サムスン、クラウドコンピューティング企業を買収 VRへの応用に期待

2016年6月15日、サムスンはクラウドコンピューティング技術を扱う企業「Joyent」を買収したことを発表しました。

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サムスンはソフトウェアとサービスの強化へ

今回サムスンが買収したのは、サンフランシスコに拠点を置き、クラウドを始めとする先端技術を取り扱っている企業Joyent。ただしこの買収は、サムスンがAmazonやGoogle、そしてMicrosoftのようなクラウドサービス事業に乗り出したことを意味するわけではありません。

この買収の主眼は「ソフトウェア、およびサービスの向上」にあるとのこと。サムスンはスマホのGalaxyシリーズを開発しており、Oculus社と共にモバイルVRHMDであるGear VRの開発もしています。サムスンが迎えたクラウド技術が、今後VR分野にも応用される見込みであると、サムスン・モバイル部門の技術チーフであるRhee氏が言及しています。

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クラウド×VRの可能性

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モバイルVRにクラウド技術が取り入れられた場合、何が可能になるのでしょうか。

現在では、Gear VRのヘッドセット本体がUSB接続されたスマートフォン「Galaxy」を駆動・サポートし、Galaxy内にあるアプリが動いています。

例えばここにクラウド技術を用いると、Gear VRのヘッドセット本体が何もしなくとも品質を損なうことなく、(負荷の高い処理は全てクラウド側に任せることで)スマートフォン単体でVRコンテンツを動かすことが可能になります。

高負荷な処理をクラウドが担うことで、これまでスマートフォンではスペック的に実現出来なかったレベルの高品質なVR体験が可能になります。またスマホへの負荷が減れば、長時間使用による過熱問題も解決するかもしれません。

もちろんこれらには、「VR酔い」を引き起こさない程度に高速の通信・処理技術が必要です。これはクラウドの応用における課題と言えそうです。

2016年は、Googleが開発するスマートフォンVRプラットフォーム、「Daydream」も登場する予定です。現在Gear VRによってモバイルVR分野を牽引しているサムスン、そしてVR業界に本格参入してきたGoogle。今後彼らがどのような成果を出していくのか、期待したいところです。

(参考)
・Samsung Has Bought a Cloud-Computing Company that Could Give Mobile VR a Big Boost – UploadVR
http://uploadvr.com/samsung-joyent-mobile-vr/

・SAMSUNG公式ニュース(英語)
http://news.samsung.com/us/2016/06/12/samsung-acquire-joyent-leading-public-private-cloud-provider/

※米UploadVRはMogura VRとパートナーシップを結んでいます。

この記事を書いた人

  • 1tQ5TzRU

    工学専攻の大学生。好きな科目は国語。趣味は歌などの創作でボーカロイドも使います。SAOのような物語が引き起こす、自他の文脈や人と世界の関係の集積へダイブすることを切望して止みません。将来もVRの傍に立っていたいと思います。

    Twitter:@yunoLv3

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    http://www.moguravr.com/writers/