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VR動画 2017.12.24

【インタビュー】SODに訊く・後編「アダルトVRは“エロが始まる前”の細かい演出でリアリティーを創る」

新しいテクノロジーが普及する時、度々“エロ”が普及を牽引することがありました。インターネットやビデオデッキ、DVDなどの普及期には、アダルトコンテンツが市場の拡大に貢献しました。

そして今のVR市場でも同じような現象が起こっています。大手AVメーカーのSODクリエイトへのインタビュー後編では、SODクリエイト株式会社の制作部プロデューサーの金井陽平氏、プロモーション部のA氏(仮名)に、アダルトVR制作のクリエイティブ面を中心に撮影から演出、今後の展開まで話を聞きました。

インタビュー前編はこちら

やらない後悔よりもやった後悔

──早い時期から、ソフト・オン・デマンド(SOD)さんがVRの分野に参入したのは、どういった理由があるのでしょうか。

金井陽平氏(以下、敬称略):
SODは新しいエロの領域があればそこに参加しなければいけないと思っています。“新しいエロ”コンテンツが出てきたのに、SODがそれをやっていないのは、世間的にもおかしな話です。

──それほどSODさんへの期待が高いのですね。

金井:
それに付け足して言うならば、「やらない後悔よりもやった後悔」でしょうか。VRが流行るかどうか分からないからといって参入せずに、VRが流行した後で「やっぱりやっておけば良かった」と思う後悔よりかは、せっかく新しい領域があるのなら、挑戦してみて「VRはダメだったか」と後悔した方がマシです。

──力強いお言葉ですね。

金井:
とは言っても3Dテレビの時は、参入して結果だけ見れば失敗しましたけども(笑)。実は3Dテレビで失敗した経験から、VRの参入には慎重になった面もあるのですが、幸いにしてVRは立ち上がりは順調で、売り上げもどんどん上がっているので、参入して良かったと思っています。

──売上も上がっているとのことですが、どのような作品が人気を集めているのでしょうか。

金井:
VRは新しいジャンルなので、ユーザー樣もどんな作品を見れば良いのか基準が分からない方が多いという状況です。そういう状況では、レビューで高評価の作品や人気の作品など、安心できる作品が売れる傾向がさらに強くなります。そのため、作品の発売開始時に付くレビューが重要です。販売開始直後に悪いレビューが並ぶと、売り上げも苦戦します。特に配信だと人気のある順にプラットフォーム上でソートされますので、例えば8ページ目にある作品が掘り起こされることは、ほぼ無いですね。下位のページにある作品は商品ページすら見ていただけないというのが現実です。

──人気のある作品とそうでない作品のバラツキがはっきりと出るということですね。SODさんの配信型のVR作品だと、最大でどれくらいダウンロードされていますか。

金井:
人気の作品だと5万ダウンロードを超えているものもいくつかあります。

レビューで低評価になる「ポジションズレ」問題

──レビューの話が出ましたが、購入者の方はどのような箇所にこだわりがあるのでしょうか。

金井:
VR男優の話でも出ましたけども(※編集部注:インタビュー前編に掲載)、男優さんの体の位置が視聴者の体の位置とズレるとレビューで「ポジションが合ってない」と指摘されてしまいますね。

──すでに「ポジション」という専門用語が発生しているのは興味深いです。

金井:
男優さんのポジションを合わせるのは、VRの撮影で苦戦した点です。しかし、視聴者の体と男優さんの体がリンクしたポジションになると、本当に自分が行為をしている錯覚になります。逆にポジションズレが大きいと「ただ見てるだけ」になってしまいます

──では、ポジションズレの無い作品、ピッタリな作品は人気があると。

金井:
ポジションが合っている作品は人気があります。VRにコダワリがある監督さんだとポジション調整も徹底するので、そういった理由で、アダルトVRだと監督にファンが付く現象が起きているというのもあると思います。

──通常の作品だと、女優さんにファンが付くのが普通とのことでしたよね。ポジションの調整はどうやってされるのですか。

金井:
ポジションの最終決定権は監督にあるので、監督によって方法は違いますが、コダワリのある監督であれば撮影をしながら、ポジションが合っているかプレビューチェックをします。チェックして「もう少し台座を手前にして」とか「もう少し深く座って」といったポジション調整の指示を出して撮影が行われます。

