VRを体験しているときの様子は、体験者にしか分からず、モニターで視界を共有してもその面白さは分からないこともしばしばです。その解決策として、グリーンバックスクリーンを使用する方法が考案されています。
VRを体験中に、ライブスクリーンで撮影したプレイヤーの映像をVR映像とマッチングすることで、単純な一人称を表示するライブスクリーンよりも、面白さ、没入感を多くの人に伝えることができます。
すでにPC向けのHTC Vive向けにはこのグリーンバックの方法が使われています。
一方、PC向けヘッドセットであるOculus Riftを提供しているOculusは、ブログ記事で過去数ヶ月間に渡り、ネイティブのリアリティキャプチャーのサポートをOculus Riftを対象に行っていることを明らかにしました。
体験を周りに伝える仕組み
Oculusは、開発者のために、グリーンバックスクリーンと外部カメラを使うことで、複合現実感を取り込む方法を教授するためのガイドを発行しました(英語)。
Oculusによれば、開発者は、ゲーム内の仮想オブジェクトにアタッチできる固定カメラまたはモバイルカメラを使用して複合現実感コンテンツを作成することができるようになりました。さまざまな視点からシーンをキャプチャーし、VR映像を体験者だけでなく、周囲のユーザーにも楽しんでもらえるようになります。
Oculusは、現実世界のユーザーを捉えることができるカメラの作成を支援するために、3Dプリントが可能なCADモデルを提供しています。ウェブカメラや小型のデジタル一眼レフにOculus Touchコントローラーを取り付けることができ、手で簡単にささえることができます。
キャプチャーに必要なスペックは
複合現実感のキャプチャーをするパソコンのスペックとして、VRゲームを実行するためにOculusが提示している「最低スペック」よりも高い可能性があるため、VRReadyパソコンを持つ全ての人がキャプチャーしたビデオを作成できるとは言えません。
複合現実感キャプチャーを行うためのスペックを満たすために、Oculusは、同社が承認しているファルコン・ノースウェスト社が提供しているデスクトップコンピューター”Tiki”などを使用することを推奨しています。
また、Oculusは複合現実感のためのキャプチャ―の詳細な要件については公開していませんが、16GB RAM、SSD、GTX 1080を組み合わせればうまく動作するだろうと明らかにしています。
カメラに関しては、あらゆるUSBカメラをサポートしているとしていましたが、HDMIカメラを含むより高性能のカメラを使用したほうが、より高品質のキャプチャ―シーンを撮影できることは明白です。
できるだけ正確にガイドに従うことで成功する
複合現実感の設定は非常に難しく、Oculusは「多くのステップと、ある程度の技術が必要となります。」と述べており、ユーザーが使用する際にはOculusの設定、USBポート、チップセットに関する指示などを”できるだけ正確に”守る必要があるとしています。
Oculusの設定ガイドでは、複合現実感のキャプチャーをサポートするため、ゲーム開発エンジンであるUnityや、Unreal Engine 4を利用するためのガイドも用意されているとのことです。
Oculus Brings Mixed Reality Capture Support to Riftー(英語)
https://www.roadtovr.com/oculus-brings-native-mixed-reality-capture-support-rift/