VR対応のノートPCも数が増えてきました。今回は、マウスコンピューターのゲーミングPCブランドG-TuneのNEXTGEAR-NOTE i7901シリーズの「NEXTGEAR-NOTE i7901BA1」を取り上げ、紹介します。
GTX 1080を搭載しハイエンドな動作が実現可能ですが、重さ約4.5kgと重量級のゲーミングノートPCです。
1.スペック
2.外観
3.ベンチマークテストによる性能評価
4.総評と注意点
まずは、スペックから紹介していきます。
スペック
NEXTGEAR-NOTE i7901BA1は、CPUにインテルの第7世代CoreプロセッサであるCore i7-7700K、GPUにGeForce GTX 1080(8GB)と、どちらもデスクトップ向けと同じ物を搭載したモデルです。
OS |
Windows 10 Home 64ビット |
CPU |
インテル Core i7-7700K プロセッサー |
グラフィックス |
GeForce GTX 1080(8GB) |
モニター |
17.3型 4K-UHD(3,840×2,160)ノングレア |
メモリ |
16GB PC4-19200 DDR4 (8GB×2) |
SSD |
240GB Serial ATAIII |
HDD |
1TB SerialATAII 5400rpm |
光学ドライブ |
非搭載 |
チップセット |
インテル Z170 チップセット |
電源 |
330W(ACアダプター) |
外部インターフェイス |
HDMI×1,Mini DisplayPort×2,USB3.0(Type-A)×4,USB3.1(Type-C)×2,ヘッドフォン出力×1,マイク入力×1,ラインイン×1,ラインアウト×1 |
重量 |
約4.5kg |
価格 |
329,800円(税別) |
外観
17.3インチ4K液晶を搭載し、本体サイズはおよそ幅41.8cm×奥行き29.5cm×厚さ4.9cmで重量約4.5kgとなっています。
右側から見た図です。左からラインアウト、マイク入力、ラインイン、ヘッドフォン出力、USB3.0(Type-A)×2となっています。
続いて左側から見た図です。左から順にLANポート、USB3.1(Type-C)×2、USB3.0(Type-A)×2、マルチカードリーダーとなっています。
背面はHDMI×1、Mini-DisplayPort×2、電源となっています。
Oculus Touchの使用に関してはUSB3.0(TypeA)が合計で4つあるため別途USBハブなどを用意することなくセンサーを2つ接続してプレイすることができます。マウスやゲームパッドなどの周辺機器を追加で使用したい場合に、追加で2個まではUSBハブを買うことなく使用できます。
付属のACアダプターはHTC Viveのハンドコントローラーと比較して、ほぼ同じくらいの大きさになっています。
ベンチマークテスト
ベンチマークテストは本誌のレギュレーション「Mogura VR PCベンチマーク ver1.1」にもとづいて行います。使用したNVIDIAグラフィックドライバのバージョンは「382.33」です。
レギュレーションには通常設定とハイエンド設定があり、通常設定はVRコンテンツをほぼ中レベルの設定で楽しめる基準、ハイエンド設定はグラフィック等を非常に綺麗にしてVRコンテンツを最大限楽しめる基準となります。
グラフィックボードのベンチマークなどでよく利用されているベンチマークソフト『VR Mark』などを使用してスコアの計測を行ったほか、いくつかのゲームタイトルでFPSを計測しました。
『VR Mark』
通常設定(ORANGE ROOM)のスコアは「9534」と、VR対応基準である5000を4500ほど上回る結果に。
ハイエンド設定(BLUE ROOM)でのスコアは「2220」と、VR対応基準である1082を1200ほど上回り、プレミアムハイエンドPCよりも上位という結果になりました。
『SteamVR Performance Test』
SteamVR Performance Testでは平均忠実度が11、”非常に高い”からほぼ下がることなくVR対応という結果になっています。
『Everest VR』
通常設定では他機種とほぼ同等の89FPSを維持するという結果に。ハイエンド設定ではGTX 1060と比較すると30FPS、GTX 1070とでは20FPSほど高い平均75FPSとなりました。
『NVIDIA VR Funhouse』
通常設定では『Everest VR』と同様にほぼ平均89FPSを維持し他機種と差はありませんでした。ハイエンド設定ではGTX1070より15FPSほど高い平均85FPSという結果に。
『Serious Sam』
通常設定・ハイエンド設定共に平均89FPSと、どちらの設定でも問題なくプレイできるという結果になりました。
『Arizona Sunshine』
通常設定では平均89FPSと問題なくプレイすることが可能です。しかしハイエンド設定では平均38FPSとカクつきが目立つ結果になりました。
『The Climb』
通常設定では平均90FPSと3機種の中で最も高い結果に。一方ハイエンド設定では平均45FPSとプレイ中にカクつく場面が何度か見られる結果になりました。
『Robo Recall』
通常設定・ハイエンド設定のどちらの設定でも平均90FPSとなり、プレイに支障のない結果でした。
総評と注意点
ベンチマークテストを見ると半数以上のタイトルで、どちらの設定でも90FPS程度と問題なくプレイできるという結果になりました。
CPU・GPU共にデスクトップ向けの物を搭載していることもあり、重量4.5kgとゲーミングノートPCとしてはかなり重い部類に入ります。また値段も329,800円(税別)とかなりお高めです。そのためNEXTGEAR-NOTE i7901BA1は「値段が張ってもゲーミングノートPCでハイエンドなVRを体験したい」、「周辺機器を買うことなくOculus Touchを使ったハイエンドなVR体験をしたい」といった方にオススメのゲーミングノートPCです。
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