7月12日、PSVRにて『傷物語VR』が配信されました。『傷物語VR』ではサブタイトルに「プロジェクションマッピング」とある通り、劇場版『傷物語』の映像がプロジェクションマッピング的にVR空間内へ映し出され、それを本作のキャラクターであるキスショット・アセロラオリオン・ハートアンダーブレードと一緒に見る、といった体験ができます。
公式サイトの文言では”まるでデートをしているかのような甘酸っぱい感覚を楽しめる”とのことでしたが、キスショット・アセロラオリオン・ハートアンダーブレードさんは非常にかわいく、加えて外見は幼い女の子なので「いいのかそれ?」とちょっと思ってしまったところがあります。実際の年齢はすごいことになっているみたいですが。
そんなキスショット・アセロラオリオン・ハートアンダーブレードさんと一緒に過ごせる本タイトルを早速レビューしていきたいと思います。
ちなみに、5月に開催された事前体験会の際のトレーラーがこちらの動画です。参考までにどうぞ。
まずは罵倒されるところからスタート
PSVRをかぶり、アプリケーションを起動してまずはメニューを選択すると、すぐに謎の部屋に飛ばされます。見る限りでは映画館や大学の講堂を思わせるようなつくり。
斜め右後ろ側を見たところ
と、すぐ側から何やらかわいらしい呼びかけが。声が聞こえる方を向けば、そこにはキスショット・アセロラオリオン・ハートアンダーブレードさんの姿がありました。かわいいです。(※長いのでそろそろ単にキスショットとだけ書くことにします)
キスショット・アセロラオリオン・ハートアンダーブレードさん。八重歯がかわいい。
その後、キスショットから「そのリモコンはー……なんじゃろな?」と言われて目の前の机を見てみれば、何やら怪しげなものが。これがキスショットの言うリモコンらしいので、とりあえずコントローラーの○ボタンを押してつかんでみます。
怪しげなリモコン。キスショットの膝が赤らんでいるところも細かくて良いですね。
このリモコンをつかみ、コントローラーのボタンを押せばプロジェクションマッピングが始まります。ちなみに筆者はリモコンのボタンを押さずにキスショットをガン見していましたが、キスショットはこちらを一瞥して「幼女をこんなにジロジロ眺めるなんて、ぬしも変態じゃのう」と罵倒されたことをここに記しておきます。幼女に罵倒されたのは多分人生で初めてです。
筆者を罵倒するキスショットです。かわいい。これでも罵倒です。
また、ここまで操作してみたところ、基本的には視点変更とリモコンをつかむ/押す操作のみ。動くことはできないようです。つまり、自分の座っている位置は基本的に固定されているということなので、上から覗き込んだり下から覗き込んだりぐるぐる眺め回したりすることはできません。
ですが、PSVRのトラッキングが偶然ずれると後ろや前などから見ることができます。偶然。
プレイエリアの外だろうとキスショットを360度から眺め回したいという強い意思がありますが、これは偶然です。
薄暗い部屋でプレイエリアの外から幼女を眺めています。文章にするとかなり最悪ですが、これは偶然です。
プロジェクションマッピングへ
さて、リモコンのボタンを押せば、お待ちかねのプロジェクションマッピングがスタート。ここから先は『傷物語』のネタバレが含まれかねないのでなるべく抑えめで書きますが、VR内でプロジェクションマッピング的なものを見る、というのは新鮮な体験でした。
筆者個人としては、印象深かったのは「キスショットが傘を差してくれるシーン」と「霧の中に映像が映し出され、浮かんでは消えるシーン」のふたつです。それぞれ全く違う良さがありますので、ちょっと紹介しておきましょう。
キスショットが傘を差してくれるシーン。薄暗く、怪しい雰囲気があるような……。
まずはキスショットが傘を差してくれるシーンですが、視線をまっすぐに向けてずっとスクリーンを観てしていると、目の前からするりと傘が現れる……という配置がなかなか巧妙です。あれだけ変態変態言われたあとにそっと気遣われると、なんだか嬉しくなってしまいますね。
一回目のプレイではあまり視線を動かしていなかったため、ここで「プロジェクションマッピングを見る邪魔にならず、自然にキスショットへ視線を誘導される」「しかもいつの間にか黄色いレインコートに着替えており、かわいい」という流れには素直に感心させられました。かわいいのは重要です。
霧の中に映像が映し出され、浮かんでは消えるシーン。素直にカッコいい。
そして「霧の中に映像が映し出され、浮かんでは消えるシーン」ですが、こちらは「劇場版『傷物語』の映像の中で流れている風や霧の動き」と「映像が映し出されている霧の動き」が同期されているかのように流れており、臨場感がよりいっそう強くなっています。
演出として見ても「吹きすさぶ風、そして霧の中にイメージが浮かんでは消える」というのはなかなかエモーショナルであり、またこのシーンは非常にシリアスな場面でもあるので、ぐっと来る方も多いのではないでしょうか。
この中をぐーっと進んでいきます。画像はPlayStation Storeの公式サイトから引用。
他にも全方位切り替わる映像のトンネルを進んでいく幻惑的なシーンや、映像自体がひび割れて砕けるシーンなど、見ごたえのあるシーンや実験的なシーンもたくさん存在します。『傷物語』が属している西尾維新氏の『物語』シリーズファンのみならず、技術的な側面や表現が気になる、という方も一度見ておいて損はなさそうです。
ファン必見、でなくても見て損はない
さて、ここまでキスショット……ではなく『傷物語VR』の一連の流れを見てきましたが、皆さんいかがでしたでしょうか?
総合すると「『傷物語』を観た/読んだ人であればより楽しめる」「そうでなくてもVRでの映像表現や演出に興味のある方はぜひ」そして「キスショットがかわいい」といったところでしょうか。
素直にプロジェクションマッピングの『傷物語』の映像を眺めるもよし、ひたすらキスショットをじっと見て罵られたりあかんべえされたりするもよし。DL自体は無料ですので、PSVRをお持ちの方は「とりあえず!」でもダウンロードしておくことをオススメします。
製品情報
タイトル |
傷物語VR |
ジャンル |
その他 |
パブリッシャー |
株式会社アニプレックス |
デベロッパー |
面白法人カヤック |
対応 |
PSVR |
ダウンロード価格 |
無料 |
公式サイト |
|
備考 |
キスショット・アセロラオリオン・ハートアンダーブレードさんの名前を連呼すると舌を噛みそうになるので注意しましょう |