創立60年のシャッター業界リーディングカンパニーがVRサービスを始めた理由 ショールームへの来訪者は4倍以上に

シャッター業界では国内トップシェアを誇る三和シヤッター工業株式会社。シャッターやドア、エクステリア製品、ステンレス製品などを展開するだけでなく、総合建材メーカーとしてさまざまな製品を開発する同社は、2017年4月の本社ショールームリニューアルに合わせて、VR体験できる『ネットショールーム』をリリースしました。創立60年を超える業界リーディングカンパニーが、なぜVRコンテンツの提供を始めたのか、その導入を伺いました。

制作ツールの自由度の高さでVR導入を決める

ーーーまずは御社がVRサービスを導入した理由について教えてください。

丸茂直樹様(以下、敬称略):
2017年4月に当社の60周年企画として本社ショールームをリニューアルするに当たって、ショールームをVR体験できる『ネットショールーム』をリリースいたしました。

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篠崎久美子様(以下、敬称略):
『ネットショールーム』につきましては、本社ショールームのリニューアルを何か変わった形で情報発信することができればと考えました。そこで当社ホームページでVRを使い情報発信してみてはどうかと企画をしました。

ーーーでは、VR導入について検討された時期は2016年頃ということでしょうか。

篠崎:
はい、当初はVRで何ができるか想像もできていませんでした。2016年はVR元年と呼ばれ何かと話題になっていたため、2016年4月頃からVRについて調査を始め、複数の事業者様からGoogleストリートビューやVRを導入の提案がありました。

ーーーGoogleストリートビューも提案を受けていたとのことですが、なぜ『ネットショールーム』ではGoogleストリートビューを導入しなかったのでしょうか。

篠崎:
Googleストリートビューのサービスと当社がイメージしている内容が違っていたため、他に何かないか模索していました。

ーーー実際にはGMOクラウド社の『panocloud VR』を使い『ネットショールーム』は制作されています。『panocloud VR』導入のきっかけについて教えてください。

篠崎:
検討をしていた時期にGMOクラウド主催のセミナーに参加したことがきっかけでVRコンテンツ制作サービス『panocloud VR』の企画を考えました。

ーーー『panocloud VR』導入の決め手というのは何だったのでしょうか。

篠崎:
自社でコンテンツを更新できるという点です。通常、VR制作は外部に制作をしてもらいますが、『panocloud VR』は自社で制作・修正・管理ができるといったところが決め手でした。

ーーーでは、VR撮影は御社がされたということでしょうか。

篠崎:
本社ショールームはGMOクラウドさんに撮影していただきました。当初は自社で360度カメラを使い全て撮影する考えでいましたが、実際の撮影にはVR特有のテクニックが必要と分かり、短納期で仕上げないといけなかったため今回はGMOクラウドさんに依頼しました。

ーーー『ネットショールーム』のコンテンツが更新されていくこともあるのでしょうか。

篠崎:
コンテンツを更新することは考えています。当社は全国にショールームがあります。特定のショールームにしか置いていない製品もありますので、新商品や商品の入れ替えに対応し、自社でスピーディな更新ができればと考えています。

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撮影前の綿密な打ち合わせにより、撮影後の修正作業はほとんど無かった

ーーー撮影を依頼するに当たって事前に打ち合わせなどはされましたでしょうか。

篠崎:
撮影前に図面を使った打ち合わせや実際のショールームを見ての打ち合わせも行いました。

ーーー事前の打ち合わせでは、何かアドバイスなどはありましたか。

篠崎:
撮影ポイントを増やした方が『ネットショールーム』の導線が機能するという提案をいただきました。今後、自社で作業するにあたり360度カメラの撮影方法や『panocloud VR』の管理画面の操作方法について丁寧に教えていただきました。

ーーーちなみに意外なアドバイスなどはありましたでしょうか。

篠崎:
撮影ポイントを増やしたのは意外でした。私たちが「この撮影ポイントは不要」と考えていた場所や、全く想定していなかった撮影ポイントを増やすことを提案いただきました。また「外部の人が『ネットショールーム』を見た場合を考えると導線を多く作った方が良い」と提案をいただきました。社内では気付きづらい、『初めてショールームに来訪される人の立場』の視点を提案いただき取り入れることができました。

