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イベント情報 2017.05.21

【体験レポ】映像に引き込まれる演出 アニメ系VRコンテンツの新しい表現『傷物語VR』

西尾維新原作の映画『傷物語』三部作の完結記念として株式会社ソニー・インタラクティブエンターテイメント、株式会社アニプレックス、面白法人カヤックの3社共同で開発された『傷物語VR』の先行体験会が5月20日都内某所で開催されました。本記事ではその体験レポートをお送りします。

『傷物語VR』は、作中の主要人物である「キスショット・アセロラオリオン・ハートアンダーブレード」と共に映画『傷物語』を振り返っていくという内容です。

PSVRを装着してPSmoveコントローラーをを片手に持つと体験がスタート。最初は劇中で登場する学習塾後の教室から始まります。右側から声がして振り向くと至近距離に子供の姿をしたキスショットの姿が。

キスショットから目の前に置いてあるリモコンを手に持ってスイッチを押すように促されます。筆者は最初リモコンを向ける方向が分からず適当に向けて押してみると、「たわけ!テレビのリモコンをつけるのと同じじゃ」とキスショットに怒られてしまいました。

気を取り直してリモコンを黒板に向けてスイッチを押すと映画館のスクリーンのように映像が流れ始めました。最初は正面だけですが直ぐに左右の壁にも映像が表示され3画面に、格子状にいくつもの画面で表示されたり目の前に三角形の立体が複数出現してそこにさまざまな角度で映像が映るなどの演出が加わっていきます。

流れる映像は劇中で登場するドラマツルギー、エピソード、ギロチンカッターの3人と主人公・阿良々木暦との戦闘シーンに注目した物となっていました。


ドラマツルギーと雨の中の戦闘シーンではプレイヤーが見ている視界も学習塾後の教室から雨の降る校庭へと変化し、地面にある水たまりに映像が流れていました。隣にいたキスショットの見た目が雨合羽姿に変化して傘をさしてくれるというちょっとドキドキしてしまうような演出も。

その後も霧の中のシーンでフォグスクリーンのように映像がゆらゆら揺れていたり、エピソードの武器である巨大な十字架がプレイヤーの目の前をかすめていくといった単なる映像表現ではないVRプロジェクションマッピングならでは演出が続き傷物語の世界に引き込まれて行きます。

『傷物語VR』は既存のアニメーション映像を利用しながらもVRならではの演出を加えた作品であり、今でのアニメ系VRコンテンツでは見ることの無かった新しい表現方法を感じることのできる体験でした。

Mogura VRでは本作品のクリエイティブ・ディレクターである面白法人カヤックの天野清之氏にインタビューを行っており後日掲載予定です。


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