Home » 主要VRコントローラーと組み合わせて使える触覚グローブ


テック 2018.07.04

主要VRコントローラーと組み合わせて使える触覚グローブ

VR空間で手の動きを正確にトラッキングしたり、触覚フィードバックを返して触感を再現するグローブ型のデバイスは、各社が開発を競っています。サンフランシスコとロンドンに拠点を置くスタートアップから、また一つ新しいデバイスが発表されました。

世界的に知られるシリコンバレーのスタートアップアクセラレーター「Y Combinator」の支援を受けるPlexus Immersiveは、5本の指をトラッキングするVR/AR向けの触覚グローブを発表しました。HTC ViveやOculus Touchなど、主要なVRコントローラーに対応し、VR空間で5本の指の動きを正確に再現します。

[ads]

指のトラッキング、触覚フィードバックを実現

フレキシブルな動きを実現する高品質シリコンと独自のセンサー技術を活用したこのデバイスは、誤差0.01度の精度でトラッキングが可能だと言います。また全ての指先には振動子(アクチュエーター)が取り付けられ、触覚フィードバックを実現しています。将来的には力覚のフィードバック機能も追加される予定とのこと。

21度までの可動範囲に対応しており、つまみ上げる、握る、といったユーザーの手や指の動きを正確にトラッキングします。

手の位置トラッキングは不可 コントローラー取付で対応

但しPlexusのデバイスは指のトラッキングは可能ですが、グローブ単体では手の位置トラッキングができません。一般的なコントローラーとは大きく異なる点です。
その代わりに、手の甲部分にアダプターが設けられ、Viveトラッカー、Oculus TouchやWindows MRヘッドセットのコントローラーなどを取り付けることができます。これらの位置トラッキング機能を利用して、手の動きをトラッキングさせます。

Plexusは海外掲示板Redditでのコメントに対して、「残念ながら、シリコン素材は柔らかくて伸びるため、トラッキング機能を直接搭載するのは困難です」と答えています。同社によれば、「センサーやLEDなどのトラッキングシステムは、配置が固定されなければなりません。つまりグローブの伸び縮みに合わせて動いてしまっては動作しません。このため、トラッカーを別に付属させることにしました」ということです。

独自のトラッカーを開発中

同社は、「halo」と名付けた独自のトラッカーの開発も行っています。より人間工学的に配慮されたデザインとなり、安定したトラッキングが可能になるとのこと。

公開されているスペックは下記のとおりです。

トラッキング範囲

片手当たり21度

触覚フィードバック

指1本につき1点の触覚アクチュエーターを設置

ワイヤレス

2.4GHzカスタムプロトコル

エンジン互換性

Unity, Unreal Engine, C++, C#, Python

コントローラー互換性

HTC Vive、Oculus Rift、Windows Mixed Reality

バッテリー寿命

2~3時間

リフレッシュレート

180hz

現在開発者向けキットの先行オーダーを、同社ウェブサイトにて1セット240ドルで受付中。今年8月の出荷予定です。一般向け販売は来年後半を見込んでいます。

(参考)VRScout
Mogura VRはVRScoutのパートナーメディアです。


VR/AR/VTuber専門メディア「Mogura」が今注目するキーワード