ソニー、「PS VRエコシステムのノンゲームビジネス領域への拡大」に意欲

ソニー株式会社(以下、ソニー)は2016年6月29日、2017年3月期経営方針説明会と”IR Day 2016″を開催しました。

ソニーにとって、2016年度は3年間の中期経営計画の2年目にあたります。今回の経営方針説明会では、その進捗に加え、各事業の経営方針について説明が行われました。VRについては、2016年10月13日に発売が決定しているPlayStation VR を軸とした事業についての展望が平井社長から語られました。

ソニーを牽引し続けるゲーム事業

ソニーの中期経営計画において「ソニーの成長を牽引する最大のドライバー(平井社長)」と表現されているのが、ゲーム&ネットワークサービス分野。この分野においては、PlayStation 4 (PS4)が引き続き好調に推移しており、2016年5月にはPS4の全世界の累計実売台数が4,000万台を超え、歴代PlayStation史上最速のペースとなっていることが明らかになっています。

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(ソニー株式会社 経営方針説明会―プレゼンテーション資料より)

こうした状況を踏まえ、ソニーは2018年3月期(中期経営計画終了年度)の経営数値目標を上方修正しており、ゲーム&ネットワークサービス分野でも売上高1兆8,000~1兆9,000億円(修正前1兆4,000~1兆6,000億円)、営業利益率8~10%(修正前5~6%)としています。

ゲームにとどまらないVRの事業価値を推進も

今後、PS4の販売台数をさらに加速するため、戦略的に非常に重要になってくるのが、2016年10月に日本・北米・欧州・アジアで発売予定のPlaystation VR (PS VR)です。
また、ゲーム事業のみならず、VRはソニーにとって今後重要な分野となってくる可能性があります。ソニーは、VRについてゲームにとどまらない展開を強く意識しているようです。

今回の経営方針説明会では、VRについて、「未知の領域を多く含むインターフェース」としながらも、「将来的にはゲームのみならず、ソニーグループが有するカメラや撮影技術、コンテンツ制作力、豊富なエンタテインメント資産などをフルに活かすことができる領域」と位置づけられました。

また、同時に開催された”IR Day 2016″でも、ソニー・インタラクティブエンタテインメントのアンドリュー・ハウスCEOから、「将来への投資」として、「PS VRエコシステムのノンゲームビジネス領域への拡大」という項目が示されています。

PSVR

ソニーは、グループ全体としてのシナジーをフルに活かすことによって、VR事業をソニーの新たな事業ドメインとして育てていける分野であるという期待をにじませています。

テレビ、スマートフォン事業などで構造改革に目途がついたソニーの成長にとって大きな注目点のひとつになるのが、PS VRを基幹としたVR事業の取り組み。今後、PS VRでのゲームの取り組みはもちろんのこと、ソニーが有する事業分野である映画・音楽・産業用途での展開にも期待したいところです。

(参考)ソニー株式会社 経営方針説明会Sony IR Day 2016

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    ゲームをする人。「Mogura VR」「もぐらゲームス」を開設。
    Mogura VR 共同代表、戦略担当。
    産業・経営が専門分野、脳のしくみが関心分野です。

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