ーーー撮影自体はどれ程の時間がかかりましたか。

篠崎:
撮影は1時間くらいで終了しました。また、事前の打ち合わせを綿密に行えたこともあり撮影後の修正もほとんどありませんでした。

ーーー御社の中での『VR』の評判についても教えていただけますでしょうか。

篠崎:
都内の社員を対象にした『ショールーム』の内覧会を行い、VR体験をしてもらいました。体験者からは一様に良い反応が見られました。

ーーーショールームリニューアル後の外部からの反応はいかがでしたでしょうか。

橋本様(以下、敬称略):
反応は良いです。本社ショールームのリニューアル後の2ヶ月間で昨年1年間の来訪者を超えました。

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ーーーどのようなきっかけで来訪された方々が多いのでしょうか。

丸茂:
本社ショールームリニューアルのプレスリリースを読まれたというお客さまや、当社営業からショールームリニューアルをご案内させていただいたお客さまが多いです。

ーーーショールームに来訪された方はどのような方が多いのですか。

丸茂:
当社は一般消費者向けにも展開していますが、ビジネス向けのお客さまがメインです。そのため設計事務所の先生やデベロッパー様が多く来訪されます。

ーーー御社のお客さまがショールームに来訪される理由についても教えてください。

丸茂:
お客さまがショールームに来訪される理由は、製品の実物をご覧いただくことでイメージ(精度・動作・機能・色・組み合わせなど)を具体化されたいなどがあります。当社はお客さまの要望に合わせてカスタマイズする製品が多いので、具体的なイメージが重要となるからです。

ーーーショールームの来訪者は新規のお客さまが多いのでしょうか。

丸茂:
4月のショールームリニューアル後は、新規のお客さまの他に、既存のお客さまにも多数ショールームに訪れていただいています。当社営業担当がお客さまを案内し、実際にショールームで製品を見て質問などをいただく機会というのは非常に貴重であると考えています。

ーーー先ほどのプレスリリースを読んで来訪したというお客さまの中には東京近郊以外の方もいらっしゃいましたでしょうか。

橋本:
先日も都内で行われる展示会を見に行くという四国のお客さまから「ホームページを見たのですが、ショールームに伺うことはできますか?」とお問い合わせいただきました。また、当社のホームページを開くとファーストビューに『ネットショールーム』の導線が設置してありますので、ショールーム来訪の一助になっていると考えています。

ーーー御社のメールマガジンは非常に評判が良いということを伺っていたのですが、メールマガジンでも『ネットショールーム』を紹介されたのでしょうか。

篠崎:
メールマガジンでも『ネットショールーム』を紹介いたしました。メールマガジンに『ネットショールーム』のURLを貼ったところ、良い反応が得られました。今後もメールマガジンでVRを活用したように『VRと何か』を組み合わせて訴求していきたいと考えています。

『動く』という特徴を体感できるVRコンテンツに期待

ーーー今後、御社がVRに期待していることについて教えていただければと思います。

丸茂:
今回、リニューアルした本社ショールームのVR体験としてVRの取り組みを始めましたが、将来的には全国の営業所やショールームに直接行けないお客さまにVRを活用することで高品質な情報を提供したいと考えています。また、当社が取り扱う製品は『動く』という特徴があり、お客さまにその特徴をいかに『体感』していただくかという課題があります。この課題を解決するツールとしてVRに期待しているというところです。
篠崎:
VR動画を使うことでシャッターの動くスピードを体感できるようにしたいと考えています。さらに動画に加えて、現実感のある音を交えたコンテンツであれば、より『体感』するということに近くなると思います。速さや音はカタログだと数値で記載されていますが、カタログ上の数値だけで理解するのは難しいです。また「工事現場の音くらいです」と説明したとしても、その人の経験によってイメージする音の大きさが違うこともあります。VRによってリアルな音も感じていただけるようになるのは、今後期待したいところです。

三和シヤッター工業株式会社 – ネットショールーム
http://www.sanwa-ss.co.jp/showroom/

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この記事を書いた人

  • VR修行中のライターです。VRの可能性の大きさにワクワクしています。「Mogura VR」では編集周りのお手伝いと360動画の狩人を担当しています。

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