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医療・福祉 2017.05.25

ヘルスケア分野におけるVRの効果や成長に大きな期待

VRは医療分野でも活用が進んでいます。医療訓練にVRが使われたり、痛みや不安から気をそらす医療用VRゲームなど様々な事例が登場しています。

今回、ヘルスケア分野の調査を行う企業Kalorama Information社は、ヘルスケア分野におけるVRの効果や成長についての調査レポートを発表しました。

ヘルスケア分野におけるVRの効果や成長

Kalorama Informationの調査によると、2012年の525百万ドル(約 577億円)だったヘルスケア分野におけるVRの市場規模は2017年には推定976百万ドル(約1073億円)になるという結果がでました。

また、VRやAR(拡張現実)は手術、医療教育/訓練、リハビリ、痛み緩和などで特に効果があるとのことです。

手術におけるVR/ARの効果については外科手術において使われるStryker Makoと呼ばれるVRシステムが紹介されています。このシステムでは、リアルタイムで骨の3Dモデルを映し出すことで、骨の除去や削り取りをスムーズに行うことができます。

VRの没入感が傷口の消毒時に痛みを紛らわせるなど、痛み緩和にもつながるということもレポートでは紹介されており、他にも、医療教育や訓練のために企業や病院がVRを導入していることも紹介されています。

日本でも国際医療福祉大学大学院 准教授の杉本真樹医師らが立ち上げたスタートアップ株式会社HoloEyesは、患者の3D-CT画像データから作成された立体的な「VR解剖図」をもとに、VRとMRの両方を駆使し、より直感的な手術に取り組んでいます。

また、オハイオ州の病院では、VRの没入感を利用し、注射などの痛みや不安を和らげるためのVRゲーム『Voxel Bay』も開発されています。ロサンゼルスの病院では、VRを使った医療訓練はコストも削減でき、よりリアルな手術の経験を得ることができるとVRを使った医療訓練にも大きな可能性が見出されています。

これからもヘルスケアにおけるVRの活躍に期待が高まります。

(参考)
Report Says VR Systems Have Many Uses In Healthcare
https://www.vrfocus.com/2017/05/report-says-vr-systems-have-many-uses-in-healthcare/ (英語)

Kalorama Information社 調査レポート(有料)
https://www.kaloramainformation.com/Virtual-Reality-Augmented-10842101/ (英語)

MoguraVRはVRscoutとパートナーシップを結んでいます。

 

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