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テック 2016.01.08

無線技術のNitero、VRヘッドセットをワイヤレス化する製品を2016年後半に発表予定

VRヘッドマウントディスプレイ(HMD)を装着しVR空間を歩き回る最中、現実のケーブルにつまずく。
このような問題は、PCとVRHMD間のデータ転送をワイヤレス化することで解決されます。

コードレスのVRの実現は、多くの人が2、3年先と捉えていますが、60Ghz帯のWi-Fiソリューションを提供するNitero社は、そう遠くない未来であると考えています。

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同社は、PC、ヘッドマウントディスプレイ(HMD)間のワイヤレス化にフォーカス。60Ghz帯のワイヤレス転送技術と、ビデオ圧縮技術を組み合わせ、100マイクロ秒レベルでの低遅延データ転送を目指しています。
同社のCEO、Pat Kelly氏によると、よっぽどの問題が発生しないかぎり2016年の後半には製品をリリースできるとのこと。
また、最初はVRHMDのアクセサリーの一つとして発表される見込みであることも示唆しています。
同社のヴァイスプレジデント、Sven Mesecke氏によると、解像度がさらに向上した次世代VRHMDでも活用でき、8K以上にも対応できるとコメントしています。

主な仕様は以下の通り。
・100マイクロ秒オーダーの低遅延データ転送
・4:1から16:1の圧縮比
・4.6Gbpsのデータ転送速度
・3.5Gbpsの実効スループット
・ワイヤレス、マルチプレーヤー機能
・500mW程度の消費電力

https://www.youtube.com/watch?v=M065tVhG1q8

デモ動画では、アンテナの受送信感度に問題が見受けられますが、今年の6月に開催されるE3では3つの無線装置を搭載し、この問題に対処するとのこと。

パートナーとなる主要なVRHMDメーカーとは現在交渉中としており、正式な発表には至っていません。
また、コードを使用したVRHMDと比べ、ワイアレスのVRHMDの方が、最終的な製造コストを抑える事ができるともコメントしています。

VRの特徴である、あたかもそこにいるような現実感。一方、それを阻害する要因として現実に存在するケーブルやコード。VRでの体験をより深いものとするため、VRHMDのワイヤレス化に期待が集まっています。

(参考)
Nitero Promises Wireless Desktop VR Product by the “Second Half of 2016”(英語)
http://uploadvr.com/nitero-wireless-vr-2016/

米Upload VRとMogura VRはパートナーシップメディアです。

※タイトル及び本文にて誤植があり、修正いたしました。(1月8日)
 ・タイトル ワイヤレスレス化 → ワイヤレス化
 ・本文   100ミリ秒 → 100マイクロ秒


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