【体験レポ】原作再現度もチェック!VRゲーム『ソードアート・オンライン レプリケーション』

株式会社バンダイナムコエンターテインメントと株式会社NTTドコモが制作する、人気ライトノベルシリーズ「ソードアート・オンライン(SAO)」のVRゲーム『ソードアート・オンライン レプリケーション』。12月8日から10日にかけて、事前に募集した体験者による本作の体験イベント「5G TEST」が開催されました。今回は原作ファンの一人として、VRゲームとしての面白さはもちろん原作再現度についてもレポートしていきたいと思います。

本作の概要としては、原作の第一部「アインクラッド編」の再現として、VRMMORPG「ソードアート・オンライン」に囚われたプレイヤーがゲーム攻略による脱出を目指します。主人公(プレイヤーキャラクター)とヒロインは本作オリジナルで、お馴染みのキリトやアスナはNPCとして一緒に戦ってくれるという趣向。VRHMDはHTC VIVEを使用し、2本のVIVEコントローラを両手に持ってプレイします。

VRHMDはHTC VIVE。両手に持ったVIVEコントラーラを剣と盾に見立てて戦います

デスゲームの始まりから再現。「あのメニュー」を開くこともできる!

アニメ版でもおなじみの、フルダイブ型VRの世界に吸い込まれていくような映像演出とともに仮想世界へダイブ。原作同様に巨大浮遊城「アインクラッド」の第1層からゲームが始まります。

プレイヤーはまず本作オリジナルのヒロインであるミストと出会い、簡単に自己紹介。そんな二人に声をかけてきたのは、おなじみキリトとアスナです。スタート直後なのにキリトは黒いコートで二刀を背負うなど、設定上は彼らも初ログインであるにも関わらずいきなり最強スタイルで登場なのはご愛嬌。3Dモデルのデータは本作用に新規作成しているそうです。

和気あいあいと会話が進んでいきますが、突然空が赤くなり……上空に真紅のローブをまとった巨大な人の姿が。その人物はSAOの開発者である茅場晶彦を名乗り、全プレイヤーがSAOよりログアウト不可になったこと、ゲーム内での死は現実の死に繋がること、そして生還するにはラスボスを倒しゲームをクリアする必要があることを告げます。いままでさまざまなメディアで幾度となく体験してきた場面ですが、巨大なローブ姿を下から見上げる体験というのはまた違った趣があります。

真っ赤な空に浮かぶ巨大なローブ姿。下から見上げるとなかなかの迫力です

こうしてストーリーが進んでいきますが、この間も操作は可能。VIVEコントローラのトリガーを押しながら手を下にスライドさせるという原作さながらの操作でメニューを出すことができます。そのままボタンを突っつくように手を前に出すと、サブメニューを出すことも可能。振動によるフィードバックもあり、原作ファンとしてはなかなかの感動ものです。ここでは最初は存在したログアウトボタンが、アスナの「ログアウトボタンが消えてる!」といった台詞のあとには本当に消えているのも確認できました!

アニメ版と同様のビジュアルのメニューを実際に操作できます。後ろに見えるのがヒロインのミストです

ログアウトボタンが消えてる!と驚くアスナ。プレイヤーも自分のメニューを開いて実際に確認できます

その後、絶望するミストを主人公が勇気づけるような演出があり、シーンが終了します。

ド迫力の巨大ボスにソードスキルを叩き込め!

そして次のシーンでは一気に時間が飛んで数年後、最終ボスに挑む攻略会議の場面となります。そう、原作と異なりこのゲームのSAOは正規の手段でクリアするのです!

本作は4人同人プレイが基本となっており、ここからは他のプレイヤーも登場。マイク経由で会話を交わすこともできます。今度は逆に数年後なのに主人公やミストの格好が初期装備のままなのが少々残念でした。3Dモデル制作のコストなど色々と事情は察せられますが、キリトさんアスナさんの隣に立てるこの機会、もっと格好いい装備で戦いたかったなぁ……。

さておき、倒すべきラスボスは「ザ・スカル・リーパー」。状況は異なりますが、原作でもアインクラッドで最後に戦うボスモンスターとして登場します。鎌のような2つの前足で攻撃してくる恐ろしいモンスターで、その対策として盾役の二人が攻撃を食い止め、キリトとアスナが大技で衝撃を与えて攻撃を弱体化させ、プレイヤー達に「スイッチ(前衛交代)」するという戦略が立てられます。キリトやアスナと直接スイッチを行う栄誉を受けられる先攻担当はプレイヤー4人のうち2人。手を挙げてアピールすることで、キリトから指名を貰うことができます

