「13歳ですが“VR作家”になるには?」〜白井博士のVRおもしろ相談室 第2回〜

先週からスタートした連載「VRおもしろ相談室」、初回は「VRで彼女を作っているのですが、なかなかリアルになりません…どうすればいいの?」というテーマで大変多くの方からご反響をいただきありがとうございました。ちょうど初回原稿発行直後にアダルトVRフェスタさんが会場設定に対して入場希望者多数という事件が起きたり、リアルとリアリティの違い、VRにおける愛や、リアルを超える彼女への挑戦…など考えさせられることも多く、筆者自身も勉強になります。

さて今週はPS VRの予約開始やら日本VR学会 20周年記念大会の投稿締め切りやら、年に一度の国際学生対抗VRコンテストの投稿締め切りやら、研究室の公開実験(6/18横浜・無料・家族向け)やら、なんだか「特異点」がやってきた感じ。この連載もこのペースで続けられるかどうか、皆さんの応援にかかっているので超応援お願いします!

さて、第2回目の質問が編集部経由で届きました。

『現役女子中学生(ペンネーム・VR女子13歳)です。白井博士、VR作家になるにはどうしたら良いのでしょうか?』

白井博士

えーと編集部経由の“バーチャル”現役女子中学生ね。どうせネカマだろ(…といいながらも淡い期待を抱きつつ返信)。

返信:「現役女子中学生(ペンネーム・VR女子13歳)さんご質問ありがとうございます。そういう質問は『13歳のハローワーク』を書かれた村上龍さんあたりに訊かれるとよいと思いますよ。…っていうか“VR作家”なんて仕事、私以外に名乗っている人、聞いたこともありません。っていうか13歳だとまだOculus RiftとかギリギリOKぐらいの年齢ですよね?っていうかVR体験したことあるの??何見てそんな仕事に就きたいと思ったの???ねえ!!」
…と書いて、消して。また書いて消して。

ちょっと深呼吸して、相模原市のホタル舞う田圃に向かって叫びました。
『質問者はこんな当たり前の事を聞きたいんじゃないはずだァーーッ!!』

「VR作家などという仕事は(今は)ない!」

まずは「VR作家などという仕事は(今は)ない!」って断言しておきますね。VR作家って仕事、あったらいいと思うし、自分も“VR作家のはしくれ”かもしれませんし、毎年、学生さんたちと科学のひろばSIGGRAPH日本VR学会デジタルコンテンツエキスポ先端技術館TEPIAなどで新作を発表したり、をいただいたり、企業と共同研究したり、もちろん論文書籍を書いたり講演したりしていますが、正直なところVR女子13歳さんが「VR作品が何であるか?」を定義できない時点で、作品を作る「作家」を定義することも難しいと思います。

たとえば「イラストレーター」は俗説では「名乗ればイラストレーターになれる」そうですが、世間なり自分なりが「イラストレーターという職業とは何か?」を定義していないと話をするのは難しいです。ちょっと厳しいかしら?『13歳のハローワーク』でもイラストレーターさんは「基本的に、発注者からの依頼に応じてイラストを仕上げて行くので、その要望をうまく取り入れて、注文にあった作品を提供する能力も必要」って付記されています。まずお客さん(発注者・クライアント)がいて、その人が「こういうVRを作ってくれ」って言ってくれれば「VR制作業」は成立するかもしれないけど、それってVR女子13歳さんがなりたい「VR作家」なのでしょうかね?

「今は名前がない仕事」への考察

たしかに「VR作家」は「今は名前がない仕事」かもしれません。でも、それを親御さんや先生に言われたからといってVR女子13歳さんがあきらめる必要はありませんよ!13歳といえばアメリカでは「親の付属物ではなく、人間として自由と責任が設定される年齢」です。ニューヨーク市立大学教授 キャシー・デビッドソン氏は「2011年度にアメリカの小学校に入学した子供たちの65%は、大学卒業時に今は存在していない職業に就くだろう」と予測しています。加えてオックスフォード大学准教授 マイケル・A・オズボーン氏は「今後10~20年程度で、アメリカの総雇用者の約47%の仕事が自動化されるリスクが高い」とも指摘しています。そしてこのような海外の状況は日本においても起こるのではないか?と日本の文部科学省でも検討されているのが現状です。

