HTCは先日、中国の深セン政府と協力関係を確立し、「VR中国研究院」と「深センVR産業基金」を設立したことを発表しました。基金の総額は100億元(約1,600億円)。同社は、中国のVR産業を盛り上げようと積極的な動きを見せています。
今年4月、HTCはVR開発者に向けた起業支援プログラム「VIVE X アクセラレーター」を発表しました。これまでに33社が選ばれており、選ばれた各社は中国の台北、北京、深センなどの産業拠点に設けられたVive Xのオフィスに集まりました。
このほか、HTCは2016年6月にVRのベンチャーキャピタル連盟「VRVCA」を設立しました。「VRVCA」は28のVR投資機構によって構成され、100億ドル(約1.1兆円)を提供しました。
そして、HTCはアリババ・グループ配下のアリババクラウドと協力関係を締結し、共にクラウド技術を搭載するVRデバイスの開発を進めているという情報もあります。HTCは、こういった活動によって中国におけるエコシステムを作り上げ、中国VR市場での優勢性を保とうとしています。
中国は映画、ゲーム、スマートフォンの市場として大きいものとなっており、HTCは中国市場で競争力を保持することが重要となります。HTCはVRハードウェア生産における長所を活用し、中国のVR開発者と密なコミュニケーションを持ち続けていくと見られます。中国メーカーであるHuawei、Xiaomi、OppoもVR市場に進出しており、中国のVR市場における競争は一層激しくなる見込みです。
(参考)
HTC Vive在中国大力布局VR生态 胜算几何?
http://news.87870.com/xinwennr-16649.html
※Mogura VR は、87870.comとパートナーシップを結んでいます。