5月23日より、全国の家電量販店や主要ECサイトにてGear VR用のコントローラである「Galaxy Gear VR Controller」及び新型Gear VR本体とのセットである「Galaxy Gear VR with Controller」が発売されました。
今回は「Galaxy Gear VR with Controller」の外観やスペック、そして実際にコントローラを使って対応アプリを試してみた内容を紹介していこうと思います。
開封・スペック
開封すると中には、Gear VR本体、Gear VRコントローラ、各種ストラップ(本体用トップストラップおよびメインストラップ、コントローラ用リストストラップおよび取付バンド)、単4電池 x 2(コントローラ用)、 microUSB変換コネクタ、microsUSB単子用デバイスロックボタン、説明書、保証書が含まれています。
コントローラの表面は、クリック可能なタッチパッド、戻るボタン、ホームボタン、および音量ボタンを備えています。
下部に印字されたロゴの真上には、ステータス確認用のLEDインジケータがついています。表の機能は音量ボタン以外はDaydream Viewのコントローラと似ていますが、Gear VRコントローラでは背面の人差し指を置く場所にトリガーボタンを備えています。
構成としては「HTC Vive」のコントローラと非常に似ています。丸いタッチパッドは若干Viveコントローラより小さい形です。
その他の具体的なスペックは下記となります。
サイズ |
48.1 x 38.2 x 108.1mm |
重さ |
64.3g(バッテリー、ストラップ込) |
搭載センサ |
ジャイロセンサ、加速度センサ、磁気センサ |
スマートフォンとの接続 |
BLE4.2 |
充電 |
一日約2時間の使用で40日程度の耐用 |
ストラップを各場所に装着すると次のようになります。メインストラップにコントローラ取付用バンドを通すことで、コントローラをヘッドセットと一緒に持ち運べるようになります。
筆者は新型Gear VRをじっくり見る機会は初だったので、所有している「Gear VR Innovator Edition」と比べてみました。microsUSB用のデバイスロックボタンも付属しているので、初期状態で取り付けられているUSB-Cのものと交換することで、Galaxy S6といった古い機種でも使用できます。
サイズを比較すると、より大きなスマートフォンに対応するために新型Gear VRの方が一回り大きくなっています。側面のタッチパネルはConsumer Editionの際に採用された十字型の窪みはなくなり、Innovator Editionと同じようにフラットになっています。
使用感
コントローラのペアリングは「Oculus」アプリケーションから利用可能です。「もっと見る」タブから「コントローラー」メニューを選択し、手順に従って作業するとペアリングが完了します。初回はファームウェアアップデートが行われました。
接続が完了した状態でホーム画面へアクセスすると、コントローラが表示されるようになります。位置トラッキングは出来ないため回転のみでポインタを制御することになります。ホームボタンの長押しで、現在向いている方向がコントローラの正面方向としてキャリブレーションを行います。膝や机の上に腕を置いた状態で操作が可能になるため、頭の向きと本体のタッチボタン(またはBluetooth接続したゲームコントローラの決定ボタン)で選択していた以前と比べ、格段に優れた体験となっています。
挙動としては、ヨー・ピッチ回転で、ある半径の球の表面をなぞるようにコントローラが移動し、ロール回転では移動せずにその場で回転のみする、という形です。
試しにOculus TouchのフリータイトルでもあったDead and Buriedを遊んでみました。位置のトラッキングはないのですが、かなり正確に場所を狙うことが出来ました。もちろんOculus Touchの自由度には及びませんが、セットアップが要らずにこの体験が出来るのは素晴らしいな、と感じました。
個人的に面白いと感じたのが手の表現で、Oculus Touchと同じように親指がタッチパッドに触れると動く仕組みになっています。トリガーボタンもあるので、この組み合わせにより、親指を立てたポーズなど、いくつかの手の表現が可能になっています。Oculus Avatar EditorやOculus Roomsでは、タッチパッドを使い親指の動きをトラッキングするようになっていました。
おわりに
既に多くのコントローラ対応済みのゲームもストアに上がっています。位置トラッキング付きのコントローラの体験とまでは行きませんが、手軽に、そして気楽にこういったゲームで遊んだり、SDKを使ってゲームを開発出来るのはとても魅力的だと感じました。