PGAツアー(米国男子ツアー)は、公式ARアプリ『PGA TOUR AR』を配信しました。ミニチュアサイズのゴルフコースを自宅の机やテーブルの上などの平面上に3Dモデルを配置して、ゴルフを鑑賞することができます。このアプリを使うことで現地の状況がより把握しやすくなり、観戦の幅が広がります。
本アプリはiOS11以降を搭載したiPhoneやiPadで利用可能です。App Storeから無料でダウンロードできます。App Store『PGA TOUR AR』
自宅に小さなゴルフトーナメントを映し出す
『PGA TOUR AR』で、ユーザーは6つのホールの内1つを選択し、お気に入りのPGAツアー選手を選びます。そして、選手のデータから生成されたショットの弾道アニメーションを追うことができます。通常のiPhoneで使用しているタッチスクリーン操作も使用可能で、コースを回転させたりズームイン・アウトなどができます。
PGAツアーによると、今後PGAチャンピオンシップの各トーナメントから少なくとも1つのホールを追加する予定で、アプリユーザーがさらに多くのゴルフコースを体験できる計画を立てています。
PGAツアーのチーフ・メディア・オフィサーを努めるRick Anderson氏は海外メディアNext Realityに対して次のようにコメントしています。
「ARのような今までにないテクノロジーを探求することは、PGAツアーを世界中の新しい観客へ届けることに役立っています。iOS 11のARKitを使用することで、ShotLinkとCDWが提供するリアルタイムデータを視覚化して、ファンに向けて配信することを可能にします。PGAツアーがスポーツ界に、大規模で多様な観客とコミュニケーションを取るための新しい方法をもたらすことを誇りに思います。」
PGAツアーではゴルフ選手のショットデータを記録する「ShotLink」システムが使用されています。また、テクノロジーソリューションプロバイダーCDWとのパートナー契約を発表しています。
Android向けにも開発に取り組む
『PGA TOUR AR』は現在iOSデバイス向けに限定的に配信しています。PGAツアーによると、開発チームはグーグルの提供するARCoreを使用して、Android搭載のスマートフォン向けに製作に取り組んでいるとのことですが、現在リリース日等は未定です。
本アプリ開発を担当したPossible MobileのCEO、Ben Reubenstein氏は「新しいテクノロジーを使って体験に新しい価値を付与することは素晴らしいことです。最先端のARを活用するスポーツとして、ゴルフは最も相性がいいです。」と話しています。
今は自宅での観賞用に設計されている本アプリですが、今後の追加機能として、コースの周りにある施設を検索したり、お気に入りの選手を追いかけたりするなど、トーナメントに実際に参加するファンたちに向けたコンテンツなどが期待されています。
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