OTOY、モバイルVRヘッドセットGear VRで位置トラッキングを行う仕組みを試作

OTOY社は、同社の公式Twitterアカウントで、モバイル向けVRヘッドマウントディスプレイGear VRで、位置トラッキングを可能にする仕組みを試作したことを明らかにしました。

Gear VRには外部カメラが付属していないため、頭の動きを360度トラッキングするのみで、Oculus RiftやPlayStation VR、Steam VRのようにプレイヤーの位置を再現することはできません。

OTOY社は、奥行きのあるライトフィールドの描画の実現に取り組んでいます。過去にはOculus社と共同で、OTOY社の奥行きを感じさせるツールOctane Rendererを使った3DCG画像のコンテストも開催しています。

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今回の位置トラッキングの仕組みは、Valve社が開発しているVRシステムSteam VRの位置検出の仕組み”Lighthouse”の仕組みを応用したものとのこと。Lighthouseによるトラッキングは非常に高精度かつ死角のないものとして知られています。筆者もHTC Viveでこの仕組みを体験しましたが、4.5メートル四方の「ルームスケール」とも呼ばれるかなり広い空間の中を自由に歩いたり、寝転んだり、動き回れることに感動しました。

lighthouseLighthouseの仕組み。対角2箇所に設置したセンサー(basestatio)でヘッドセットの位置をトラッキングする。

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今回のOTOYの試作が現時点で何らかの製品化に結びつくものではありません。しかし、往々にしてOculus RiftやHTC Viveでは空間を動けるもののPCと接続しているケーブルが厄介になります。ケーブルが存在しないGear VRで位置トラッキングができるようになるのは非常に魅力的なことであり、今後公式にも実装されないか期待したいところです。

(参考)
Road to VR / OTOY Teases Gear VR Positional Light Fields Using Valve Tracking Tech
http://www.roadtovr.com/otoy-teases-gear-vr-positional-light-fields-using-valve-tracking-tech/

※アメリカのVR専門メディアRoad to VR、UploadVRはMogura VRとのパートナーシップを結んでいます。

この記事を書いた人

  • KFtb1VIM

    慶應義塾大学法学部政治学科卒業後、環境省に入省。環境白書の作成等に携わる。ECベンチャー勤務を経て、現Mogura VR編集長、株式会社Mogura代表取締役社長。
    現実を進化させることができるVRに無限の可能性を感じ、身も心も捧げている。これまでに体験したVRコンテンツは展示、配信合わせて500作品以上。現在ももちろんコンテンツを体験し続けており、VR業界の情報集約と提供、コンサルティングに強みがある。また、海外の主要なVRイベントでは必ず現地に足を運び、取材やネットワーク構築を行っている。2016年は6回渡米。

    Twitter:@tyranusii

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