアップし、パフォーマンスや意思決定の向上を助ける効果があると主張しています。

STRIVRは、2016年にシリーズA投資で500万ドル(約5.5億円)を獲得し、今後さらに多くのスポーツへトレーニングシステムを拡大しようとしています。

(参考)
NFL Refs Using STRIVR’s VR Training Platform to Prepare for New Season / Road to VR(英語)
https://www.roadtovr.com/nfl-refs-using-strivrs-vr-training-platform-prepare-new-season/

MoguraVRはRoad to VRとパートナーシップを結んでいます。

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この記事を書いた人

  • あつぽん

    日本でMRシステムの開発に携わった後アメリカへ渡り、VR/MRシステムを企業へ導入するための検討・開発に従事。現在は日本在住。

    人間の能力そのものを拡張させるテクノロジー「ヒューマンオーグメンテーション」のコンセプトに惹かれ、その界隈の動向に強い関心を持っています。その中で実用化フェーズにあるVR/MRの盛り上がりをより広い範囲へわかりやすく伝えていきたいと思っています。

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