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テック 2018.12.16

AMD、PC向けVRゲームを一体型VRヘッドセットでプレイ可能に

GPUメーカーのAMDは、自社のドライバソフトウェア「Radeon Software」の次期アップデート内容を発表しました。「Adrenalin 2019」と名付けられたこのアップデートでは、様々な新機能の実装と、既存の機能の改善が行われます。

新たに実装される機能には、一体型VRヘッドセットなどでPC用のVRゲームがプレイ可能になるシステム「Radeon ReLive VR」の実装が含まれます。

非常に快適なVRゲーム体験を実現

近日配信予定の「Radeon ReLive VR」では、モバイル向け及び一体型VRヘッドセットを使った、PC用VRゲームのプレイを可能にします。「Radeon ReLive VR」を使用したモバイル向け及び一体型VRヘッドセットで、Steamで配信されているPC用VRゲームの大半がプレイできる、としています。

TechRadarのレビューによると、モバイル向けVRヘッドセットを使用したPC用VRゲーム体験は非常に快適だったとのことです。TechRadarは、デモ版のプレイ中、ラグの発生やフレームレートの低下もほとんど確認できず、PC向けのVRヘッドセットを使用した場合と、ほぼ同等の体験だったと詳細を説明しています。

必要なもの

対応しているVRヘッドセットは以下のとおりです。

Radeon ReLive VR対応ヘッドセット

一体型VRヘッドセット

VIVE Focus
Oculus Go

モバイルVRヘッドセット

Gear VR
Daydream View

また、Wi-Fi環境としては802.11ac対応のルーターおよびアクセスポイントが必要です。
対応しているグラフィックボードは、AMD製のRadeon RX 470、RX 570、RX 480、RX 580、RX 590、RX Vegaが必要となります。

一体型でも快適性を保つための調整

PC側では「Radeon Software」がPC用VRゲームがモバイル向けVRヘッドセットでもスムーズに動作するように、レイテンシ(ユーザーの頭の動作が画⾯に表⽰される画像に反映されるまでの時間)を調整します。同時に「Radeon Software」は、低レベルのハードウェアアクセラレーションを実行して、PCから行われるモバイル向けRヘッドセットへの映像出力を最適化します。

「Radeon ReLive VR」を、一体型VRヘッドセットで使用した場合の詳細については判明していません。PC用VRゲームを動作させる際の負荷軽減は、モバイル向けVRヘッドセットの場合と同様の処理が行われると推測されます。

コントローラーの互換性への懸念

なお、コントローラーの互換性に関しては、懸念が残ります。現在発売されている一体型VRヘッドセットのコントローラーの多くが3DoFという回転のみを認識する性能です。一方でPC向けのVRゲームの多くは6DoFで手を自由に動かせる性能のものが一般的であり、3DoFのコントローラーでは代替ができません。

2019年は6DoF対応のコントローラーを備えた一体型VRヘッドセットの登場に期待が集まります。VIVE Focus向けには6DoFコントローラーの開発者版が提供を開始されているほか、Oculusからは2019年春にOculus Questという6DoF対応の一体型VRヘッドセットが発売されます。

「Radeon ReLive VR」は2018年12月現在、Google PlayとVIVEPORT、Oculus Storeでの配信も予定しています。

「Adrenalin 2019」で実装される機能の、全内容を確認できるリリースノートはコチラから閲覧できます。

(参考)AMD、TechRadar


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