──ポジション以外で何か気を付けていることはありますか。

金井:
演出面になるのですが、VR作品だと基本的に男優さんは喋らないですね。男優さんが喋ってしまうと視聴者の方が「俺こんなこと言わないよ」と思ってしまい、没入感が下がってしまいます。

──それは凄い分かります。サガりますよね。

金井:
そのため女優さん一人が喋る作品が多いです。受身の作品が多い女優さんの中には、自分から攻めるのに慣れていないため、VR撮影に苦戦する方もいますね。主観モノなどの作品に出演されてきた女優さんなどはVR撮影が得意だったりします。また、一人喋りなので、演技が上手い女優さんの作品は自然と没入感が得られるので、人気になります

──女優さんに演技力が求められるのですか。

金井:
VRだと演技力は大切です。VRが出てきた時に思ったことなのですが、現実として女優さんの人気のピークはどうしてもデビューした頃になってしまいがちです。しかし、VRだと演技力が重要になってくるので新人の女優さんよりも経験のある女優さんが人気を獲得できます。率直に言ってしまえば、人気が下火だった女優さんがVR作品に出演したことで人気を吹き返すという傾向があります。VRで人気を再獲得した有名なところで言えば美咲かんなさんですね。

──美咲かんなさんの作品は売れたアダルトVRとして有名ですよね。

金井:
美咲かんなさんは、一番初期に人気の出た、KMPさんから発売されたVR作品に主演されたというのもあるのですが、VRで人気が爆発した女優さんですね。先ほども言いましたが、女優さんもVR撮影は大変だと思います。これまでの作品では男優さんに流れを任せることもできましたが、もちろん女優さんがリードする場面もあるのですが、VRでは全部女優さんが自分自身で作品の展開をリードしていかなければいけないので大変だという話は聞きます。

VR女優には体の柔らかさが求められる?

──では、VRの女優さんには演技力が求められるということですね。

金井:
はい。また、VR作品だと、女優さんは無茶な体勢を取ることが多いので体の柔らかさは必要ですね。

──無茶な体勢とは……。

金井:
3DのアダルトVRの醍醐味に、女の子が近くいた時の臨場感が凄いというのがあります。キスシーンなどは臨場感が凄いです。なので女の子が遠いところにいるだけだとつまらないですよね。

──はい。

金井:
例えば女性上位になるような女優さんが動くシーンでは、体が柔らかいとVRに適した演出ができます。女優さんが自分に覆いかぶさってくる行為がありまして、女の子がめっちゃ近くに来て凄いというプレイがあります。これは体が硬いとカメラの前に、こう突き出すように体を曲げられないので……。体を曲げてカメラの前に来てという体の柔らかさと、さらにその体勢でキスをしてという監督の指示に応えるためには、体が柔らかいに越したことはないですね。VR女優さんは体が柔らかい方が良いです。

──なるほどです。監督さんもVR撮影だと大変だったりされますか。

金井:
VRの撮影は特殊なので、VRが初めての監督さんだと、撮影方法が分からないこともあります。また、VRは撮影が難しい分、通常の作品よりも監督の個性が反映されやすいです。さらに通常の作品だと合計時間が120分程で、その中に4シーン程で構成されていますが、VRの場合はその1つのシーンだけを凝縮した30分から40分ほどの作品が多いです。内容を凝縮した分、よりフェチな要素が要求されます

──フェチな要素とはなんでしょうか。

金井:
例えば監督さんが腋フェチだったりとかです。監督のフェチ具合をぐいぐい押し出してくる作品の方が臨場感があって面白いです。VR作品を通常の作品のように撮影しても面白みが出ないんです。また先ほど申しましたが、VR作品だと女の子との近い距離という演出が求められていて、女の子が近くにくる時に監督さんのフェチ具合が反映されますね。

──監督さんの好みが作品にも出てくるということですね。

金井:
そうです。私たちは色々な監督さんを起用して、ユーザー様に受ける監督にはVRをどんどん撮影してもらいたいと考えています。

最初の頃に売れた「王様ゲーム」の作品から見えるアダルトVRの特性

──ちなみに金井さんご自身が面白そうだと思っている演出はありますか。

金井:
私が思っているところですと、VRならではのシチュエーションモノは人気になるのではと思っています。実際には起こらない有り得ないシチュエーションなど良いのではないかと。現実的では無いけども、ひょっとしたら有るかも知れないと思えるシチュエーションならば、お客様も体験してみたいなと思うのではないでしょうか。突拍子が無いモノすぎると、バーチャルリアリティのリアリティの部分が無くなってしまって、お客様もイメージできなくなってしまうのではないかと感じています。

