活用事例 2017.12.31

VR/AR/MRはこうなる!業界キーパーソン30名が語る2017年と2018年【国内編】

Q1 2017年のVR/ARを振り返って、印象的だった出来事・トレンド・コンテンツ

2017年は非常に多くのメーカーがAR/VR(特にImmersive MR Device)に参入し、多くのデバイスが発売されたように感じます。また以前と比較すると多くの企業様からの講演依頼なども増えた年です。2013年にDK1とPCを背負っていろいろな会社さんを回ってた時代を懐かしく思います……。印象のあるコンテンツとしては『Facebook Spaces』で数年前『ToyBox』をはじめてプレイした時の「これはVRで世界で変わるぞ!」感が増幅されていった感じですね。最近のトレンドとしてはバーチャルYouTuberブームといったところでしょうか?以前からキャラクターになりきる試みは KinectやNeuron, FaceRigで色々やって来ましたが、テクノロジ(技術)がコンテンツ(中身)に昇華されていった年のように思います。アバター放送が当たり前になってスポーツ実況なんかもキャラになっていって生身の人間(リアルすっぴん状態)の方が恥ずかしくなる時代が来るかもしれませんね。

Q2 2018年のVR/ARはどうなりそうか、展望や自身の抱負、読者へのメッセージ

2018年からはスタンドアロン機器や解像度やスペックの向上もあると思います。今のVRデバイスは携帯電話がショルダーフォン(肩掛け電話)だったくらいの時代だと思っています。個人的には先日フィンランドで体験してきた超高解像度HMD Varjoにも期待しています。2018年の抱負としてはVR/ARをより仕事や生活に浸透させていきたいと思っています。その中で注目しているのは「ツール」としてのVRです。かつての8bitパソコンなんかもゲームをキッカケにブームが起きました、その後一般化した理由はワープロソフトや表計算ソフトなど会社の仕事道具としてパソコンがオフィスに浸透していった流れがありましたし、DTMやペイントソフトや3Dツールの登場でパソコンの力で多くの人がクリエイターになっていきました。このようにVR/ARが仕事を便利にし、個々のクリエイティビティを増幅させる存在になると考えています。むしろ現実が不便に感じる世界が来ると思っています。最後に…来年春くらいに星海社さんからVR/ARも絡んだ本が出るので是非そちらもよろしくお願いします!

GOROman こと 株式会社エクシヴィ 代表取締役
近藤 義仁

Q1 2017年のVR/ARを振り返って、印象的だった出来事・トレンド・コンテンツ

360Channelは今年に入ってから、4月には遅ればせながらではありますがPS VRへの対応、Windows MR、Daydreamは国内最速で対応させていただきました。また、他社IPとのコラボレーション、大規模VR生配信など、新たな試みを通じて360Channel及びVR市場の成長に尽力してまいりました。業界的には「DMM、VR動画のみで売上20億円」が印象的でした。

Q2 2018年のVR/ARはどうなりそうか、展望や自身の抱負、読者へのメッセージ

360Channelとして、2016年は「サービス開発、そして開始」、2017年は「VRコンテンツ制作、運用のノウハウの蓄積」と捉え、2018年は「今までのノウハウを用いて新しいアクションをする」が抱負になります。
2018年は既出の発表で言えば「Oculus Go」の発売、開発者向け「Santa Cruz」の提供もありますので、VRがより身近になっていくと考えております。あとは、露出していないニュースが他にもたくさん飛び交う一年になるといいなと期待を膨らませております。しっかりとキャッチアップし、ユーザー様のフィードバックを真摯に受け止め、よりよい体験を提供できるよう精進してまいります。個人的にはARを絡めたアクションもできればと思っております。引き続き宜しくお願いいたします!

