米国のスタートアップMojo Visionは、スマートコンタクトレンズ「Mojo Lens」を開発中だと明らかにしました。ユーザーの目に装着して用い、視界に情報を提示します。
アップルら出身エンジニアのスタートアップ
Mojo Visionは、アップル、アマゾン、グーグル出身のエンジニアらが設立したスタートアップです。これまでに累計で1億ドル超の資金調達を行っています。
事業の目標は、ユーザーがスマートフォン、タブレットやウェアラブルデバイスを含むあらゆる機器を用いずに、情報入手する技術を確立すること。同社はこれを、”invisible computing(目に見えないコンピューティング)”という言葉で表しています。
高密度の極小ディスプレイを採用
今回発表した「Mojo Lens」は、眼球に直接装用して使うものです。視界に緑色のテキストが現れ、ユーザーに必要な情報を示します。現在はシンプルなテキスト情報のみですが、今後は画像のような、より複雑な内容の表示も目指しているようです。
このコンタクトレンズ型デバイスは、どのような仕組で動作しているのでしょうか?Mojo Lensが採用するのは、1インチあたりの画素数14,000ppiのディスプレイ。独自のワイヤレス通信、モーションセンサー、イメージセンサーを搭載しています。Mojo Visionは史上最小かつ最高密度のディスプレイと称しています。
Invisible Computingへの第一歩
Mojo Visionによると、用途としては一般消費者向けとエンタープライズ向け双方を想定しています。例えば業務中にハンズフリーで情報にアクセスできるため、作業を中断する必要がありません。また日常生活においても、スマートフォンに代わる情報収集の手段となる可能性を持っています。
「Mojo Lensは、目に見えないコンピューティング実現の最初の一歩です。今後製品化が近づいた際に、より多くの情報やプロトタイプを公開できることを楽しみにしています」と同社CEOのDrew Perkins氏は語りました。
2020年1月現在でデバイスは研究開発段階ですが、すでに視覚障害者のリハビリ分野で、臨床試験を開始しています。さらに今後はアメリカ食品医薬品局(FDA)のプログラムに参加し、安全基準を満たすためのフィードバックを得るということです。
(参考)VRScout
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