Home » GoPro、VR関連事業を大幅縮小


活用事例 2017.03.22

GoPro、VR関連事業を大幅縮小

アクションカメラで知られるGoProは360度動画撮影機材やソフトウェアの提供にも取り組んでいましたが、経営環境の変化により方針を転換したと考えられます。

GoProは先週、社員の解雇を発表しました。同社のVRに対する注力の大幅削減を示しているとForbesが報じました。

GoProはカメラに専念

Forbesによると、GoProはVRや事業放送関連のVR技術に対する取り組みの大幅削減を実施し、これからも継続していくとのこと。すでにVRに関係する人員のほとんどが解雇されています。

GoProは経営状況が悪化しており、同社の株価は過去12ヶ月で3分の1に下落しています。経営再構築のために人員の大幅削減やエンターテインメント部門の閉鎖を行うと発表しています。同社は、人員整理によって会社の中核事業であるカメラに重点を置くことで収益性を改善できるだろうと述べています。

事業者向けVRカメラを展開


GoProのVR関連製品には、カメラ「Hero4」を数台取り付けることで360度撮影をする”リグ”と呼ばれるものがあります。GoProはOmniとOdysseyいう2種類のリグを展開しています。

「Omni」は昨年8月に発売された6カメラを取り付けるリグで、フルセットにした場合、360度の2D映像を8Kでキャプチャできます。事業者市場向けの製品ですが、カメラを除いたリグのみでも18万4,000円という高額な設定となっています。
Omniで撮影された動画
https://www.youtube.com/watch?v=0wC3x_bnnps

「Odyssey」は16カメラを取り付けるリグで、グーグルの360度撮影フォーマットJumpに対応。立体視可能な映像をキャプチャできますが、約180万円という価格になっています。

今後の動向には注目する必要

こうした純正のリグだけでなく、GoProを使った360度撮影はサードパーティ製のリグを使用して行われてきました。2015年4月には360度映像制作ツールを提供するKolor社を買収していました。

今後は製品の製造を止めてソフトウェアのみの提供に徹するようになるのか、GoProのVR事業がどこまで縮小するのか引き続き動向を見守りたいところです。

(参考)
Report: GoPro Is Making Significant Cuts To Its VR Efforts(英語)
https://uploadvr.com/report-gopro-making-significant-cuts-vr/

Troubled GoPro Deepens Layoffs, Eliminating Positions In Media And Virtual Reality Divisions(英語)
https://www.forbes.com/sites/ryanmac/2017/03/15/troubled-gopro-deepens-layoffs-eliminating-positions-in-media-and-virtual-reality-divisions/#239d20d84632


VR/AR/VTuber専門メディア「Mogura」が今注目するキーワード