──無くは無いといった展開でしょうか?例えばどういった内容を考えていたりしますか。

金井:
SODの作品では無いのですが、アダルトVRの初期に爆発的に売れた作品で、王様ゲームのシチュエーションモノがありました。その作品の内容は、自分の仲の良い友達が、自宅に女の子を連れてきて、家飲みをしていると王様ゲームに発展して、そのままエッチなシチュエーションになるというものでした。

──なるほど……。

金井:
普通そんな都合の良いことは無いのだろうけど、意外とあり得るかもしれないぞという内容であれば、お客様も喜ばれるのかなと思います。

──最低限のリアリティーは無いとダメということですね。

金井:
例えば、自分にはモテモテなイケメンの友達がいて、そのイケメンの女友達のオコボレを頂戴したとか、妹とか姉の友達が実は僕のこと好きだったとか、隣に引っ越してきた人がめちゃめちゃ美人で欲求不満だったりと、実際には有る訳ないんだけど、ひょっとして、もしかしたら、有り得そうだなって、そんな棚ボタ的ラッキーエロなシチュエーションがウケるんじゃないかなと思っています。そういう企画を出していきたいですよね。

──想像が広がりますね。

金井:
そこもVR制作の面白いところです。VRは新しい分野なので、これをやれば売れるかとか、そういった固定的な枠組みはありません。私たちが試してみた作品が売れたら嬉しいですし、売れなかったらこれはまだ早かったかなと思えます。そういった実験的な作品を自分たちで作れるのが、とても楽しいんです。

──最近の作品だと、120分を超えるような長尺モノも出てきています。長尺の作品が出てきた理由などはありますか。

金井:
長尺が出てきた1番の理由は、DMMさんがPSVRに対応して、ストリーミングで視聴できるようになったことだと思います。これまでのスマホVRのダウンロード型では、30分の作品をダウンロードしようとすると、それでも2GBとかデータ容量を食います。2GBの作品を複数ダウンロードしたら、それだけでスマホ端末の容量がいっぱいになってしまいます。

──スマホの容量問題ですね。

金井:
最初に長尺モノが出た時は、たしか15GBの大作になってしまったと思います。

──大きいですね。ダウンロードするだけでも大変そうです。

金井:
誰もダウンロードできないよと(笑)。そういう状況だったのですけれども、DMMさんが、PSVRに対応したと同時に、ストリーミング視聴可能になりましたので、Wi-Fi環境であればストリーミングでVR体験ができます。お客様には、同じ金額なら長い方がお得で良いという方もいて、長尺モノの人気が出て広がったのだと思います。また演出的にも、これまでの30分の短い作品ですと、さくさくエロを進めざるを得なかったのですが、長尺になったことで、リアリティーのある演出を入れることができる余裕が生まれました

“その先のエロ”のための演出手法

──作品スタート時の導入部分などは、リアリティーのある演出が効果的かもしれませんね。

金井:
そうですね。“エロが始まる前”の演出も重視しています。そういったリアリティーのある演出によって、“その先のエロ”が、より楽しめるという評価もあって長尺モノの人気が出ているのかもしれません。

──興味深いです。これはVR作品の特徴と言えるかもしれませんね。

金井:
私が思っていることで、これまでの通常の作品は、監督さんが見せたいシーンを視聴者の方は見るので、それは映画的表現方法と言えます。それに対して、VRはお客さんが自ら見ていく、自ら発見していくものなので、これは舞台を観劇している感覚に似ているのかなと思っています。また、VRは自分で何かを見つけていく分、制作者から見せられたものよりも、自分で発見した方が楽しいのではないでしょうか。先ほどの王様ゲームの作品でも、みんなで王様ゲームをしているのですが、よくよく見ると隣の女の子が足を開いてパンツが見えているとか、そういう演出がありました。普通にゲームをしている場合は、そんなところを見ないと思うのですが、VRなら「(おっ……!)」と見ることができますよね。そういった細かい演出を、作品の導入部分でしていきたいですね。また、そういう演出があれば、同じ作品でも何回も見てしまうことも考えられます。作品へのレビューで、こういった細かい演出に気付いてもらえると嬉しいですよね。