言い換えれば「今、名前がついている仕事ばかり追いかけている方が将来が危ない!」という考え方もあるはずです。たとえば「駅員さんになって一生、キップを切る仕事をしたい」と思っても、自動改札機の普及以降、そんな仕事はありません。近い将来にはイラストレーターのようなクリエイティブな仕事ですら、コンピュータや人工知能が生成する時代が来るかもしれませんし、そもそも現在のイラストレーターの仕事も「単価が高い」とは言えません。カット1点500円ぐらいからです。職業として喰っていくためには、人工知能よりも高速・高品質で「売れるイラスト」を描き続ける必要がある、という事なのかもしれません。

つまり「上手に描く」だけではなくて、締め切りに間に合うように「速く描く」ことも大事で、さらに「『売れるイラスト』ってのはがどんなものなのか?」を掴んでいて、さらに継続的に描く仕事を発注してくれる発注者の存在が必要です。発注者さんは、それを広告にしたり、ゲームに組み込んだりしているのですが、広告の場合は広告主からお金をいただいたり、ゲームの場合は誰かがガチャなどで課金してくれて、やっと回り回ってお金が絵師さんに入ってきます。これはスキルだけでなく運や縁も必要ですね!ソーシャルゲームのガチャで運を使い果たしている場合じゃありませんね!

VR作家になり、それを継続的に続けるためには

「VR作家」という職業が仮にあったとして、その職業を継続的に続けて行くにはどうしたらよいのでしょうか?

ゲーム開発やVR作品の制作という仕事も、イラストレーターの仕事と似たような性質があります。大学や専門学校で「ゲーム開発コース」のような教育サービスがあったとしても、その教育を受ければ「誰でも成れます」という教育サービスを名言しているわけではない事に注意しましょう。先生や教育環境によっても異なりますが、一般的には、ゲームやVRの「作り方」を教える事はできても、教科書に書いてあるような事は「あっという間に陳腐化」してしまいますし、資格や検定試験のように「数年学べば誰でも習得できるスキル」は、数年後には「もっと若くて単価の安い人材」が大量にやってくる…ということで、やりたい人がたくさんいる職業は、就職するのも難しいし、継続的に続けていくのも難しいものです。

まずは1発あてろ、13歳という年齢は遅いぐらい

そもそも「VR作家」って、発注者とか会社とかがあって「その人達が作りたい」っていっているVR作品を作ることが仕事なのでしょうか?「自分が作りたいVR作品」を作らない限りは、頼まれたプログラムや、すでにプライスが決まっているクリエイションを妥当な価格で作り続ける……そういう仕事になってしまうのではないでしょうか?

VR女子13歳さんが「そういう仕事」、つまり英語で言うと「job (作業,ポジション)」を「VR作家」って呼ぶなら、そういう未来が来てもおかしくないかもしれませんね。でもその仕事を「work」にしたいと思うなら、以下のようなストーリーならいけそうな感じがあります。ちょっと遠回りですけど、

(1)VR作品を自分で作るチャンスがあること
(2)自分が作ったVR作品を有名にするチャンスがあること
(3)「こういうのほしい」と言ってくれる人がいること

つまり「まずは1発あてろ」ということですが「13歳という年齢は遅いぐらいだ」とも言っておきます。(1)VR作品を「自分で作る」は大変そうですが、「これぞVR作品」というVR作品が世の中的にそこまで確立していない時代の方が、(2)自分が作ったVR作品を有名にすることの難度は格段に低い。しかも(3)「こういうのほしい」と言ってくれる人と出会える数や可能性も格段に高いはずです。

投資環境の改善がもたらすもの

なお筆者は、小学校4年生でゲームプログラミングをはじめて、20年ぐらい前から大小さまざまなゲームやVRを作り続けていますが、13歳の頃は「ファミコン」が爆発的に流行した時代でもありました。それに似ている事件としては、ここ数年のVR界隈の環境の改善は、この20年の中でもめざましい変化が感じられます。スマートフォン技術のおかげでHMDは低価格高品質になっていますし、ゲームエンジンのおかげで見た目に美しい映像を短時間に簡単に生成することができるようになりました。また新しいHMDやインタフェースのようなデバイス技術もゲームエンジンのおかげで、ゼロから開発する必要が減っています。

特に技術だけでなく「投資環境の改善」が目覚ましいです。昔からVRは「仮想現実」という誤った訳がつけられたおかげで、「偽の技術」と勘違いされるような印象が抱かれることも多かったのですが(注:英語のvirtualは“実質上の”とか“実際の”という意味)、VR女子13歳さんの親御さんの世代の理解も以前よりはずいぶんと変わっていることでしょう。以前よりもvirtualな世界への出費、例えばゲーム内のファッションなどにもお金を使ってくれる人・世代も格段に増えています。かつてのような非ゲーム、つまり産業用VRだけでなく、最近は「ゲーム産業のその先にある産業」としての理解が浸透しているおかげで、真面目に面白いものを作りたい人・技術・作品に投資したい人たちもたくさん出てきています。これは世界中の様々な国で同時に起きている状況です。

