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テック 2016.12.06

スマホVRでルームスケールを実現する「IndoTraq」が複数人対応

VRでも目の前のキャラクターに近づくことができる。Oculus RiftやHTC Viveなどで実現しているポジション・トラッキングにより、プレイヤーはVRの中で動くことができます。

Gear VRやGoogle Daydream Viewなどのモバイル向けVRヘッドマウントディスプレイ(VRHMD)はルームスケールなどのポジション・トラッキングを標準で提供していません。

IndoTraq社は、そういったモバイルVRHMDをポジショントラッキングに対応させるシステムの開発キットを提供しています。200Hzという高い精度でトラッキングを行い、HTC Viveのルームスケールのような広い範囲をトラッキングします。

ファームウェアのアップデートにより、複数人を同時にトラッキングできるようになりました。

IndoTraqのシステムは、頭部に取り付けられたセンサーの後ろに4つのアンカー(センサー)が続き、ユーザーをトラッキングします。 現在のシステムでは、視線以外の状況でより良いカバレッジと精度を提供するために、最大8つのアンカーをサポートしています。

また、新しいアップデートでIndoTraqは最大32個のアンカーを収容できるネットワークを追加し、複数のシステムを一緒に接続できるようになり、カバーするエリアをさらに広げました。

また、いくつかの「タグ」に関するアップデートが含まれています。タグとは、ヘッドセットに搭載された1つ1つのセンサーを指します。

新しいアップデートでは、128個のタグを新しいメッシュネットワークでサポートすることができます。 他の機能には、デジタル入力と出力がタグに追加されています。タグをコントローラなどオブジェクトの内側に配置することもできます。 タグは他のタグも見ることができるので、あるタグが位置を追跡し、同時に他のタグに関する情報を送信することができます。

開発キットは、IndoTraqのWebサイトで直接購入(500ドル)することができます。

ロケーションベースVRで重要となるポジション・トラッキング

施設で体験するタイプのロケーションVRでは、『ZERO LATENCY』や『The VOID』など、広い空間でPCを背負ってVR体験をするようなものが登場しています。

その際に重要になるのが、トラッキングの精度とマルチプレイ対応。上述した2つの体験施設はいずれもマルチプレイになっています。現在でこそ性能を考慮しPCを使ったものが主流ですが、今後モバイルVRの性能向上に伴って、取り回しのいいモバイルVRの活用が期待されます。

アップデート内容

高速ネットワーク(現行システム)

・最大8つのアンカーをサポートします。アンカーが多くなればなるほど精度が向上します。

・自動のアンカーの位置設定は、三角形または四角形のいずれかの設定で機能するようにします。長方形での設定は、広いスペースでより優れたカバーリングを提供しながら、パフォーマンスとトラッキングを改善します。

メッシュネットワーク(新規機能)

・最初に最大32個のアンカーと128個のタグを収容できます。

・複数のIndoTraqシステムを接続できるため、カバーするエリアが大幅に広がります。

・使用されたアンカーとタグの数に応じて更新されます。

など

(参考)

IndoTraq Updates Firmware to Allow Multiple System Connections for Wider Coverage

http://www.vrfocus.com/2016/12/indotraq-updates-firmware-to-allow-multiple-system-connections-for-wider-coverage/
※Mogura VRはVR Focusとパートナーシップを結んでいます。


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