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業界動向 2019.08.29

「にじさんじ」のいちから、約7億円調達 海外展開や新規事業も

VTuber/バーチャルライバーグループ「にじさんじプロジェクト」を運営するいちから株式会社は、約7億円の資金調達を実施しました。調達した資⾦は⼈材採⽤や設備へ投資し、またすでに開始している中国企業との共同プロデュースによる中国向けVTuber事業や、インドネシア事業など海外市場への展開を加速するとしています。

さらに、VRでキャストと会話やゲームが楽しめる新サービス「ユメノグラフィア」をはじめとする、新規事業を進めていくとのことです。

出資元はSBIインベストメント株式会社が運営するSBI AI & Block chain投資事業有限責任組合、KLab株式会社、中国投資家の3社です。

約80名の所属VTuberが活動

いちからは、2017年5⽉に設⽴されたエンターテイメント領域で事業活動を⾏う企業です。同社が運営するバーチャルライバーグループ「にじさんじプロジェクト」では、約80名の所属ライバーがYouTube等の動画配信プラットフォームにて活動しています。

昨今では、YouTubeの枠組みを超えた活動も活発に行われており、VRイベントやリアルイベント、アニメ「バーチャルさんはみている」などにライバーが出演しています。2018年10⽉〜2019年3⽉にAbemaTVで放送された「にじさんじのくじじゅうじ」では、視聴者数最⼤20.7万⼈を記録するほどの人気を博しました。

今後は、2019年9⽉に開催予定の「京都国際マンガ・アニメフェア2019(京まふ)」への出演、10⽉には⾳楽プロジェクト「にじさんじMusic Festival 〜Powered by DMM music〜」の開催が決定しています。また昨年好評だった、よみうりランドで開催される「VtuberLand 2019」へも引き続き出演が予定されています。

今回の調達に伴い、いちから代表取締役である⽥⾓陸氏は以下のようにコメントしています。

「魔法のような、新体験を。」というミッションを掲げ、いちからは、所属するVTuber/バーチャルライバーの皆様、ファンの皆様、働くメンバー、クリエイターの⽅々、投資家の皆様に⽀えられてVTuber/バーチャルライバー事業を展開し、2周年を迎えました。

今回の資⾦調達によって、当社はVTuber事業をはじめとする当社事業を拡⼤していくために、以下に掲げるような積極的な投資を⾏なっていきます。

エンタメコンテンツの業界で最も重要な財産は⼈材だと考えているため、まずは、⼈材の採⽤に積極的な投資を⾏っていきます。
VTuber/ライバーはもちろん、具体的には、2D/3Dのモデリングやデザインを担当する⼈をはじめとして、コンテンツ制作やコンテンツ営業、イベント企画、新規事業の創出など、コンテンツ業界に関わる幅広い領域で⼈材の採⽤を加速していきます。

また、VTuber/バーチャルライバー事業「にじさんじ」への積極的な設備投資も⾏います。
僕達はエンタメコンテンツの良し悪しが「再⽣回数」や「登録者数」=認知度だけで測れるとは考えていません。ファンの「熱狂度」や「熱量」=⼈気度をメインに良し悪しを判断すべきだと考えて事業を展開しています。
「にじさんじ」で、ファンの皆様がさらに熱狂的になってもらえる「魔法のような、新体験を」提供できることを⽬指して、コンテンツを作るVTuber/バーチャルライバーとそれを⽀えるメンバーが魅⼒的なコンテンツを配信できる体制を確保するために、積極的に投資していきます。

そして、中国を含む海外VTuber/バーチャルライバー事業の展開もさらに進めていきます。
⽇本発祥のコンテンツである「VTuber」⽂化の熱狂は、徐々に世界にも伝わってきています。そして、⽇本で熱狂的⼈気なコンテンツは、⽇本独⾃のブランドになり、世界における競合優位性になると考えています。
⽇本のコンテンツを愛する海外のファンに向けても「魔法のような、新体験を」提供し、いちからをグローバルなエンタメ企業へと成⻑させるべく、投資を進めます。

最後に、新規事業への投資です。
バーチャルカフェ事業「ユメノグラフィア」では、VR空間内で1対1でキャストとおしゃべりができる、という新体験を提供します。
「ユメノグラフィア」に限らず、当社はこれまでに⾏ってきたVTuber事業に加えて、新しい魔法のような体験を提供する新規事業にも投資していきます。

3年⽬を迎えたいちからは、ここからさらにギアを上げて成⻑を加速させていきます。当社や⽥⾓の考えに少しでも共感できる部分があれば、共に体験を作っていく、あるいは応援していただければ嬉しいです。

コンタクトをお待ちしております。

いちから株式会社の取り組みに関する記事はこちら。


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