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活用事例 2017.06.29

Oculus創設者パルマー・ラッキー、Oculus Rift用ゲームをViveでプレイするツールへ月2,000ドルの投資


3月にFacebookを退社したOculus創設者のパルマー・ラッキー氏は、Oculus Rift独占配信タイトルをHTC Viveでプレイするためのハックツール「Revive」の継続的開発を支援するため、月2,000ドル(約22.4万円)の投資を約束しました。

ViveでOculusタイトルを遊ぶ非公式ハック

『Revive』は、本来はOculus Rift以外のヘッドセットに対応していないOculusプラットフォーム上から、HTC Viveなどのヘッドセットを用いてコンテンツを起動するための無料のハックツールです。現在GitHubで公開されています。

Reviveの登場に対してOculusはハックが動作しないようDRM(デジタル著作権管理)を修正し、一連のできごとはVRプラットフォームの構築に対するOculusの姿勢を問う議論の的となりました。

閉鎖的なスタンスはラッキー氏が当初謳っていた「オープンなコミュニティ」に反するとしてユーザーの批判が殺到し、その後OculusはDRMによるハードウェアチェックを撤廃しています。現在では、Reviveを用いてOculusの独占配信タイトルもプレイすることが可能になっています。

とはいえこのハックは非公式なものであり、Oculusプラットフォーム上でViveが正式にサポートされているわけではありません。加えて、Oculusはその後もRift独占配信タイトルを開発するスタジオに資金を提供し続けています。

VRの標準化を目指すOpenXRへの参画へ

そうした中でOculus創設者のパルマー・ラッキー氏は、プロジェクトの継続的な支援を可能にするクラウドファンディングサービスPATREONにて、Reviveへの月2,000ドル(約22.4万円)の支援をはじめました。

彼はその理由をノーコメントだとしていますが、プロジェクトを支援するラッキー氏の選択は、彼が以前勤めていたOculusとは真逆の姿勢に見えます。

Reviveが行っているPATREONキャンペーンによると、支援が目標額である月1,500ドルに達した場合、Khronos Groupに準会員として加入し、VRの統一規格策定を目指すクロスプラットフォームを目指すOpenXRの形成を援助するとしています。

ラッキー氏の支援によりReviveはKhronos Groupの一席に参加すると見られますが、Oculus、Google、NVIDIA、Samsung、Valveといった大手参画企業と比べてどれほどの影響力があるかは未知数です。

(参考)
Road to VR / Oculus Founder Backs ‘Revive’—a Hack for Vive to Play Rift-exclusive Games—With $2K in Monthly Funding(英語)
http://www.roadtovr.com/oculus-founder-palmer-luckey-supports-revive-hack-htc-vive-play-oculus-rift-games/

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