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活用事例 2017.02.17

レイア姫一歩手前?スキャンした人間を現実に投影するスマホアプリ『Holo』開発会社の8iは約30億円の資金調達


「人物の360度映像撮影」システムを展開する8i社は、現実の映像に3Dホログラムを重ね合わせ、撮影できるMRビデオアプリ『Holo』を発表しました。同時に、シリーズBで2,700万ドル(約30億円)を資金調達しています。

人物の動きを3Dで録画できる技術

2015年、8iは360度の容積測定によって3Dの映像を録画できるキャプチャーシステムを発表しました。これは360度動画のように「一点から周囲を見た映像」ではなく、「一点(対象となる人物など)を周囲から見た映像」を記録できます。

この技術では、さまざまな視点から画像やデータをキャプチャし、それらをリアルタイムでつなぎ合わせることであらゆる角度から映像が記録できるようになっています。

8iは元々VR向けの3D映像撮影に焦点を当てていましたが、今回資金調達に加えてMRアプリ「Holo」を発表しています。HoloはGoogleのAR技術「Tango」を使用しており、あらかじめ記録された3D映像とAR技術を介して「ホログラムを消費者にもたらす」と主張するビデオアプリケーションです(光学的な意味での“ホログラム”ではなく、ニュアンスとしてのホログラムを指しています)。

今回、8iは新たにシリーズB資金調達として、中国のBaidu、米通信大手Verizon、タイム・ワーナーを含む投資家からの2,700万ドルの投資を受けると発表しました。

3Dホログラムの人物が現実の風景に溶け込む

「消費者がスマートフォンで新しいコンテンツを増やし、混ぜ、作成するにつれて、モバイルはホログラム配信にこれまでにない機会を提供します」と、8iのCEOであるSteve Raymond氏はいいます。

最近リリースされたLenovo「Phab 2 Pro」などの、Google Tango対応スマホユーザー向けに本アプリ『Holo』は、ベータ版として今年リリースされる予定です。

ユーザーはカメラを通した実世界の映像に、あらかじめ8iで容積測定キャプチャにより録画されたアバターをドロップし、リアルタイムで動かしたり、撮影・録画したりといったことができます。

ASUSの「ZenFone AR」など、今後Tango対応スマートフォンは増加すると考えられます。

(参考)
Road to VR / 8i Lands $27M in Series B Funding and Reveals Tango-powered Mixed Reality App ‘Holo’(英語)
http://www.roadtovr.com/8i-unveils-tango-powered-mixed-reality-app-holo-27m-funding/

※Mogura VR は、Road to VRとパートナーシップを結んでいます。


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