8月9〜13日、ロサンゼルスで開催されるコンピューターグラフィックスの学会SIGGRAPHでは、数々の関連展示が行われます。
VRに関する展示は、「VR village」と名付けられた特設コーナーにてまとめて展示されます。
その一部を紹介しましょう。
VRの体験をよりリアルにする研究
南カリフォルニア大学のクリエイティブ・テクノロジー研究所では、VR空間におけるバーチャルな物体との距離感を研究しています。ストップ・モーションで表現された物体をVR空間で奥行きがあるようにリアルに表現する技術や、実際の空間よりも広い空間を歩き回っているように知覚させる技術を展示しています。
スイスのモーションキャプチャーの専門家集団Artanimは、現実とVRの世界をつなげる技術を展示しています。動画では、実際に現実を歩きながら、古代エジプトのファラオの墓を探索する様子がわかります。以前より紹介しているVRアトラクション施設VOIDで使われる技術と似ていますね。
https://www.youtube.com/watch?v=oX3JVbRNMa8
スマホで撮影した顔写真から3Dのアバターを作成する技術も展示されています。VRに取り込んで使うことでソーシャルなアプリケーションでよりリアルな体験ができるようになるかもしれません。研究しているのはスイスのコンピューターグラフィックスと位置情報の研究チームです。
ソニーは、NASAと共同研究しているVRテストを展示しています。PS4向けのProject MorpheusとPS Moveコントローラーを使い、ロボットが現実の課題をクリアしていく過程をシミュレーションするものです。
スタンフォード大の研究チームは、これまでとレンズの構造が異なる酔いにくいVRヘッドマウントディスプレイのプロトタイプを展示しています。このVRHMDに関して紹介している記事はこちら
2015年5月にKickstarterで約30万ドルを集めたモバイルVRヘッドセットImpression Piもその開発の進捗状況を展示します。このヘッドセットの特徴は、ポジショントラッキングやジェスチャーのトラッキング、AR機能になり、これまでのモバイルVRHMDでは実現していない機能を実装しようとしていることです。
(参考)
UploadVR – SIGGRAPH showcases jaw-dropping VR research and experiences
http://uploadvr.com/siggraph-reveals-key-vr-advances-experiences/