──今の王様ゲームの作品などにあった、細かい仕掛けを入れるのは、監督からのアイデアになるのでしょうか。

金井:
これについては監督によりけりです。細かい演出を入れるのが好きな監督もいらっしゃいますが、純粋にエロを追い求める監督もいらっしゃいます。行為のシーンがどんどんグイグイくる作品を撮る監督もいらっしゃいますし、細かいシチュエーションを作るのを楽しむ監督もいらっしゃいます。そういう趣向もあって、お客様も好みに合った監督を選ばれるのかなと思います。細かい演出はめんどくさいからバンバンきてくれよというユーザー様は、そういった作風の監督を選ばれるのかなと思います。また、細かい演出から現実感なり没入感なりを得るのを楽しむユーザー様は、細かい演出を行う監督を選ばれるのかなと思います。

──海外の作品もチェックされたりはしますか。

金井:
海外の作品ですと、数年前の作品は見ていました。ただ、私の好みになってしまうのですが、VRは情緒を感じられるというのが面白いと思っていて、海外の作品は相変わらず豪快ですよね(笑)。単純に豪快な作品も、これはこれでアリだなと思うのですが、私が魅力を感じるのは、ちょっとした細かい演出の部分です。日常生活の中でラッキーエロを発見できるといったものに魅力を感じます。

──日本の作品も初期の頃に比べると画質も良くなりましたね。

金井:
DMMさんがアダルトVRを始めてちょうど1年が経った訳ですけれども、初期の作品と今の作品だと品質は雲泥の差がありますね。技術の進歩は早いです。

──初期の作品は女優さんの肌の色も暗かったと思います。

金井:
初期の頃の作品は肌質が悪く見えましたね。今の作品の方が鮮明ですし、やはり鮮明になるほど、本物のように見えるので、没入感は高くなります。例えばですが、撮影現場で使うライティングなどのセッティンングを改善したことも、画質が向上した要因の1つです。

──改めて見ると、たった1年で凄い進化ですよね。他に新しい演出方法に挑戦されたりはしていますか。

金井:
これまでのVR作品は、カメラを固定して撮影するものが多かったのですが、カメラワークのあるVR作品にも挑戦しています。カメラワークが無く止まっているだけですと、演出にも限界があります。こちらからカメラが動くことができれば、演出の幅も広がります。

──カメラが動くと酔いの問題も出てくるかと思いますが、そのあたりも気を付けていると。

金井:
もちろんです。カメラを水平を保ちながら撮影できる機材を独自に開発していたりします。また、「SOD VR」という個室ビデオ店があるので、店舗のお客様にカメラワークのあるVR作品を体験してもらって、実際にVR酔いが起きるかどうかアンケート調査を行ってもいます。VR酔いに関しては、人間の脳の問題になってしまい難しいのですが、自分が意図したところにカメラが動く分には何とも思わないのが、少しでも自分の意図と外れた動きをしてしまうと、VR酔いが起きてしまいます。VR酔いを起こさないようなカメラワークや、他にも酔わないようにするカメラの移動スピードなども研究しています。

──店舗のお客様に調査したとのことですが、そもそもカメラワークのある作品の方が喜ばれるのでしょうか。

金井:
お客様からすると、カメラが動いた方が絶対に良いという訳では無いですね。カメラワークのある作品は、雰囲気としては、ジェットコースターに乗っている感覚に近いと言えます。もしくは、映像というよりもゲームに近いかもですね。作品の導入部分で自分から女の子を見つけたりとか、のぞき穴を覗いたりとかは、カメラワークがあると面白いですね。本格的にプレイが始まったら、カメラは固定で良いのです。

──こういった店舗への調査などは監督さんやプロデューサーの方などがして、個々人で研究をされるのでしょうか。

金井:
こういった研究は、SODのVRチームで行います。

これまでにない現象が起きている

──ちなみに店舗と配信で、人気の出る作品に違いは出たりされますか。

A氏(以下、敬称略):
意外と違いが出てきます。また面白いのが、店舗でも地域によって人気作品に地域差が生まれているんです。とは言っても、1番人気の作品は同じだったりするのですが、2番目以降で地域差があります。東京と大阪でも地域差はありますし、大阪の中でも地域差が出ています。通常のAV作品の人気で地域差があるというのは聞いたことが無いのですが、VRだと地域差が生まれています。

