視線追跡のFOVE、出荷は春から秋へ変更。Lighthouseへの対応は見送り

世界初の視線追跡型VRヘッドマウントディスプレイFOVE。日本に拠点を置いているいることからも国内外の注目を集めています。

アイトラッキングは、VRHMDにおける次世代の技術として、視線による入力や効率的なレンダリングにつながる技術として注目を集めています。FOVE以外にもアイトラッキング技術をOEMで提供しようとしているTobiiSMIなどの企業も取り組んでいます。

FOVEは、2015年6月に行ったKickstarterでは48万ドル(約5,800万円)を獲得し、出資者への出荷は2016年の春を予定していました。

2月20日、Kickstarterの出資者に向けた投稿の中でFOVEは以下の発表を行いました。

・2016年春に予定していた出荷を秋に遅らせること
・位置トラッキングの仕組みとしてLighthouseシステムへの統合を見送ること

出荷を遅らせる原因としては3点を挙げています。1点目はIRLED、レンズ、有機ELディスプレイなどの光学系のパーツをFOVEの最大の特徴であるアイトラッキング(視線追跡)システムに組み込むことが難しく、アイトラッキング用センサーに使用しているカメラが生産中止になり、代替品の検討に時間を要したこと。2点目は、他の黒を貴重としたVRHMDのデザインに対してFOVEはVRに馴染みやすくするために白い流線型のデザインを目指しており、今後の生産に向けての修正に時間を要したこと。そして、3点目にValveが提供するルームスケールの位置トラッキングシステムLighthouseの発売が遅れたことで採用を検討していたFOVEの出荷時期にも影響を与えたこと。

15e7220068ee1001b889f4d4cd9a8301_originalFOVEが発表した新たなロードマップ。出荷開始は11月となっています。

最大で対角線5m四方を完全にトラッキングするLighthouseシステムはHTC Viveにも採用されており、精確な位置トラッキングを実現します。FOVEはLighthouseへの対応をKickstarterで発表していましたが、視線追跡型VRHMDを世に送り出すことを優先せざるを得ない難しい決断を迫られたと述べています。将来的にはLighthouseに対応する可能性はあるとしながらも。FOVEオリジナルの光学式トラッキングシステムを導入するとしています。

Lighthouseへの対応を期待してKickstarterで出資した出資者もいる可能性があることから、FOVEは2月20日から30日間払い戻しを受け付けることも発表しています。

FOVEは先日、ネットカフェを展開するテクノブラッドと提携し、日韓のネットカフェにFOVEを提供することを明らかにしています。ネットカフェへの提供は、Kickstarterの出資者への出荷が終わり次第、行うことも合わせて触れられています。

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(参考)
FOVE Kickstarter / Update on FOVE Developer Kit Shipping Details
https://www.kickstarter.com/projects/fove/fove-the-worlds-first-eye-tracking-virtual-reality/posts/1496100