現在、多くのVRヘッドマウントディスプレイのモニターに使用されているのは、有機EL(OLED)です。VR用液晶の登場も見込まれていますが、OLEDはスマートフォン用の供給が大半を占めており、その需給状況が気になるところです。
韓国の調査会社Ubi Researchによる「2017年OLEDスクリーン年間報告」において、スマートフォン向け有機ELディスプレイ市場は2020年時点で約570億ドル(約6.4兆円)に到達することになり、サムスン電子製のディスプレイはその中の72%を占めるという調査結果が発表されました。
中国スマートフォンメーカーの需要などで、2017年のスマートフォン向け有機ELディスプレイ市場は伸びが見込まれます。そのため、サムスンは2016年から有機ELの生産ラインを拡大し、増加し続けるニーズを満たそうとしているとのこと。
同時に、中国と日本のディスプレイメーカー、そして韓国のLGエレクトロニクスも生産ラインを拡大、その中でサムスンは良質な製品と積極的な資金調達を通じ、トップを保つ動きを見せています。他のメーカーが2018年以後に量産できるとしても、依然として70%を超える市場を占めると予測されます。
この他、「2017年OLEDスクリーン年間報告」では、有機EL業界のサプライチェーンにおける変化についても記述されています。主要なスクリーンメーカーと資金調達の最新トレンド、有機ELの応用とディスプレイの量産可能性についての検討、そして2021年の市場と2011年の市場を分析しています。
(参考)
Ubi Research:2020年三星仍将占72%的AMOLED市场
http://news.87870.com/xinwennr-19460.html