新しいテクノロジーの重要性

しかし投資といっても「野とも山ともわからないVR作品」にお金がいきなり降ってくるわけではありません。そもそも「世の中における価値」なんて、世の中に投入してみないとわかりませんし、どれぐらいの市場があるかも同じです。でもVR女子13歳さんのような「やりたい・おもしろい」と思う人がたくさんいることは、今後の市場形成を予測する上では大変重要な要素になります。「未来には何が面白いと思われるか?」を予測することは難しいのですが、現在の「どういった人々が面白いものを作りたい!」と思い、「どうやって面白いものを継続的に作るか?」を見ることで、ある程度の予測は可能です。

たとえばゲームエンジンのような技術は、私がゲーム業界で仕事をしていた2000年ごろには「面白くない」と思われていた時代もありました。自分で開発するのが主流だったのです。しかしその後、「マルチプラットフォームの時代」が来たら、そんな風に「面白くない」と言っていた会社は、一部の大きな会社を除いてほとんど消えてなくなってしまいました。当時はPlayStation2, PC, DreamCast, Xboxといった複数のゲームプラットフォーム向けに同時にゲームを開発し、それぞれのプラットフォームの胴元と契約し、それぞれのプラットフォームで差異を出したり「ハードウェアの120%のパフォーマンスを発揮!」とか謎な売り文句を掲げていたものです。同じ内容のゲームがそれほどたくさん売れるわけではありませんし、買う方も負担は大きいです。同じ人気ゲームでも、プラットフォーム間で売り出すタイミングがちょっとズレただけでも予想以上に売れなくなってしまう、なんてこともあります。

ゲームの魅力はビジュアル、音楽、シナリオ、キャラクター…と沢山ありますが、新プラットフォーム、つまり「新しいゲーム機」に求められる要素は間違いなく「新しい体験」です。「今まで見たこともない新しいゲームソフト」に求められるコンテンツへの期待も、ゲームの世界やゲームのルール、体験するためのインタフェースといった「設計」が重要です。個々のコンテンツよりも「それを支える技術」が支配する要素はあまりに大きいのです。

そのような背景もあって、米国・シリコンバレーをはじめとする西海岸方面で、現在のHMDやゲームエンジンといった新しいVRのプラットフォームや開発ツールのように「金鉱脈を掘るスコップ」にあたる技術には大きな投資が注がれています。そして、新しい技術を使った新しい体験、つまり、

(1)インパクトのある体験を提供できる技術
(2)説得力があり合理的な技術
(3)旧来の技術が無力化してしまうような技術
(4)旧来の製品が陳腐に見えるぐらいの高品質なコンテンツを作る技術
(5)人力で頑張っていた作業が驚くほど簡単・高速・高品質になる技術
(6)そもそも不可能と思われていた技術

…といった技術群に対し、「ちょっと面白いゲーム」や「バラバラの技術」ではなく、国際特許や、複数の特許(ポートフォリオ)、ちょうどよいサイズのベンチャービジネス、同じ大学の研究室の卒業生といったビジネスの「ユニット」になっていた場合の評価は高いです。逆にプログラミングやエンジニアリング、科学技術ではない、コンテンツや体験の品質といったノウハウ、文化、かわいいキャラクターなど「主観に依存する技術の評価」は、対象によって価値が異なり、不安定になりがちです。

VR女子13歳だってできる挑戦がある

さて、いろんな話をしましたが、結局、VR女子13歳さんはVR作家になれるのででしょうか?結論から言えば「挑戦さえすれば、誰にだってVR作家になれる」のではないでしょうか。HMDや高スペックPCを買ったりするお金がない、といった経済的な困難はあるかもしれませんが、多くのVRの作り手が使っているVR向けゲームエンジンはUnityをはじめ、無料で入手できるものもいくつか存在しますし、プログラミングは「お金」よりも「圧倒的な努力」でどうにか解決できることが多いです分野です。日本もつい数年前までは、OpenGLやDirectXといった無料で入手できるプログラミング環境だけでVR作品を作るのが当たり前でしたし、いまでも大学ではそうやって指導している先生もいらっしゃいます。「その方が長く役に立つ技術が身につく」からです。それこそが「挑戦」です。

