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ゲーム・アプリ 2018.02.11

描いた“世界”が動き出す!?VRペイント『Quill』に機能追加

フェイスブック社のVRペイントツール『Quill』は、公式フェイスブックページで、アニメーションツール機能の追加を発表しました。

『Quill』は、VRヘッドマウントディスプレイOculus Rift向けに配信されているVRペイントツールです。Oculus Rift向けハンドコントローラー「Oculus Touch」を操作してVR空間内に絵を描くことができます。

伝統的なアニメーション技法にインスパイアされた機能

1920年代の初期のアニメーションは、パラパラ漫画をイメージすると分かりやすいかもしれませんが、一枚一枚の画像の動きを少しずつ変化させて、その画像を連続して映し絵が動いて見えました。『Quill』のアニメーション機能はこの伝統的な技法にひらめきを得て、この技法に現代テクノロジーとネイティブVRワークフローを融合させて開発されたとのことです。


Image courtesy Facebook

今回追加されたアニメーション機能では、ユーザーがひとつひとつのコマを描き、それをひとつのアニメーションとして繋ぎ合わせるといったVRアニメーション製作の一連の作業が『Quill』のアプリ内だけで完結します。前動作を視覚化して表示する機能を使い、今までの動作に少しずつ変更を加えながら次の動作を作成することができます。

アーティストは、一部だけでなくシーン全体を表現することができるようになります。動画では『Quill』の新しいアニメーション機能の一例を紹介しています。

短時間でVRアニメーションが作成可能

作成時間についても従来のアニメーション製作時間と比べると大幅な削減になります。フェイスブック社のアーティストGoro Fujita氏が自作短編VRアニメ「Beyond the Fence」は。今までの3Dアニメーションソフトウェアを使えば製作日数は1年以上はかかるであろう作品です。実際には、わずか3週間で作り上げたとのことです。

ソーシャルVRにも対応可能に

『Quill』は2016年にOculus社内のOculus Story Studioによって開発されましたが、2017年に同スタジオが閉鎖後、現在はフェイスブックソーシャルVRチームが引き続き開発を行っています。

今後は、VR空間内で友人とコミュニケーションが取れるフェイスブック社のソーシャルVRアプリ『Facebook Space』への導入も予定されています。ソーシャルVR空間内でアーティストの作品をシェアしたり、友人同士でアニメーション鑑賞したりすることが想定されています。

『Facebook Space』の詳細はこちらの記事で紹介しています。

VRペイントツール『Quill』はOculus Storeでダウンロード可能です。価格は2,990円です。操作にはOculus Rift向けコントローラー「Oculus Touch」が必要となります。

Oculus Store 『Quill』ダウンロードページ

(参考)

Quill 公式サイト
https://quill.fb.com/

Major ‘Quill’ Update Adds VR Animation Tools / Road to VR(英語)
https://www.roadtovr.com/oculus-quill-gets-animation-tools-to-bring-your-vr-paintings-to-life/

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