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活用事例 2016.08.11

VR向け顔認識を開発中の「Pinscreen」180万ドルを調達

顔を認識し読み取るフェイストラッキング技術を開発しているスタートアップ「Pinscreen」が180万ドル(1.8億円)を調達しました。

Pinscreen

Pinscreenとは

Pinscreenは、南カリフォルニア大学(USC)で助教授を務めるHao Liらが開発を進めている、新しいアプローチの顔認識技術です。

Hao Liは2015年に行われたSIGGRAPHで、Oculus Rift開発者キットに深度センサーを取り付け顔認識をするデモを、USCとOculus Researchの共同で展示しています。

動画では、目の前の人の顔を取り込み、本人や別の人の顔と表情に合わせて取り込んだ顔をリアルタイム表示するデモが紹介されています。

Pinscreenは、深度センサーを用いず、単一のRGB入力のみでリアルタイムに顔を追跡し、表情を読み取れるとしています。

さらにこの動画では、髪やサングラス、手などで顔の一部が隠されていても、顔の動きや表情を正確にトラッキングできていることが分かります。

フェイストラッキング技術の展開

フェイストラッキングはVRにとって重要な技術であることは間違いありませんが、昨今ではAR方面での活用も多く見られるようになりました。

カメラで顔認識を行いスタンプなどを合成できる『Snapchat』の流行に加え、Facebookは『MSQRD』、Appleは『Faceshift』と顔認識技術を持つ企業を買収。誰でも利用できる形でのAR顔認識アプリが続々と生まれています。

日本でも若者を中心に『SNOW』が流行するなど、顔認識技術を用いたアプリはすでに一般的なものとなりつつあります。

snow

一方VRでの顔認識は、コミュニケーションに大きな役割を果たします。

顔の動きや表情の微細な変化をリアルタイムにアバターに反映することで、より細かい仕草や人間的な感情を表現できるようになるのです。

VR世界で嘘がつけなくなる日も、近いかもしれません。

Pinscreen公式サイト
http://pinscreen.com/

(参考)
UploadVR / Stealth Face-Tracking Startup Pinscreen Raises $1.8 Million(英語)
http://uploadvr.com/pinscreen-1-8-million/


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