株式会社360Channel 代表取締役社長
中島健登

Q1 2017年のVR/ARを振り返って、印象的だった出来事・トレンド・コンテンツ

何と言ってもVR作品として初のアカデミー賞を受賞した『Carne y Arena』。
国境を警備する兵士やヘリコプターから逃れる移民の集団の中に紛れ込んだ体験ができるなんて凄すぎる。

Q2 2018年のVR/ARはどうなりそうか、展望や自身の抱負、読者へのメッセージ

ますます盛り上がりを見せると思います。我々は認知症を体験するというVRの使い方からたくさんのことを学びました。今年も様々なアングルシフト作品を製作し、立場や視点の違いから発生する問題をVRというテクノロジーを活用して解決に導きたいと思います。

株式会社シルバーウッド代表取締役
下河原忠道

Q1 2017年のVR/ARを振り返って、印象的だった出来事・トレンド・コンテンツ

PS VRは年内に供給体制も強化し、欲しい方にタイムリーに届けられるようになりました。 世界累計で200万台の実売を達成し、コンスーマVR市場拡大の一翼を担えた事にホッとしています。 VRの良さを生かしたタイトルも『バイオハザード7』、『ファーポイント』、『SUPERHOT VR』、『スカイリムVR』など継続的に発売され、ノンゲームの分野でも『Joshua Bell VR』、『傷物語VR』や『Rec Room』など新しい表現やVRならではの体験が生まれて来ました。 また12月に配信した『人喰いの大鷲トリコVR Demo』で全世界のトリコファンの方に、モフモフしていただく事が出来ました。

日本においてはVR ZoneやVR Park Tokyoなど、クオリティの高いVR体験を手軽に体験出来る施設が成功を収め、複数の都市に展開されていることが、VRの良さをより多くの方に知っていただく素晴らしい環境になってきていると思います。

業界としてはマイクロソフトさんのMR HMDが各社から発売され、また複数の会社がスタンドアロンVRのプロトタイプを発表した活気のある年となりました。

Q2 2018年のVR/ARはどうなりそうか、展望や自身の抱負、読者へのメッセージ

 2018年はPS VRとしてはさらなるインストールベースの拡大と、その原動力となる新しいタイトルをユーザーに継続的に供給したいと思っています。 VRタイトル開発に2作目、3作目となるチームも増えており、タイトルのクオリティは全体的に上がっていくと思います。 弊社からは既に発表済みの『Inpatient』、『Bravo Team』、『Firewall Zero Hour』、『Dreams』を始め、まだ未発表のタイトルの開発も進めています。 是非ご注目ください。

業界としては2017年に発表されたスタンドアロンVR機器やMagic LeapなどのAR機器の発売に注目しています。 またスポーツやイベント配信などのサービスも増えていくのではないかと期待しています。

ソニー•インタラクティブエンタテインメント ワールドワイド•スタジオ プレジデント
吉田 修平

Q1 2017年のVR/ARを振り返って、印象的だった出来事・トレンド・コンテンツ

・ロケーションベースVR活況
 :VR Zone 新宿等多数開店、マリオカート、ゼロレイテンシー等の人気コンテンツ登場、ロケーションベースVR協会発足
・ARKit / ARCore登場:ARアプリ・事例が急増
・DMM絶好調:売上20億円突破
・Oculus Go発表:安価な一体型HMDの市場牽引に期待

(番外編:弊社ごと)
・ロケーションベースVR:テレ朝様イベントで「ワープボール」発表
・Improbable社へ出資
・JR東日本様へVR安全教育トレーニングの導入

Q2 2018年のVR/ARはどうなりそうか、展望や自身の抱負、読者へのメッセージ

・一般普及の鍵を握るVR HMD
 :Oculus GoやDaydream、WindowsMRなど一般普及の契機となる
・インサイドアウト型HMDにより、6DoF VRの普及が促進される
・VRならではのノウハウ(ストーリー、絵作り、UI/UX)が確立、キラーコンテンツ登場
VR/AR市場を活性化させる取り組みに邁進していきます。
多くの方に、今までに無い体験ができる環境作りを続けていきます。

ソフトバンク(株) 新規事業開発室 VR事業推進課 課長
加藤 欽一


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