最近、Oculus Riftという名前をニュースなどで見ることが多くなっていませんか。でも、いまいちよく分からないし、周りに詳しい人もいないし、何だか聞くのもためらわれるという人も多いのではないでしょうか。
今回の記事ではOculus Riftについて興味はあるけれども一体どこから調べれば良いのか迷っているという方に向けて、7つのポイントを紹介しながらやさしく解説します。
目次
● VRってなに?
● Oculus Riftって何がすごいの?
● フェイスブックの子会社
● 創業者はどんな人?
● どんなコンテンツがあるの?
● 体験した人の声、体験できるイベントとお店
● 価格は?どうやって買うの?
VRってなに?
VRはバーチャルリアリティの略です。VRは人間の感覚器官を刺激して人工的な世界を体験させる技術です。一般的にVRは視覚から得られる映像の情報から、まるで現実の世界に入り込んでいるように感じられる技術を言います。
そして、Oculus RiftはこのVRを体験できるVRヘッドマウントディスプレイです。ゴーグルのように目を覆う形で装着します。Oculus Riftによって映し出される映像は視界全体に広がり、目の前の映像が実際の頭部など体の動きに合わせて変化していきます。
Oculus Riftって何がすごいの?
Oculus RiftはVRヘッドマウントディスプレイの代表的な存在です。一体何がそこまでの話題を呼んだのでしょうか。
Oculus Riftは、人間の裸眼に匹敵するほどの広い視野角と高い解像度によって、それまでの一般向けVRヘッドマウントディスプレイに比べて、圧倒的な没入感、現実感を生み出しました。そして、それまでこういったVR体験をするデバイスは高価でしたが、2012年の登場時より一貫して普及を目指しており、一般ユーザーも手にすることができるデバイスを目指しています。
初めてOculus Riftを体験した人は、その映像があまりにもリアルなので、自然に体が反応してしまうというケースが多くありました。下の動画は、Oculus Riftを体験中の人を外から撮影したものです。Oculus Riftを体験した人の中には、そのVR体験を誰かに伝えたくなるという感想も多く、口コミでも話題になりました。
https://www.youtube.com/watch?v=c7G3hjNdbwk
Facebookの子会社
Oculus Riftを開発しているOculus VR社はFacebookの子会社です。2014年3月に約20億ドル(当時のレートで約2,050億円)でFacebookが買収しました。
フェイスブックのマーク・ザッカーバーグCEOはOculus Riftを買収したことについて「Oculus Riftは次世代のコミュニケーションのプラットフォームになると思います」「Oculus Riftを試した人はみんな『生まれて初めての新しい体験だった』と驚きの声を上げます」とFacebookに投稿しました。
FacebookはVRがゲーム以外の様々な分野、教育や医療、SNSなどにも広まっていく可能性があるとしています。また、Facebookの豊富な資金を背景に、Oculus Riftは開発に専念しています。
創業者はどんな人?
Oculus Riftを開発し、Oculus VR社を創業したのは、パルマー・ラッキー氏です。パルマー・ラッキー氏が創業した時は19歳で、フェイスブックの子会社になったのは21歳の時でした。
パルマー・ラッキー氏は日本のアニメや初音ミクが大好きな若者です。親しみやすいキャラクターとVRコミュニティとの積極的な交流から、日本のVR開発者やVRファンからも人気があります。
アメリカのニュース雑誌「TIME」でVRが特集された号では、パルマー・ラッキー氏が表紙を飾りました。
Stoked to see the Rift on the cover of TIME! I can finally reveal a feature that we have been keeping secret since the early days of Oculus: Levitation.(Just remember to watch out for the cable)
Posted by Palmer Freeman Luckey on 2015年8月6日
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どんなコンテンツがあるの?