手を挙げてアピールすることで、キリトから先攻の指名を受けられます。「君と、君」というふうに、あの英雄キリトがこちらを向いて指名してくれるのはかなり嬉しい体験です

ボスへの特攻武器を利き手で受け取るという自然な流れで利き手の設定も行い、いよいよボス討伐に向かいます。

プレイヤーの攻撃手段は剣を振ることと、ソードスキル。SAOにおけるソードスキルは特定の型に沿って武器を振るうことで技が発動するというもので、筆者は今回のプレイに備えて念のため初歩的なソードスキルの型を復習してきたのですが、本作のソードスキルは力を溜めて(VIVEコントローラのトリガーを押して)剣を振るうことで衝撃波が飛ぶというオリジナルの簡易的なものでした。筆者の事前の素振りは文字通り空振りになってしまいましたが、実際にプレイしてみるとザ・スカル・リーパーはものすごい勢いで暴れ回り、視界を覆うような勢いで迫ってくるため、複雑な動作を冷静にこなすような余裕はなく、ゲームとしてはこの仕様で正解だったと思います。

巨大なボスが迫ってくる中、ソードスキルで迎え撃ちます

また利き手の逆には盾を持っており、これによる防御も重要。特に危険な時は赤い「DANGER」表示が出ます。逆に青い「CHANCE」の時は敵に隙があり攻撃の大チャンスです。

盾による防御も重要

実際に歩いて移動するような要素はなく(追撃しようと前に出たらスタッフの方に止められました)その場に立ってのプレイとなりますが、迫り来る巨大ボス、横目には必死に戦うミストの姿、そしてみるみる減っていく自分とミストのHP表示……と、なかなかスリリングな体験です。また、周りを見渡せば別のプレイヤーが戦っている姿を見ることもできます。その挙動に不自然なラグなどはなく、共闘の雰囲気を味わえます。プレイの同期にはWi-Fiではなくドコモの5G技術が使われており、5G通信による違和感のないVR共闘プレイの実証にもなっている、というのが「5G TEST」たる所以です。

周囲を見渡せば、他のプレイヤーの戦っている姿を見ることもできます

また、キリトとアスナがボスを弱体化する場面では、キリトの二刀流16連撃ソードスキル「スターバースト・ストリーム」を見ることができます!……と言いたいところですが、正直自分のことに必死で、残念ながらプレイ時は見逃していまいました。今回のイベントではHTC VIVEを装着してプレイの様子をリアルタイムに観覧できるコーナーと、あらかじめ用意された360度動画によるプレイムービーをGear VRで視聴するコーナーも設けられており、スターバースト・ストリームはプレイムービーで堪能させていただきました。このムービーも5Gで伝送されており、ややノイズが出る場面もありましたがおおむね快適な360度動画の閲覧が可能という、5Gのデモンストレーションにもなっていました。

そして最後には総攻撃でトドメ。巨大な姿が光となって砕け散っていく原作お馴染みのエフェクトののち、クエストクリアです!

自分とミストのHPがバーが赤領域のピンチに陥る中、必死に剣を振るってトドメを刺します

原作とは異なる展開でも「SAOらしさ」をしっかり味わえる作品

事前に本作のサイトを見て、主人公やヒロインの初心者らしい格好から「序盤をプレイするのかな?」と思っていましたが、蓋を空けてみればまさかのラスボス戦。驚きましたが、これもある意味「いきなりクライマックス」な原作1巻の再現と言えるかもしれません。最後にはミストと現実世界での再会を約束し一時の別れという、感動のエンディングも体験できました。再会の頼りとしてリアルネームを耳元でささやいてくれるミストがこれまた大変可愛らしく、胸がキュンとする体験です。

ちなみにこれは完全に私見となりますが、ミストってキリトが「救えなかった」ヒロイン、サチとちょっとだけ似ている気もします。「原作では救えなかったヒロインを思い起こさせるような儚げな女の子を、最後まで守り切ることができた」というのも、さまざまなメディアでマルチに展開するSAOの物語の一つの形として、なかなか感慨深いものがあるようにも思います。

現実世界での再会を約束し、耳元でリアルネームをささやいてくれるミスト。か、かわいい……

といったところで約15分にわたる『ソードアート・オンライン レプリケーション』5G TESTのプレイは終了。原作準拠の挙動でソードスキルを放つという夢こそ叶いませんでしたが、原作ファンとしてはデスゲームが始まった日の再現、キリトやアスナという英雄達と共に戦う体験、ド迫力の巨大ボス戦と、「SAOらしさ」を存分に感じることができました。

いまのところ本VRゲームは3日間のイベントきりの体験とのことですが、今後の展開も反響次第では検討していきたいとのこと。ぜひとも期待したいところです。

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この記事を書いた人

  • 中村友次郎

    ゲームをプレイしたり紹介するのがライフワークっぽい人。いろいろプレイしますがフリーゲームを含む同人ゲームを特に好み、コンシューマでは日本ファルコムの大ファンです。 過去に十数年ほど、窓の杜の連載記事「週末ゲーム」の編集と一部執筆を担当していました。現在は主に「もぐらゲームス」で活動中。 Twitter:@finalbeta

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