YouTubeのオンライン講座「YouTube Creator Academy」にて、『How Not to Shoot 360 Video (360度映像撮影でやってはいけないこと)』という動画が公開されています。違和感ばかりの作例を解説する事で、クリエイターが360度映像を制作する時に活かせるような構成となっています。
スマホ向けHMDでの閲覧が推奨されています。
まず、私達が気にしなければいけないのはどこにスティッチライン(映像間の境界線)があるか。スティッチラインに近づくと、映像が乱れます。スティッチライン上には近づかないように心がけましょう。
360度カメラを取り扱う上で重要な事は、カメラを人間のように扱うこと。人間と同じ目線に置きます。そしてパーソナルスペースの確保も忘れずに。カメラに近づき過ぎると、視聴者は違和感を覚えます。
次に、一緒に散歩するシーン。視聴者は身体は動いていないのに、目では散歩している感覚を得てしまうため、酔いを起こすことがあります。ここでは、見せたいところにカメラを取り付けた自撮り棒等を回さずに、視聴者が見たいものを見せてあげましょう。
では、特定のポイントを見せたい時にはどのようにすればいいのでしょうか。
ここで紹介されたのはコックピット効果と呼ばれるもの。車に乗っている時に窓の外側の景色を見ようとしますが、これは現実と同じですね。
カメラの安定性も大切です。カメラを傾けると、視聴者の世界も傾いてしまいます。
多くの360度カメラは、手のひらに収まるサイズ。でも、手に持ったままだと、巨大な手に掴まれて、見下ろされているような感覚に陥りませんか?ここにも違和感を感じますよね。
360度カメラで撮影された映像を見ていると、シーンの変わり目でテレポートするような感覚に陥ります。それぞれのシーンが急速に入れ替わると気持ち悪くなりがちです。視聴者が理解する時間が必要なため、編集時には注意しましょう。
ここでは、みんなで食事をしているシーン。目線の高さを周りの人と合わせています。
カメラをテーブルの真ん中に置いて見ましょう。喋っている人を見上げながら追いかけると、首が疲れます。
撮影方法も未だ黎明期にある360度撮影。ぜひ色々な撮影方法を試して、自分なりの方法を発見する楽しみもある分野です。
(参考)
How NOT to shoot in 360º
https://www.youtube.com/watch?v=RWYKrePZwkM