良質なVR体験をするためには高いスペックのPCが必要になりますが、具体的にどのようなPCを購入すればいいのかと言った意見も多く聞かれます。VR向けゲーミングノートPCとしては、
・VRゲームを実際に動かして見た時にどの程度の性能なのか
・VRゲームを実際に動かした時のファンの動作音はどの程度なのか
・Oculus Touchを使用する際にセンサーを2個接続する用のUSB3.0ポートは足りているのか
といった点が注目ポイントになります。
今回取り上げるのは、MSIのゲーミングPC GTシリーズの「GT72VR」。CPUはi7-7700HQを、GPUはGTX1070を搭載したモデルになります。
スペックは以下の通りです。
OS | Windows 10 Home 64ビット |
CPU | インテル Core i7-7700HQプロセッサー |
グラフィックス | GeForce GTX 1070 8GB GDDR5 |
モニター | 17.3インチフルHD(1920×1080)液晶 |
メモリ | DDR4-2400 16GB(8GB×2) |
SSD | 256GB M.2 NVMe 接続 |
HDD | 1TB 7200rpm |
光学ドライブ | BD Writer |
チップセット | インテルHM175チップセット |
電源 | 230W(ACアダプタ) |
外部インターフェイス | HDMI×1,MiniDisplayPort×1,USB3.0(TypeA)×6,USB3.1(TypeC)×1,マイク入力×1,ヘッドフォン出力×1 |
重量 | 3.78kg(バッテリー含む) |
価格 | 269,800円(税込) |
17.3インチフルHD液晶を搭載し、本体サイズは幅42.8cm×奥行き29.4cm×厚さ4.8cmで重量3.78kg(バッテリー含む)となっています。
左から見た図です。USB3.0(TypeA)が4つ、マイク入力、ヘッドフォン出力となっています。
右側から見た図です。光学ドライブ、USB3.0(TypeA)が2つとなっています。
背面から見た図です。左からminiDisplayPort、HDMI、USB3.1(TypeC)、LANポート、電源となっています。
付属のACアダプターはHTC Viveのハンドコントローラーと比較してほぼ同じ大きさです。
ベンチマークテスト
ベンチマークテストは「Mogura VR ベンチマークレギュレーション1.0」にもとづいて行います。使用したグラフィックドライバーのバージョンは「378.49」です。
通常設定は、VRコンテンツをほぼ中レベルの設定で楽しめる基準、ハイエンド設定はグラフィック等を非常に綺麗にしてVRコンテンツを最大限楽しめる基準になります。
「Mogura VR ベンチマークレギュレーション」の詳細はこちらの通りです。
『VR Mark』
通常設定(Orage room)ではVR対応の基準である5000を2000ほど上回る「7048」という結果に。
ハイエンド設定(Blue room)では「1984」という結果になりました。
『SteamVR Performance Test』
平均史実度は10、「非常に高い」から何度か「高い」に移動するような形でVRレディとなっています。
『Everest VR』
通常設定では平均87fpsと問題なくプレイできる結果に。ハイエンド設定では平均60fpsとプレイ中に少しカクつきが見える結果になりました。
『NVIDIA VR Funhouse』
通常設定では平均89fpsとHTC Viveの90fpsをほぼ維持する結果になりました。ハイエンド設定では液体や炎の描画が入る所などでfpsの落ち込みが見られ平均74fpsという結果に。
『Serious Sam』
通常設定では平均87fpsと推奨の90fpsをほぼ維持する結果に。ハイエンド設定では平均73fpsと敵の爆発や激しいエフェクトが重なった際にfpsの落ち込みが見られたものの、プレイする分にはあまり気にならない結果になりました。
『Arizona Sunshine』
通常設定では平均83fpsと推奨の90fpsを少し下回るもののプレイには支障のない結果に。
ハイエンド設定では平均33fpsとカクつきが目立つ結果になりました。
『The Climb』
通常設定では平均89fpsと推奨である90fpsをほぼ維持する結果に。ハイエンド設定では平均36fpsとカクつきが目立つ結果になりました。
『The Unspoken』
通常設定とハイエンド設定共に推奨の90fpsを維持する結果になりました。
総評
ベンチマークテストの結果を見ると通常設定では90fpsを維持しているタイトルが多く、ハイエンド設定でも90fpsは下回るもののいくつかのタイトルでは問題なくプレイできる結果になっています。USB3.0ポートは合計で6つあるため、Oculus Touchを使用する際にセンサー2つに加えxbox oneコントローラーやマウスなどのUSB機器を接続した状態でも余裕を持ってプレイすることが可能です。本モデルは筐体サイズが約42cm×約30cmと大型ですがその分VRゲームをプレイした際のファンの動作音が非常に小さく、ハイエンド設定でプレイした際でもファンの動作音を気にせずにすみます。
GT72VR 7RE-019JPは「通常設定に加えハイエンドなVRも少しプレイしてみたい」、「静かなVR対応のゲーミングノートPCが欲しい」といった方にオススメのPCではないでしょうか。