グーグルは、5月10日、VRゲームスタジオOwlchemy Labsを買収したことを発表しました。
実力派のVRゲームスタジオOwlchemy Labs
Owlchemy Labsは6年前に創業。Oculus Rift開発者版の登場以降はVRゲームの制作にシフトして開発を進めてきました。代表作であるお仕事ゲーム『Job Simulator』は、HTC Vive、PlayStation VR、Oculus Touchの全てのハイエンドVRデバイスのローンチタイトルとしてリリースされました。
PlayStation VRの売り上げランキングでは、2016年10月から2017年2月まで5ヵ月間TOPであり続け、累計売上が2017年1月時点で300万ドル(約3.3億円)に達した“最も売れているVRゲーム”の1つです。社員数は創業時の4名から23名に増えています。
2作目としては2017年4月にアメリカで人気のアニメ『リック・アンド・モーティー』をモチーフとしたVRゲーム『Rick and Morty: Virtual Rick-ality』を配信しています。
またゲーム制作だけにとどまらず、「観客モード」や「深度情報込みのMR撮影(VR世界に現実のプレイヤーがいるように撮影する方法)」を追求してきました。
制作活動は変わらず
今回の買収にあたり、Owlchemy Labsは公式ブログにてコメントを発表しました。買収後はより一層ハイクオリティなVRゲームの制作に従事するとのこと。引き続きHTC Vive、PlaySttation VR、Oculus Touchといったプラットフォーム向けにコンテンツを作り、ユーザーが楽しめるインタラクションが豊富なVRコンテンツを作り続けることを約束しています。
グーグルによるVRコンテンツ企業の買収は、明らかになっているところでは2015年の『Tilt Brush』開発元の買収以来2件目です。
ハイエンドVRデバイスは一般消費者市場において普及台数が鈍くなっています。その中で配信向けのVRコンテンツを制作する各スタジオは、開発資金を確保が課題となっています。Owlchemy Labsのようなイグジット事例が今後増えることに期待したいところです。
また、Owlchemy Labsが今後どのようなVRコンテンツを作るのか、注目したいところです。
(参考)
https://blog.google/products/google-vr/welcoming-owlchemy-labs-google/
http://owlchemylabs.com/owlchemy-labs-and-google-join-forces/