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テック 2017.12.01

VR/ARで素材を呼び出す グーグルの3D共有サイトがAPI公開

グーグルは、同社の3Dデータの素材サービスにアクセスし、素材を呼び出すことのできる「Poly API」、「Poly Toolkit」を公開しました。これにより、開発者はウェブ上で共有されている3Dデータ素材を、開発中に簡単に呼び出すことができるようになります。また、ユーザーがアプリ内からサービスにアクセスすることが可能になります。

グーグルは11月1日に、3Dで作られた物体のモデルやシーンをダウンロードできる共有サイト「Poly」を立ち上げました。このPolyは、OBJデータとMTLデータの3Dモデルをアップロードし、ダウンロードするための共有サービスです。

これまでは、Polyで公開されている3Dモデルを自身のVR/ARアプリで使うためには一度データをダウンロードしてからアプリに組み込む必要がありました。

今回公開された「Poly API」、「Poly Toolkit」を使うことで開発者は自分が作ったアプリ内でユーザーが直接「Poly」にアクセスし、3Dモデルを呼び出すことが可能になります。これは特に、VRの中で創作活動を行うことのできるアプリを作っている場合、Polyの膨大なリソースへのアクセスを可能にするものです。すでに『TheWaveVR』、『Unity EditorXR』、『MindShow』、『Modbox』、『Hight Fidelity』といったアプリがこのAPIを組み込んでいます。

Poly APIはブラウザ、デスクトップアプリ、モバイルアプリ、VR/ARアプリいずれにも対応しています。

また、Poly Toolkitを使うことで開発者はUnity、Unreal Engine 4での開発にPolyの3Dデータを使うことができるようになります。いわゆるアセットとして使うことができるようになります。

Polyのデータには改変できるものも

Polyには、3Dモデルをブラウザからアップロード可能です。それだけでなく、グーグルが提供する『Tilt Brush』、『Blocks』といったVR内で創作可能なツールで作った3Dモデルも直接アップデートができます。

Polyは、クリエイティブ・コモンズの仕組みを取り入れています。素材が「CC-BY 3.0」で公開されてる場合、“like”ボタンを押すことでユーザーは呼び出した3Dモデルを『TIlt Brush』や『Blocks』で改変することが可能になります。改変後もオリジナルの3Dモデルの作者の名前が付記され続けます。

今回のAPI公開は、VR/ARアプリにおける素材不足を解消するためと考えられます。これまでVRの中で3Dモデルを組み合わせて創作活動を行うことのできる多くのアプリを開発している開発者は、自分たちで素材を集めてこなければなりませんでした。

3Dデータの共有サービスとしてはSketchFabが先行しています。APIの公開により、Polyがサービスを拡大できるのかどうかもポイントとなります。

(参考)
Poly開発者向けサイト / Google(英語)
https://developers.google.com/poly/develop/

Google Launches Poly API & Toolkit to Make 3D Objects Easier to Find & Use in AR/VR / Road to VR(英語)
https://www.roadtovr.com/poly-googles-new-platform-sharing-3d-objects-use-ar-vr-apps/

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