2017年3月25日に公開予定の、巨大な猿が暴れまわる特撮映画『キングコング』の新作『キングコング 髑髏島の巨神』のジャパンプレミアが「TOHOシネマズ 新宿」で開催されました。オープニングイベントでは、同作のプロモーションとしてワーナー・ブラザース、レジェンダリー・ピクチャーズによるVRコンテンツ『髑髏島への潜入』が展示されていました。
展示していた360度動画と同じ内容はYouTubeでも配信されています。
映画で使われた素材を使った映画さながらのVR体験
『髑髏島への潜入』は映画本編の制作スタッフによるVRコンテンツです。映画で使われた素材も使われているとのことでグラフィックスが綺麗です。
VR体験『髑髏島への潜入』は映画の冒頭、キングコングがいる島「髑髏島」にヘリコプターで潜入してからキングコングが現れるまでストーリーを辿る2分間の体験です。
紙製のヘリコプターだが侮るなかれ
体験場所にはワーナー・ブラザーズが世界中でプロモーション展開するために作られた紙製のヘリコプターの中に入って体験します。
2人だと狭いですが一緒に写真を撮るにはほどよい距離感です。外から見ると体験者がまるでヘリの操縦士のようにも見えます。
紙製ですが、印刷で汚れや錆などを再現しています。
座ると、外から見るよりさらに狭く感じられ、ぶつかって壊れてしまわないか心配になるほど。VRヘッドマウントディスプレイを被って映像が始まると、現実で座っている状況と同じくヘリコプターの中で腰かけているシーンから始まります。
印刷で再現されたヘリの床や背中部分はVRでも同じ雰囲気です。現実からVRへスムーズに入れるようになっており、「今ヘリの中に座っている!」と感じられます。
思わずのけぞるラストシーン
左右を見渡すと仲間のヘリが並んで飛行しています。ナレーションなどの会話は英語ですが、日本語字幕が表示されます。
隣のヘリが突然、飛んできた巨大な岩に激突しコントロールを失って、自分が乗っているヘリコプターに激突してきます。ヘリコプターがぶつかった瞬間の火花が飛び散り、落ちる!と思わず目をつぶり、恐る恐る目が開くと、遠くには発砲されても平然と暴れるキングコングが。
そのまま見ているとキングコングが近づいてきて…ちょっとした演出があり終了します。あまりのインパクトに最後は思わずのけぞるか、興味津々に覗き込むか、人によって反応が違います。
あえての「一般人視点」で感じた効果
体験は映画への導入で終了します。本体験では、体験者は一般人という位置付けで主人公ではありません。なにより、この体験で最も伝わってくるのは「キングコングの迫力」です。
頭では分かっていても、一度体験するとまた一段と劇中の人物たちの驚愕や恐怖を感じやすくなります。そして、映画の中でキングコングに翻弄されていく人々を見るときに、より親近感のある印象を受けるかもしれません。
体験してみたくなる仕掛け
また、今回の展示ではヘリコプターの筐体を使うことで、人目を引いて通りがかりでも「気になる」ような工夫が感じられました。また、紙製でコストを抑えつつも、印刷でリアルな色をつけることで、VR内に入ったとき地続きな感覚を得られるようにするなど、VRをより楽しむために手をかけるポイントを押さえているように感じられました。
ワーナー・ブラザースジャパン合同会社メディア/オンラインマーケティング本部シニアマネージャーの吉田英央氏によると、「VRコンテンツを映画のプロモーションとして、今後も活用していくことを予定している」とのこと。
映画に関連するVR体験は、今回は一般人目線でしたが、映画の世界観そのものを体感したり、主人公になった気分を味わえるものなどさまざまな体験が登場しています。VRを組み合わせることで、より映画を楽しめるような作りが今後多くなると感じています。
『髑髏島への潜入』はYouTubeでも公開されており、ハコスコやスマホ用VRゴーグルで楽しめます。
Gear VRで、より快適でクオリティの高い体験をする場合は、京都で開催中の「Galaxy キャラバンin 京都」で体験可能です。また、今後「VR Cruise」や「360chanel」でも体験できるようになるとのこと。
「Galaxy キャラバンin 京都」実施概要
名称 | Galaxy キャラバンin 京都 |
期間 | 3月21日~3月29日 10:00~20:00 |
場所 | JR京都駅ビル駅前広場 特設会場 |
公式サイト | http://galaxycaravan.com/ |