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3Dモデル活用 2017.06.21

スマホをかざし家具を試し置きして購入 イケアとアップルがARアプリ共同開発

大手家具メーカーのイケアが、アップルと共同して、自宅に家具の試し置きをすることができるARアプリケーションを開発していると、スウェーデンのメディアであるDi Digitalが報じました。

イケアはこれまでにもカタログの家具を部屋に配置できるARアプリケーションである『IKEA カタログ』をリリースするなど、デジタルツールを使った販売拡大に対して積極的なアプローチをしてきたことが知られています。また、アップルは先日、iPhone、iPadで容易にAR機能を活用できるようにする開発キットであるARKitを発表したばかりです。

500から600種類にも及ぶ家具を試す

この2社が共同して開発するARアプリケーションは、『IKEA カタログ』と同じく自分の部屋にイケアの家具を試し置きすることができる機能を、iPhoneやiPadのカメラを使い撮影するだけで可能にするというコンテンツになる予定です。

これまでのARアプリと異なるのは、ARKitでは現実空間を認識するため、床や壁に家具を実際に貼り付けるように「置く」ことができます。3Dモデルが床や壁にめり込んでしまうといったことが生じません。

イケアの新しい家具は今後登場すると、まずARアプリに登録され、試し置きすることができるようになるようです。また、リリース時にARアプリで使える家具は、500から600種類になる予定とのこと。

将来的には試したその場での購入も可能に

インターイケアのデジタル・トランスフォーメーション・リーダーであるマイケル・ヴァルトガード氏は「このアプリケーションは試した家具をその場で買うことを決定することができる最初のARアプリケーションです。ARアプリケーションは、顧客が自宅でバーチャル家具を試して、購入することができるようにするものです。」と述べています。ただし、「支払い機能は最初のバージョンでは、動作するかを約束することはできない。」とのことです。

ヴァルドガード氏は、アップルのノウハウとARに関する最近の動向が、イケアにとっても重要な要素になると考えているようです。氏は「アップルと協力することのもう一つの大きなメリットは、アップルの抱える多くのユーザーです。アップルのARプラットフォームはおそらく世界最大となるでしょう。私たちにとっても非常に面白い市場です。」とも述べました。

イケアは家具メーカーであり続けることを強調していましたが、ARやVRといった新しい技術はどんどん取り込んでいくつもりであるとのこと。

このアプリケーションは2017年秋のリリースを予定しています。これはAR機能が実装される次期iOS「iOS 11」に合わせてのリリースと考えられます。

(参考)
Apple and Ikea are launching an app that lets you virtually try out furniture in your home — and then buy itー(英語)
http://www.businessinsider.com/apple-ikea-arkit-app-2017-6


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