サムスンのスマホ用VRヘッドマウントディスプレイ「Gear VR」、年内に一般向け販売開始か

サムスンのスマホ用VRヘッドマウントディスプレイ(VRHMD)「Gear VR」は年内に一般向けのバージョンが販売開始になる可能性が高まっています。これは、サンフランシスコで開催されたゲーム開発者会議GDC中の3月4日、サムスン社と共同開発を行っているOculus VR社のCTOジョン・カーマック氏が講演の中で示唆したものです。

image00GDCで講演するOculus VR社CTO、ジョン・カーマック氏

Gear VRは、スマートフォンを装着してVRを体験できるHMDです。Oculus VR社の協力のもとSamsungが開発し、昨年12月に「Innovator Edition」として開発者と関心の強いユーザー向けに発売されました。現在は、米国・ヨーロッパでのみ販売されています。先日、Samsungの新しいスマートフォンGalaxy S6に対応する新型の発表があったことに加え、対応アプリの有料販売も始まっています。

SamsungがGalaxy S6に対応した新型「Gear VR」を発表。今後の課題は?
スマホHMD「Gear VR」向け有料アプリが販売開始。装着したまま購入・ダウンロードが可能に

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写真は先日発表されたGalaxy S6向けGear VR Innovator Edition

カーマック氏は1時間半に及ぶ講演の中で、「Samsung社の製品について自分がアナウンスをすることはできないが、」と前置きをした上で、先日発表したGalaxy S6版の次にリリースされるGear VRの新型は、世界中の人に届き、店頭に並ぶものにしたいと考えていることに言及しました。また、サムスン社は年に2回新製品を発表する製品サイクルを組んでいますが、OculusVR社は次のサイクル(2015年下半期)に合わせて新型を発表したいと考えていることを明らかにしました。

一般向けのGear VR発売に踏み切った背景として、スマホで楽しめるモバイルVRの普及がVRを体験する導入として適していると、考えるようになった経緯があるようです。モバイルVRについて、カーマック氏は「poisoning will(井戸に毒を入れること)」の懸念が大きかったと述べています。この「poisoning will」とは、酔いやすく不快なコンテンツを毒に、VRの体験を井戸に例えています。つまり、VRを初めて体験する人が、酔うなどして不快な体験をしてしまった場合、VRに対して非常にネガティブに考えるようになってしまい、VRの普及を阻害してしまいます。

こうした懸念がある中で昨年12月に販売に踏み切った「Gear VR Innovator Edition」。カーマック氏たちの不安を大きく裏切る非常に良い反応が得られているとのことです。また、PC用のHMDと違い手軽に楽しめることもモバイルVRが普及する可能性を秘めている大きな特徴だと述べています。

一般向けGear VRのスペック等詳細は明らかになっていませんが、Innnovator Editionとは大きく変わらないとのこと。

有料アプリの配信も始まり、USB給電による長時間駆動など少しづつ改良も続けているGear VR。年内の登場に期待したいところです。

Written by すんくぼ

(参考)
Oculus VR Twich 公式チャンネル
http://www.twitch.tv/oculus/v/3862049