──店舗にしか入っていない作品があるという訳ではなく。

A氏:
今は店舗オリジナルの作品は無いです。しかし、今後は店舗オリジナルの作品もあると面白そうだと思っています。お客様がいる試写屋と連動しているような作品とかですね。店舗と同じ試写室が舞台で、後ろから女の子が部屋に入ってきたりしたら、面白そうですよね。あとはVRとグッズの連動なども店舗であれば可能です。

──それは現実感が凄そうですね。また、これまでに高く評価されたソフト・オン・デマンドさんのVR作品についても教えていただけますか。

金井:
先日開催された「AVオープン」のVR部門で、SODの作品グランプリを獲得しました。その作品は3Dの360度映像作品というのが特徴です。既製品の360度カメラだと、接写すると3D画面ズレしてしまい、アダルトVRの醍醐味である近くに寄った時の醍醐味が楽しめないので、自分たちで特殊な360度カメラシステムを作りました。グランプリ作品は、女優さんが近くに来ても3D画面ズレしないという3Dの360度映像です。これはものすごい制作費が掛かってしまったのですが、「AVオープン」で見事にグランプリを頂けて良かったです。

──2万5000ドルの高価な360度カメラ「Nokia OZO」でも、3Dは近くだとズレが生じて被写体が二重に見えてしまいますよね。

金井:
そうですね。私たちが開発した360度カメラも、キスシーンなどの接写にも対応しているとは言え、やはり撮り方に制限も出てきてしまい、決して自由に取れるという訳ではないのですけどね。制作費は、OZOの価格どころではない費用が掛かりました。でも、レビューでは叩かれましたよ。

──グランプリ作品なのにレビューでは叩かれたのですか?

金井:
グランプリ作品は360度映像で、そうそうたる豪華な有名女優さん14人に囲まれているという内容でした。出演された女優さんも皆さん優秀な方々なので、全員がグイグイこられるんです。14人の女優さんに囲まれて、あっちからもこっちからも、前からも後ろからも色々と攻められるので、レビューでは「うるさい!」と凄い叩かれました。でも、そういう現実では有り得ない体験ができるのもVRの醍醐味なのかな、と考えてもいます。

──想像すると凄そうですね(笑)

VRでエロ以外の分野にも進出を目論む

金井:
また、過去にインパクトを残したのですが大コケした作品で「空中ファ▲▲」という有名な作品がありました。これをVRならリベンジできるのでは無いかと思いまして、ドローンで撮影した360度映像を背景合成して空中で女優さんに囲まれるという作品を作ったら、これもめちゃくちゃ叩かれました。余計なことするなと。

──凄い企画力ですね……。では最後に今後の展開についてお話しを頂けますか。

金井:
今はVRに関しては実験的な段階です。先ほどの繰り返しになりますが、黎明期ですので、どういった作品がヒットするか分からない中で、色々な監督さんで撮影して数多くの作品を出していき、ユーザー様に引っかかる作品をいかに多く作れるかが鍵だと考えています。DVDの売り上げも下がっている状況ですので、今盛り上がっているVRの市場の中で、どうすれば大きいシェアを取っていけるかとかいう動きをしています。

──今回のインタビューでも様々なアイデアが出ましたが、今後もどういう作品が登場するのか非常に楽しみですね。

金井:
あと、AVだけでなくVRのイメージビデオも撮りたいと思っています。今あるVRのイメージビデオは固定カメラでの演出が多い中で、SODは動くVRの撮影方法がありますし、画質も綺麗です。これまでに培ってきた技術を使えば、品質では負けていないと思いますし、AV業界は実写VRのトップを走っていると自負しています。実は、今度第一弾で元アイドルの青山希愛ちゃんという子のVRのイメージビデオをリリースします(※12月29日発売予定)。その作品で、ぜひお客様からの反応を見たいですね。SODのイメージビデオのVRは面白いと評判ができれば、エロ以外の分野であっても、VRという枠を使ってSODの得意とする領域を広げていければと思っています。

──ありがとうございます!


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