Oculus Riftはすでに予約を受け付けていて、発売日は2016年3月28日です。予約した方にはローンチタイトルの「EVE: Valkyrie」と「Lucky’s Tale」が無料でついてきます。
他にも複数のローンチタイトルが用意されていて、昨年の6月には9つのローンチタイトルを発表しています。
最近ではスペースステーションを舞台に宇宙空間を遊泳できる『ADR1FT』の最新トレーラーがYouTubeで公開されました。美しいグラフィックのゲームの中に入りこむ感覚を味わえるのはOculus Riftの大きな魅力の1つです。
ロックスター気分になれる『Rock Band VR』や世界中で大人気の『マインクラフト』などがOculus Riftタイトルとして開発中で、明らかにされているだけでも20本近くのタイトルが開発されています。
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体験した人の声、体験できるイベントとお店
開発者向けにKickstarterで限定販売された試作機Oculus Rift DK2を中心に日本でもすでに多くの人がOculus RiftによるVRコンテンツを体験しています。
Mogura VRでは毎年、一年間で最も魅力を感じたVRコンテンツを読者投票で決定する「VR Award Japan」を開催しています。その中でOculus Riftタイトルの作品に寄せられたコメントの一部を紹介します。
これぞVR!と言う体験で、風と浮遊感・感じないはずの傾きを感じる事が出来た。唯一無二の体験でした。
『Unrban Coaster 2 -Hardmode-』へのコメント
touchの衝撃、快適な体験・操作。高い映像クオリティ。現実よりも拡張された身体機能などトータルで素晴らしかった。
『Bullet Train』へのコメント
なんでも出来る未来がくると実感できた。VR空間だと離れた人とも一緒に遊べるし、現実の同じ部屋で一緒にいた気がするし、遊ぶのが楽しいと思えたこと。
『Toybox』へのコメント
※Mogura VRでは積極的にVRコンテンツのレビューをしています。こちらのカテゴリページからぜひチェックしてみてください!
しかし、やはり実際に自分で体験してみるのが一番です。東京や大阪など都市圏ではVRコンテンツを体験できる多くのイベントが開催されています。先日開催された「OcuFes Final ~次回からJapan VR Festになります~」では主催者発表によると2日間で4,500人が参加しています。
また、秋葉原駅から徒歩5分の距離(ベルサール秋葉原近く)にあるPCショップ「G-Tune : Garage」にはOculus Riftを体験できるコーナーがあります。ほぼ毎日(営業時間は11:00~19:30)体験できるので、忙しい方にもおススメです。
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Oculus Riftの価格は?購入方法は?
Oculus Riftの価格は日本への送料を含めると94,600円です(送料は約1万円)。また、Oculus Riftを動かすには高性能なWindows PCが必要になります。下記のスペックが必要とされています。
・グラフィックボード:NVIDIA GTX 970及びAMD 290 以上
・CPU:Intel Core i5-4590 以上
・メモリ:8GB 以上
・映像出力:HDMI 1.3ポート
・USB端子:3つのUSB 3.0ポートと1つのUSB2.0ポート
・OS:Windows 7 SP1以降
上記の要件を満たしたOculus Riftが公式に推薦する「Oculus Ready」というPCシリーズもあります。ASUS、Alien ware、Dellから販売されることが発表され、価格は1,199ドル(約14万円)からとなっています(※日本での発売に関しては未定)。
また、日本のOculus Rift予約購入者には「Oculus Ready」PCの割引コード(1万円~2万円の割引)が配布されます。Oculus Rift本体と推奨スペックのPCを合わせると20万円以上の費用がかかります。
Oculus Riftは高性能なVR体験を可能にしますが、簡単には手の出せない価格と言えます。Mogura VRではアンケートをとり、この価格に対してどう感じたかを調査しました。
Oculus Riftの価格についてどう考える? Mogura VR読者アンケートまとめ
【RT希望】ついに予約が開始された製品版Oculus Rift。( https://t.co/aQCYCuW3oI )
あなたは購入予約する?
— Mogura VR (@MoguraVR) January 7, 2016
アンケートには、「Oculus Riftは製品のクオリティを考慮すれば値段は妥当に思えるが、高く感じてしまう」という声がありました。アンケートでは、大部分の人は決して安いとは感じなかった、むしろ高いと感じたという人が多数になるという結果になりました。
また、Oculusが独自開発したモーションコントローラーOculus Touchは付属されていません。Oculus Touchの発売時期はOculus Rift発売日以降の2016年下半期が予定されています。価格は明らかにされていませんが、最高のVR体験を求める方にとっては、VRに最適化された非常に魅力的なコントローラーです。
Oculus Riftの予約は公式サイトから受け付けています。英語での表記になりますが、クレジットカードとPayPalアカウントさえあれば、日本国内からでも誰でも予約できます。特に難しい手順は必要なく数分で完了します。こちらの記事に予約の手順を詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてください。
日本国内での対応は未定ですが、2016年4月以降はOculus Riftの一部店頭での販売も予定されています。
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