介護研修にVR活用 利用者目線に立ち事故防止

介護事業などを展開するヒューマンライフケア株式会社は、VRを取り入れた教育研修を介護スタッフを対象に10月より開始しています。同社は、実体験に近い体験ができるVRコンテンツの特性を生かし、より効率的・効果的なスタッフの育成を目指しています。

ヒューマンライフケアは、全国191事業所で介護サービスを展開を行うヒューマンホールディングス株式会社の事業子会社です。

同社の介護現場における教育研修は、OJT(職場内訓練)を中心に、座学研修などが一般的となっています。しかし、レジュメを用いた座学研修は、受け身になりがちで育成の効果を発揮しにくい、という側面がありました。こうした課題を解決するため、従来型の座学研修では難しかった、現実のような臨場感を持って経験を積めるVRの特性を活用することで、介護の視点を能動的に体験できるVR研修コンテンツを制作したとのことです。

2つのVR研修コンテンツを制作


VR研修コンテンツ『スピーチ・ロック』体験の様子

ヒューマンライフケアはVR研修コンテンツ『スピーチ・ロック』と『危険予知訓練』の制作を行いました。『スピーチ・ロック』は介護の現場で「言葉による拘束」と言われているものです。たとえば、介護スタッフが「ちょっとまって」と発する言葉は、介護を受ける利用者の行動を制限してしまうことにつながります。本コンテンツは、日常の介護現場において何気なく行われがちな場面を介護スタッフと利用者それぞれ視点でVR体験できるものです。

『危険予知訓練』は360度を見回すことができるVRの特性を生かし、介護現場のフロアを見ながら、危険が発生しそうな場所を探すことで事故予防につなげるコンテンツです。

将来的に同社は、介護スタッフの育成期間の短縮化を目指し、新入社員の配属前研修でこのVRコンテンツを活用することを視野に入れているとのことです。
 

増えつつある「VR」研修

eラーニング戦略研究所が企業の教育研修担当者を対象に行った「企業研修におけるVRの活用についてのアンケート」では、6割が企業研修におけるVR導入に意欲的であるとの結果が出ています。

今回のようにVRを活用した企業の研修は、建設業では建設現場における危険性を認識するためのVRトレーニング、配送業である米運送大手UPSでは安全運転研修、飲食業では塚田農場が、生き物が食べ物になる瞬間を体験するVR研修が取り入れられています。VRの特性を活かしたVR研修の事例も今後増えていきそうです。

(参考)
ヒューマンライフケア株式会社 プレスリリース
http://www.athuman.com/news/2017/171018_hlc_vrtraining/

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この記事を書いた人

  • ゲーム紹介メディア「もぐらゲームス」でライターをしています。Mogura VRではライティングなどを担当しつつ、VRの魅力を伝えられればと思います。

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