そして各地で開催されるハッカソンのような場所はまさにそのような「挑戦」であり、徐々に増えてきています。ハッカソンのへの参加は刺激も多く、初心者でも参加しやすく人脈にもなり手軽さもあるのですが、やはり見知らぬ人とのグループ作業が中心であることが多く、開発時間も短く「自分のVR作品」として制作する場所としてはなかなか難しい。「若きVR作家の挑戦」といえば国際学生対抗VRコンテスト「IVRC」です。2016年で第24回、世界最大の歴史を持つ、日本発祥の国際コンテストです。2012年度からは、VRシステム研究者の裾野を大きく広げるために高校生(高等専門学校の同学年生を含む)を対象とした「ユース部門」が新設されました。主催は日本VR学会という会員数1,000人を超える学術団体が主催しており、文部科学省と経済産業省、フランス大使館科学技術部などが後援、数多くのVR関連企業が協賛する「世界のVRっ子の甲子園」なのです。

白井博士<IVRC2016のスケジュール>

 2016年度「IVRC2016」の一般学生部門とユース部門はちょうどこの原稿が発行される時点では締め切ってしまいましたが、YouTubeビデオ等で応募できる「国際ビデオ部門」はまだ受付をしています。少なくとも「VR作家になりたい」と夢見る青少年はプロトタイプ審査が行われる筑波大学(第21回 日本VR学会年次大会/2016年9月14〜16日)や、決勝大会が行われる2016年10月29〜30日の日本科学未来館・デジタルコンテンツエキスポ(無料)には絶対行かねばなりません。

[IVRC2016公式動画]

https://www.youtube.com/watch?v=uJomyZntNA4

そして、VR学生さんたちが青春を賭して作ったIVRC作品は「この場所」でしか体験できません。もちろん公式アーカイブ動画でダイジェストを見ることはできますが、その体験を構成する触覚をはじめとする、未体験の不思議な(=amazing) VRならではの感覚、それを作り出すメカの機構、グラフィックスやデバイス制御技術といったテクノロジー、そして体験、それを演出するビジュアルなどの細部は映像のようにコピーしたりすることは絶対にできません。実際に体験して、作った人達をつかまえて「お兄さんたち、どうしてこんなものを作ろうと思ったの!!?」と聞けるチャンスはこの場所しかないのです。

IVRC2015の様子(MoguraVR)
凧飛び、羽ばたき、味覚。学生VRコンテスト「IVRC」で体験した驚きのアイデア(前編)
失禁体験、喉から手が出。学生VRコンテスト「IVRC」で体験した驚きのアイデア(後編)

IVRC過去作品 公式アーカイブ
http://ivrc.net/archive/

VR作家は目立てばいいというものではない、その後が重要。

とかく失禁体験「ユリアラビリンス」のような「ネタなんじゃないの?」「変態!?」といった作品が注目を浴びがちですが、それは多くのメディアや人々が「VRならではの新体験」というネタを求めがちである、という”興味の裏返し”だと思います。HMDを被って「キャー!」って叫んでいる絵を撮りたい、というステレオタイプに似たものがあります。そして、多くの人々が気がつかない「ユリアラビリンス」の特徴は、これだけの話題作にもかかわらず「もはやHMDすら使っていないVR」なのです。それぐらい失禁VRがインパクトある体験であるということですね。

VR作品は「目立てばいい、面白ければいい」のかもしれませんが、一発屋ではないVR作家は「目立てばよい」というものではないようです。新しいVR体験が可能なシステムを継続的に開発するためには、映像やゲームエンジンといった一般的に普及した開発技術だけでなく、メカや電気といった基礎工学分野の知識や技術・研究も必要ですし、演出や心理学や生理学のようなの知識や経験、実験手法も必要ですし、多くの人々に体験していただいたり、チームをマネジメントするためには、サービススタッフのような気遣いや、コミュニケーション能力も重要です。

実際に失禁体験を作ったチーム「失禁研究会」の学生さんたち(例:@faruco10032 さんなど)は超真剣に失禁研究をしていて、IVRC2015が終わった後も今だに失禁を研究しています。彼らはまだ大学の2〜3年生なので、いわゆる普通の大学生が大学で講義を受けたり、バイトをしたり、サークルとかコンパで異性と楽しくキャッキャウフフしている時間をかなぐり捨てて、「男性と女性で異なる失禁体験椅子」や、「失禁VRの未来の価値」や「失禁VRの可能性」について日々青春を費やしているようです。少なくともこれはホビーには見えない。かといって卒業研究のような「過程」でもなさそう。まるでVR求道者です。

「ユリアラビリンスを展示して下さい!」というオファーも沢山来ていると思います。そのような展示オファーをマネジメントしながら、さらに今年のIVRC2016に新作を数件応募している様子もTwitterから読み取れます。「VR作家ぐらし」とはまさにこんな感じです。

