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業界動向 2019.06.07

米国で人気上昇中 顔をアバターに切り替える「Facemoji」が日本上陸狙う

日本ではVTuberになれるソフトや3Dアバターを作成するツールが盛り上がっています。一方、海の向こうではバーチャルインフルエンサーなどフォトリアル志向のバーチャルな存在が人気……ともMoguLiveでは報じてきました。

米国で徐々に利用者が増えてきているのが、簡易的に顔だけをアバターにする機能です。iOS向けにはアップルがiPhone X以上のユーザーに向けて「Memoji」を提供し、自分の表情などを反映させたアバターをスタンプのようにメッセージアプリで送ったりすることができます。

対応端末を広げ、InstagramやTikTokなどのSNSで簡単に共有できるプラットフォームを目指しているのがFacemojiです。

「Facemoji」は現在iOSにのみアプリが配信されています。自分の顔にアバターを重ねて写真や動画を撮ることができます。独自の機械学習技術を使い、対応端末はiPhone 6s以降。iPhone X以降の端末でしか使えないMemojiよりも広い端末をカバーしています。

筆者もアプリを触ってみましたが、旧型のiPhoneでも顔の認識精度が高く、顔がすっぽり隠れるよう自然に合成されます。

またすでに撮影済みの写真や動画を読み込んで顔にアバターを後から貼り付けることも可能です。各種SNSでのシェアを目的にしているため、撮影・加工後の投稿までの連携はとても手軽にできるようになっていました。

アバターのカスタマイズやアクセサリなども豊富で、イベント限定アイテムを配ることも可能です。また、バーチャル・インフルエンサーのリル・ミケーラを意識したアバターもあり、キャラクターに「なりきる」着ぐるみのような使い方もできます。

米国では利用者が純増中

「Facemoji」は、ニューヨークに本拠地を置くスタートアップOmnipresence, Inc.が開発しているプラットフォームです。米国Yahoo!出身の元プロゲーマーの創業者とAdobe出身の共同創業者により2017年3月に創業されました。2018年4月にグリーからシードラウンドの資金調達を行っています。

米国では「ほとんど宣伝を行っていないにも関わらず、2018年秋の公開以来170万以上ダウンロードされている」(CEOのTom Krcha氏)とのこと。Facemojiを使った投稿がSNS上で話題を呼び、ダウンロード数が純増しているそうです。「月間ユーザー数は40万人とアクティブなユーザーも多く、毎日平均で10万件の写真や動画が作られている」(Tom Krcha氏)とアクティブ率にも自信を持っていました。

今後はAndroidへの対応にも取り組みながら、日本での展開も力を入れたい、と意欲を見せています。

日本では、かつてはアメーバピグが、また直近では一時期「ZEPETO」が流行するなど、3Dアバターを使ったサービスとの親和性は高いと考えられます。Facemojiのこれからの展開に注目したいところです。

Facemojiのダウンロードはこちら(App Storeにて無料配信中、日本からもダウンロード可能)


5月末にシリコンバレーで開催されたAWE(Augmented World Expo)2019にて、CEOのTom Krcha氏(右)とコミュニティ・マネージャーのFaye Maidment氏(左)


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