テック 2017.07.07

【実機レビュー】24時間連続駆動『RICOH R』を使った360度ライブ配信にトライ

YouTubeで配信する

では、配信を行う人向けにYouTube側の設定方法を解説します。筆者は360度ライブ配信といえば、複雑な設定が全くいらないHUGVRぐらいしか使用した事がありません。しかし、「OBS?配信ソフト?どうやって配信できるの?カメラ繋がらないんだけど……」状態の筆者でも、YouTubeで360度配信を行う事ができました。

まずログインしてから、アップロードボタン(赤丸)を選択。

続いて、ライブストリーミング(赤い四角)を選択します。

次にデフォルトでは『今すぐ配信』になっていますが、『イベント』をクリック。右上の『新しいライブイベント』を選択します。

新しいライブイベントを作成したら、タイトルを決めてください。その後『詳細設定』から、「このライブストリームは360°です」にチェックを入れます。

右上にある『予定を作成』という青いボタンを押します。

予定を作成すると、以下の画面が表示されます。ここでは、取り込み基本設定でビットレートを3000kbps~6000kbps(1080p)に設定します。

取り込み基本設定の下にある『エンコーダを選択』パートでは、「その他のエンコーダ」を選びます。

ここに出てきたストリーム名、プライマリサーバーのURLをOBS Studio側に設定します。

再びOBS Studioを開き、設定→配信を選択。配信種別を「カスタムストリーミングサーバー」に。URLにはYouTube側のページに記載されていたプライマリ サーバーのURL、ストリームキーには同じくストリーム名を設定してください。

配信開始ボタン(赤い四角)を押し忘れないようにしてください。

正常に配信が開始されると、以下の画面のように右下に緑色の表示が出ます。

また映像が出力されている時は、本体側面の緑色のランプが点滅します。

YouTube側のページに戻り変更を保存後、ライブコントロールルームからプレビューを選択。そのまま公開が可能です。うまくいかない時はリロード等をして待っていると動きます。

いかがでしたでしょうか。様々な手順を踏んで来ましたが、一度慣れてしまえば簡単・スムーズに映像配信ができるため、開発者版と言いつつ一般の方でも使いやすいように設計されていると思います。安定的な配信が可能なため、イベント配信やYouTuberの方などの使用等、多くの可能性が秘められています。

RICOH Rは2K画質で、展開画像は以下の2枚のような感じ(再生中の動画をスクショしています)。実際に閲覧する時にはこの約1/4の画質になるため、録画も可能だが解像度的には配信に重きを置いている、といった仕様です。撮影状況や展開方式によって解像感を高めることができるので、工夫次第ではありますが全体的に解像度に関しては不満が残りました。

最もウリである24時間以上という連続駆動により、時間やカメラの熱を気にせず安定的に360度中継することができる点は確かにメリットです。アーティストのライブやスポーツの試合など長時間にわたる360度のライブストリーミングをどのように行うか試行錯誤を行うために使用することができます。


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