IVRCに青春を燃やす「VR青少年」たちは、失禁研究会だけではありません。IVRCユース部門に出場している、松本高専、群馬高専、木更津工業高専、東工大付属高校などは、まだ高校生です。立教池袋中学校・高等学校に至っては、IVRC2015「SOARING BIKE」でフランスのLaval Virtualまで遠征しています。まだ高校1年生なのに “VR作品で世界ツアー達成”ですよ。「13歳」は、VR作家に目覚めるには良い年齢です。HMDが使えるかどうかにかかわらず、です。

フランスLaval Virtual 2016での学生コンテストDemo部門
http://www.laval-virtual.org/prix-competitions/virtual-fantasy/categorie-demos.html

このような学生さんたちの挑戦にはVRに興味がある企業も強く応援しておりスマホ位置情報ゲームの大手コロプラさんなども、優秀な人材獲得のための接点作りとして参加されております。

国際学生対抗バーチャルリアリティコンテスト(IVRC)で、「失禁研究会」と会ってきた。
http://be-ars.colopl.co.jp/company/ivrc/000227.html

学生さんたちにとっても、このようなVRコンテンツの開発を真剣に進めている企業との交流の機会は大変なチャンスだと思います。またこれからも多くの企業がIVRCに協賛していただければと思いますが、「VR青少年はIVRCで1発当てる、そしてその後の継続が“VR作家”としては重要」ということがよくわかっていただけたと思います。努力もあり、そして楽しみもあり、という生き様です。それなりの覚悟も必要です。

白井博士<IVRC2015決勝大会終了後の集合写真(IVRC公式記録写真より)>

VR作家になるには何を学べば良いか?

さて、以上の通り、VR女子13歳さんのような方が“VR作家”になるためには、「IVRCのようなコンテストで一発当てる」のが大事であり、仲間も沢山います。勉強を始めるには「13歳という年齢は遅すぎるぐらい」であることを8,000文字ぐらいかけてお伝えしました。しかし、IVRCのような歴史あるコンテストで“一発当てる”なんてハードル高そう!では、どんな勉強・どんな努力・どんな生活をしていればよいのでしょうか?その詳細についてはまた別の機会に譲りたいと思いますが、いくつかキーワードだけは挙げておきます。

・VR作品を作る「最初の一歩」とは?
・いろんな体験しておけ!VR作品も、製品も、そして実体験も!
・写真とマンガはVRメディア
・論文は読まねば!そして書け!
・VR作品の企画書を書いてみよう
・VR作品の「新技体(しんぎたい)」

お役に立てそうな機会があれば、また深掘りしますので、男子女子年齢に限らず、編集部宛に質問どしどしお寄せ下さい。ご活躍期待しております!

※編集部より。「白井博士に質問したい!」という方は、Mogura VRのTwitterアカウント(@MoguraVR)宛に 「#白井博士のVRおもしろ相談室」というタグをつけてリプライで質問をお願いします。VRに関する質問に白井博士が面白く、真面目に答えてくれると思います!

文・絵/白井博士(しらいはかせ)

この記事を書いた人

  • 20160604_190011

    白井博士(しらいはかせ)

    1996年 東京工芸大学工学部写真工学科卒、1998年 東京工芸大学大学院工学研究科画像工学専攻修士課程修了。キヤノングループが開発した産業用ゲームエンジン「RenderWare」の日本事務所立ち上げを経て、2001年 東京工業大学大学院総合理工学研究科知能システム科学専攻博士後期課程に復学。2003年博士 (工学)の学位を取得。2003〜2004年に財団法人NHKエンジニアリングサービス・次世代コンテント研究室、2004年末にフランスに渡り、国立工芸大学(ENSAM/ParisTech)客員研究員。VRによる地域振興、国際VR作品公募展Laval Virtual ReVolutionを2006年より主催。2007年より帰国し、日本科学未来館科学コミュニケーターを経て、現在、神奈川県の大学でVRエンタテイメントシステムの開発者を育成しながらVR作家として活動。

    <著書等>
    「白井博士の未来のゲームデザイン -エンターテインメントシステムの科学」(単著)、「WiiRemoteプログラミング」(共著),日本科学未来館企画展 GameOn公式図録「ゲームってなんでおもしろい?」(インタビュー),「ゲームクリエイターが知るべき97のこと 2」(執筆協力)など。
    blog: http://aki.shirai.as/ Twitter: @o_ob

    Mogura VRのライター一覧はこちら
    http://www.moguravr.com/writers/