スタンフォード大、より没入感が高く酔いの少ないVRヘッドセットを発表。SIGGRAPH 2015にて展示

スタンフォード大学はVR酔いを減らすVRヘッドマウントディスプレイ「Light Field Stereoscope」のプロトタイプを発表しました。このデバイスには、自然なLight Field(光照射野)を再現する複層ディスプレイが使用されています。

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VR用のディスプレイは急激にイノベーションが進んでいます。よりよいクオリティの画質を実現し没入感をさらに深めています。現在、開発されてきたのは遅延やブラー(ぼんやりと見えること)、残像などがない「平らな」3Dディスプレイです。

低遅延を実現するために、Oculus Riftを皮切りに有機ELが採用されてきました。しかし、現在の多くのVRヘッドマウントディスプレイは立体視により、人工的にバーチャルな世界の立体的な映像を描画しています。2枚のレンズを使い、立体視を可能にしていますが、ユーザーの目は映像の中で奥行きに応じて焦点の深度を変えることができません。

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LightFieldStereoscope_Refocus

LightFieldStereoscope_LytroResults

Fu-Chung Huang、Kevin Chen、Gordon Wetzsteinら、スタンフォード大の研究チームは、より人の目にとって自然で快適なVR用ディスプレイ技術を開発したと発表しました。彼らは、透過性のLCD(液晶)パネルをSpacerと呼ばれるものを挟んで距離をとって2枚重ね合わせます。彼らはこの新しい仕組みを「Light Field Technology」と呼んでいます。この仕組みにより、焦点を自由に動かして合わせることができるようになり、VRにおける没入感は現実におけるものと同じくらい深くなります。

https://www.youtube.com/watch?v=YJdMPUF8cDM

この技術により、ユーザーの目に与える負担が軽減され、疲労感・酔いなどを減らすことができるため、より長時間VRを体験できるようになるとしています。

現在のVRHMDの主流であるOLEDではなくLCDディスプレイを使用していることは応答速度の観点から気になるところですが、今回の研究で明らかになった技術が今後どのように製品に活かされるのか楽しみなところです。Light Field StereoscopeのプロトタイプはnVIDIAの協力を経て開発されており、ロサンゼルスで開催されるSIGGRAPH 2015にて展示されます。

研究成果の詳細はこちら(英語)

(参考)
スタンフォード大 – New Stanford-developed technology bypasses “virtual reality sickness”
http://scopeblog.stanford.edu/2015/08/03/new-stanford-developed-technology-bypasses-virtual-reality-sickness/

Road to VR – Stanford Unveils ‘Light Field Stereoscope’ a VR Headset to Reduce Fatigue and Nausea
http://www.roadtovr.com/stanford-unveils-light-field-stereoscope-a-vr-headset-to-reduce-fatigue-and-nausea/

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この記事を書いた人

  • 慶應義塾大学法学部政治学科卒業後、環境省に入省。環境白書の作成等に携わる。ECベンチャー勤務を経て、現Mogura VR編集長、株式会社Mogura代表取締役社長。VRジャーナリスト。
    VRが人の知覚する現実を認識を進化させ、社会を変えていく無限の可能性を感じ、身も心も捧げている。VR/AR業界の情報集約、コンサルティングが専門。また、国外の主要イベントには必ず足を運んで取材を行っているほか、国内外の業界の中心に身を置きネットワーク構築を行っている。

    Twitter:@tyranusii

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